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弁理士、金融機関へ行く【1】いきなり融資の話をしてみた

大阪府堺市で独立開業している、山本英彦(やまもと・ひでひこ)弁理士(37歳)。
2年目を迎える本業の特許事務所とは別に、このたび2017年6月、
特許権活用のニュービジネスのために新会社を設立することになりました。
そこで創業融資をしてもらうことを(最終?)目的に、
金融機関との関係構築を決心して…。

こんにちは、ネクストフェイズ編集部です。
かつて同僚としてネクストフェイズで働いていた山本さんは、
弁理士という士業であり、
規定の講座を受けた融資コンサルタント協会認定のSP融資コンサルタントであり、
また同時に、経営者自身。

そんな山本さんが、金融機関との関係構築の過程を綴った記録を送ってくれました。
読んでみたら、現場ならではの情報や実感にあふれ、はっとさせられる点がたくさん。
そこで山本さんから原稿が届きましたら、随時、こちらでご紹介していくことにしました。
なるべく固有名詞を秘さない、なるべくリアルな体験ルポを、不定期連載でお届けします。

『弁理士、金融機関へ行く』シリーズ
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【1】いきなり融資の話をしてみた

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こんにちは、弁理士・SP融資コンサルタントの山本です。『弁理士、金融機関へ行く』第1回です。2017年5月9日(火)のことです。

「創業融資なら、池田泉州銀行がよいのでは」と、ネクストフェイズ代表であり融資コンサルタント協会の代表理事でもある東川さんにお勧めいただいたので、池田泉州銀行の某支店に行ってきました。関西の方ならよくご存じの金融機関だと思いますが、池田泉州銀行は大阪市に本店をおく「地方銀行」、いわゆる地銀です。

私の知人である行政書士の長島崇さんが、池田泉州銀行の有力店にいる融資系管理職をご存じで、そのツテでこの支店の支店長をご紹介いただいいたうえでの訪問です。「アポなしで訪問しても、士業なら支店長に取り次いでもらえる」と東川さんから聞いていましたが、初めての銀行訪問でしたので、まずは自分が銀行に慣れることを目的として紹介訪問にしました。

一番の目的は銀行との関係構築ですが、もちろん実際に融資を受けたいと考えていますので、「創業融資を検討していただきたい」を今回訪問の主題としました。

なんと応接室へ
まず訪問すると応接室に通され(アポをとったから?)、支店長と融資課長のお二人に対応いただきました。

融資に関して、特許事務所と新会社のいずれかで融資を受けたいことと、新会社にあたっては日本政策金融公庫にも融資をお願いする予定であることをお伝えしました。

池田泉州さんに創業向けのプラン(信用協会付き融資)があり、長島さんからもそちらを提案されていたので、それをそのままお伝えしました。

いきなり融資の話に突入したが
融資額は200~300万円くらいを考えている旨をお伝えしたのですが、特許事務所での借り入れは昨年までの売上げが大きくないため、厳しい旨のお話でした。

新会社は、事業計画の売上げ次第で融資額が変わるとのことでしたので、500万円くらいの売上げ予定である旨を伝えると、150万円くらいならいけそうとの事でした。

融資可能額が余り大きくないためか、支店長、融資課長との話もそれほど弾む感じではありませんでした。

ところが、ある証明書を出してみると
ただ、今回の創業向けのプランに金利を下げる要件として、「産業競争力強化法に基づく「認定特定創業事業計画」による支援を受けた旨の市町村が発行する証明書をお持ちの方」というものがありました。

この市町村に、今回の新会社設立住所も入っており、すでにこの証明書を準備しておりました。この証明書があることを伝えると、支店長も融資課長も初めて見る書面だったようで、興味を持たれて少し話が弾みだしました。

※この証明書があれば、会社の設立登記の登録免許税が半額になったり、公庫の融資が受けやすくなる(要件が緩和される)ということを融資コンサルタント協会の講座で学んでいたので、そのためにあらかじめ取得していたものです。けっして今回の訪問時のおみやげのつもりではなかったのですが…。

この証明書が今回も創業融資の条件であることや、そのながれで、今回の創業融資では、金融機関からお金をかりることで補助限度額が増えることなどを話すと、興味を持ってもらえたようでした。

「なるほど、情報はおみやげになるな」と感じる一幕でした。この証明書、本当に準備しておいてよかったです。SP融資コンサルタントになるための講座で情報をいただいていなかったら、準備してなかったと思います。

弁理士=もの補助に強いアピール
この補助金の話の流れで、支店が体験した事例をお話しくださいました。前回のものづくり補助金で、お客さんの申請を手伝ったとき、なかなかにご苦労なさったのだそうです。

「弁理士は技術の文章化が専門なので、もの補助は得意ですよ」とお伝えすると、「次に補助金のお話があれば相談させて下さい」といっていただきました。たぶん、補助金に強いという印象を持っていただけたと感じています。

個人口座開設時に、家族のことを訊かれた
その後は、とりあえず個人口座を開設することになりました。その際に運転免許書を提出したのですが、私の名字や住所をご覧になって、いわゆる「地の人」「地のおうち」なんですね、という話になり、少しばかり家族の話をしたところ、最後の別れ際に「是非今度おうちの方もご紹介ください」とお願いされました。「銀行もお客さんを捜している」と感じる一幕でした。

そんな感じで1時間ほど滞在し、次回は創業計画を作成してお持ちすることになりました。創業計画は来週提出することにして、次は日をおかずに定期積金の契約に行こうと考えています。

まとめ
●初回で融資の話をしてみたが、話が弾まなかった
●が、「ある証明書」を出すと、話が弾みだした
●その流れで「補助金に強い」印象を持ってもらえたかも?
●個人口座開設時に、家族のことを訊かれた

その後、東川とのやりとり
山本「定期積金は3万円くらいでいいでしょうか? 頑張れば5万円くらいできると思うのですが…」
東川「3万円で十分です、金融機関に毎月行く理由を作ることが大事やから。なんなら1万円でも」

(第2回につづきます)

はげましのおたよりを山本英彦弁理士に! → yamahide@ipuse-pat.com

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【1】いきなり融資の話をしてみた
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