- 2017-6-26
- 語録・記録
- ひとこと, 中小・零細企業のM&A, 事業承継, 士業のビジネスモデル, 税理士, 融資コンサルタント協会
ネクストフェイズが運営する融資コンサルタント協会では、会員からのメールや電話、ご来訪などによる個別相談にのったり、活動報告をいただいたりしています。先日ある中小企業診断士の会員から、彼のお客さんが払っているという税理士顧問料についてご質問をいただきました。
経費削減の対象として考えた税理士顧問料
東 川 「経費削減はお考えになりましたか?」
質問者 「そこです。技術者が多い業種なので人件費にたいへんな額を充てていて、そこは、たしかに気になる。でもね、もっと気になるのが税理士顧問料なんです」
東 川 「毎月いくら?」
質問者 「5万円」
東 川 「!」
質問者 「そこで東川さんに、今どきの税理士顧問料の相場をお尋ねしたくて」
こんにちは、ネクストフェイズ編集部です(以下、編集)。税理士顧問料は競争が激化していて、ずいぶん下がったとよく耳にします。だからこそ世の中の税理士さんは苦労していて、と…。
質問者 「その企業さんはもう自計化していましてね。税理士さんは毎月会社に来て、数字見て、1時間くらい世間話して、じゃあまた来月って」
東 川 「それで5万円は、今は一般的な料金とはちょっといえないですね」
質問者 「私も高いなあとは思ったんですが」
東 川 「私の周りで多いのは、その業務内容でしたら月2~3万円くらいです」
質問者 「親の代のときは毎月30万円で契約していたのだそうです。さすがに時代に沿ってだんだん下げてこられて、自分が引き継いだ2年前は5万円だったと」
東 川 「それでも5万円って!」
その後、東川のアドバイスに沿って、この案件は同業への「スモールM&A」の方向で話が進みそうです。また、そのスモールM&Aの相談にのれるような若手税理士を東川から紹介し、まもなくやってくる次の決算が終わったら、新しい税理士にスイッチすることになりました。
税理士顧問料は頭打ちだから
たしかに税理士顧問料には相場がありますし、簡単にネット上で比較される時代です。しかし親身に顧客からの事業相談にのれる人柄や、たとえばM&Aの企画実行などの特別なスキルがあれば、見込み客を紹介される機会は増え、単発であってもプラスアルファの収入も見込めます。
融資に強くなれば、付加価値を伝えられる
多くの中小企業が困っている、資金繰りや融資のサポートも、そのひとつ。大型繁忙期が終わった今こそ、こちらのセミナーで、昔ながらの税理士業務「以外」のスキルを身につけませんか。
●元・金融機関融資担当が講師! 「融資に強い士業・FPになる方法」セミナー
※東京・大阪ともに複数日程あり
「税理士のキャリアは、美容師とよく似ている」という言葉を、以前、知り合いの税理士から聞いたことがあります。「手に職」系であること、徒弟制度が厳しい修業時代を過ごしていること、キャリアの先に独立開業という選択肢があること、しかし技術さえあれば経営がうまくいくというわけではないこと…などの理由だったように記憶しています。
今日ご紹介する書籍は、業界でカリスマ的な存在だった著名美容師の評伝です。美容業界に通じたライターによって丁寧に書かれたもので、本作のAmazonレビューも高評価。税理士に限らず「手に職」系の人なら誰もが、「自分とは違う業界だし」ではなく、「ここ、自分だったらどうするだろう」「今の自分の仕事ぶりってどうなんだろう」と、我がことに置き換えて読めそうな気がして、ご紹介することにしました。