つくづく、金融機関勤めがいやになった瞬間でした。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
現在、
「独立を考えている士業のための“集客”準備マニュアル」(仮題)
という書籍の原稿を執筆中で、その準備として、
「今まで、コンサルタントとして生き残ってくるために、何をしてきたのか?」
ということを振り返っています。
今まで、いろいろと試行錯誤を続けてきましたが、どういったことをしてきたのか、
これから、独立を考えられている士業やコンサルタントの方々に参考になればと思い、
お伝えさせていただきます。
1.なぜ、経営コンサルタントとして独立を考えたのか?
私は、経営コンサルタントになりたくて、なったわけではありません。
金融機関に入ってしばらくは、仕事がつらくて辞めたいと思ったことも、何度もありましたが、
10年を超えた頃から、仕事へのやり甲斐も感じるようになりました。
上司からの理不尽な命令には辟易していましたが、
「このまま一生、金融機関で働いていくのだろうな」
という予感が働いていましたし、そのつもりでいました。
しかし、勤めていた金融機関が突然破綻したのです。
巷では、
「あの信用組合は危ないらしいぞ」
という噂があったのは知っていましたが、まさか、自分たちの勤めているところが
破綻することなんか、思ってもみませんでした。
当時、支店長代理として、110社の融資先を担当していました。
破綻したのが12月でしたので、そのうち10社から、年末資金の融資依頼を受けていました。
いきなりの破綻で、それらの融資に対応することができなくなったのです。
10社のうち、7社は、他に取引していた金融機関があったので、そちらから融資を引き出せたため、
事なきを得ましたが、3社の顧客は、弊社としか融資取引がなかったため、
資金調達ができず、結果的に倒産・廃業となってしまいました。
担当者にとって、自分の担当先が潰れてしまうということは、身を切られるようにつらかったです。
それよりも何よりも、その方たちに対して、何もしてあげられなかった自分の無力さが、
とても悔しかったのでした。
破綻した当初は、預金の解約が続き、3ヶ月ぐらいはてんやわんやしていましたが、
3ヶ月を過ぎた頃から、業務が落ち着いてきて、ひまになってきました。
次の金融機関に事業譲渡する準備はあったものの、支店の現場では、そんなにすることはなく、
時間に余裕が出てきました。
その余裕時間を使って、融資取引先を訪問しました。
まだ、100社ほど担当先は残っていましたが、そのうち、70社ほどは他の金融機関との取引があったため、
資金が必要になった場合でも、心配ありませんでした。
しかし、残りの30社は、依然、弊社としか取引がなく、
資金が必要になったときに、困ったことになるのは、火を見るより明らかでした。
その方たちの資金調達を確実にするために、何かできないか、いろいろ探してみたところ、
「破綻した金融機関と取引していた中小企業に対して、保証協会が全額保証する」
という、いまで言うところの「セーフティ保証」の制度を見つけました。
「このセーフティネット保証を使えば、弊社としか融資取引のなかった取引先も、
他の金融機関から融資をしてもらうことができる」
と、大喜びしました。
そして、その資料を大量に入手し、取引先に配った上で説明し、
新たな金融機関を開拓するお手伝いをはじめました。
しかし、それを見て、心ない上司は、
「うちの会社、破綻したのだから、そこまで、お客さんに義理立てることもないだろう。
そんなに頑張っても、給料が上がるわけでも、ボーナスがでるわけでもないのだから、
知らんふりをしておけよ。ひとりが頑張っていると、和を乱すんだよ。」
と言ってきたのです。
たとえ破綻したとしても、今までの顧客は顧客ですから、
相手の役に立つような活動をするのは、当たり前だと思っていたので、
そのセリフを聞いてびっくりしました。
と同時に、とても情けない思いになりました。
顧客に対して、資金調達の支援活動をやめるよう指示されましたが、その指示は無視しました。
確かに、その方は上司でしたが、破綻したことから、上司の命令が絶対ではなくなっていたからです。
ましてや、自分は正しい行動をしているという自負はありましたので、聞き流していました。
すると、何かと難癖をつけてきたり、嫌がらせをするようになったのです。
当時は、事業譲渡される金融機関が、まだ決まっていませんでしたが、
どこかに事業譲渡されるのはわかっていました。
しかし、事業譲渡されて新しい金融機関に行った場合、
こんな情けない上司の下で働かなければならないのかと思うと、そんな気になれませんでした。
「セーフティネット保証」を、他の金融機関で借り入れるお手伝いをしていると、
多くの取引先の社長から、
「ヒガシカワ君。自分も大変なときなのに、いろいろと手伝ってくれてありがとう。
ヒガシカワ君のおかげで、私たちも、何とか生き残っていくことができそうです。」
と涙ながらに言ってもらえたのです。
それまでの仕事で、融資をして感謝されることはあっても、
涙を流してまで喜んでもらうことはありませんでした。
その活動に、とても、やり甲斐を感じたのです。
そこで思ったのが、
「金融機関との上手なつきあい方を知らないで損をしている中小企業が何と多いことか。
そういった中小企業の経営者に、金融機関との上手なつきあい方を伝えることで、
お役に立てられるのではないか」
ということでした。
その結果、
「事業譲渡される金融機関に行かず、「資金調達コンサルタント」「経営コンサルタント」
として独立し、困っている中小企業経営者の役に立てるようになろう」
と、経営コンサルタントとして独立することを決意したのです。
志は素晴らしかったのですが、いざ、独立してみると・・・
続きは、次回へ。
士業やコンサルタントとして独立を考えた場合、少なくとも
1年ぐらいの準備期間は持ちたいものです。
何故かと言うと、しっかりと準備をしておかなければ、顧客を獲得できない
士業やコンサルタントとして、走り出していかなければならなくなるからです。
顧客が獲得出来ない状況が続くようでは、事業を継続することが難しくなります。
そうならないために、今から、集客の準備をしておく必要があります。
そんな、今から集客の準備をするためのノウハウについてのヒントが手に入ります。
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※既に独立している士業の参加も、もちろんOKです!
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