- 2014-2-20
- 銀行紹介
- 金融機関とのつきあい方
支店長を当てにしていた私は大あせりです。
どうしようかと悩んでいましたが、悩んでいても税理士は見つかりません。
1日、2日と見つからないまま日が過ぎていきます。
当時、私が所属していた支店では2ヶ月に1度、若手経営者を集めて「経営者勉強会」という勉強会を行っていました。
その勉強会には「参加者は自分の知り合いの若手経営者を一人連れてくること」というルールがありました。
いつも同じメンバーでは勉強会自体が活性化しないのと、新たな人脈を作るために決めたルールです。
社長から相談があって3日後、その勉強会がありました。
勉強会の責任者をしていた私は、司会を担当していました。
心の中では「それどころじゃないのに」とあせっていましたが、そんな気配を微塵も見せるわけにはいけません。
その日のレギュラーメンバーの参加者は6名。ゲスト参加者は同じく6名。
勉強会がはじまる前に、ゲストの方々と名刺交換をしました。
すると、そのゲストの中に税理士の方がいらっしゃったのです。
その名刺を見た瞬間、思わず
「税理士さんですか。すみませんが、明日か明後日時間をもらえませんか?私のお客様で税理士を探している方がいらっしゃって、知り合いの税理士を紹介してくれと言われたのですが、そういう知り合いがいなくて困っていたのです。助けると思って、一度、その社長のところに行ってもらえませんか。」
と初対面だったにもかかわらず、お願いしてしまいました。
もう、「税務署対応に強い税理士」に拘っていられませんでした。とりあえず、一人税理士を連れて行けば、顔をつぶさずにすむということしか思えませんでした。
不躾なお願いにもかかわらず、その税理士の先生は「いいですよ」と快諾してくれました。
また、幸運なことに、その先生は「税務署対応」に長けていた方だったので、社長に紹介すると、社長もその税理士の先生を気に入ってくださり、そのまま顧問契約となったのです。
取引先から専門家の紹介を頼まれることは、その後も何度かあり、その度に苦労してさがした覚えがあります。
その後、その税理士の先生と仲良くなってからは、その先生の知り合いの方を紹介してもらえるようになったので、専門家の紹介には困らなくなりました。
私のケースは銀行員にとって、決して珍しいことではありません。本当に士業やコンサルタントの人脈がないのです。
だからこそ、銀行員と深い知り合いになると、紹介がどんどん出てくるという理由がご理解いただけると思います。