- 2018-12-4
- 融資サポート
- 不動産融資, 金融機関とのつきあい方
不動産融資すべてに、否定的ではないということは知っておく必要があります。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
11月16日(金)の日経新聞朝刊の第一面に
という記事が掲載されていました。
この記事の内容は、
・積極的に不動産融資を伸ばす地銀はゼロだった。
・担保価値を保守的に評価するなど地銀の4割強は融資の審査も厳しくすると回答。
・不動産融資審査も半分近くの地銀が「審査を厳しくしている」「厳しくする方向で検討している」
というように、今後の不動産融資の状況は非常に厳しいものとなっているとい論調ですが、
その反面、
「ただ銀行が過度に融資を抑えると不動産市場に悪影響がでかねない。
アパート融資の現状は金融庁も調査中だが、融資そのものを問題視しているわけではなく、
適切に審査・管理する態勢があるかを点検する。」
ともありました。
ここで重要なのが、
「不動産融資すべてが悪ではない」
「金融機関は、すべての不動産融資を取り扱わないわけではない」
ということです。
金融庁自体も、不動産融資そのものを敵視しているわけではありません。
「回収に疑問があるような不動産融資」がNGと言っているだけです。
しかし、金融機関業界全体が、不動産融資について消極的になっている傾向であることは否定しません。
そういう状況下において、不動産融資を引き出すためには、
いくつか、しておくべきことがあります。
これからしばらくは、これらのことをしておかなければ、
不動産融資をしてもらえないと思っておくぐらいで丁度いいと思います。
1.返済根拠をできる限り詳細に説明した資料を作成する。
今まで、不動産融資は、金融機関にとっても収益を確保できる案件だったため、
審査が甘めになってしまうことが少なくありませんでした。
収益利回りを簡単に説明しただけの「事業計画書」で、融資が通ることがよくありました。
これからは、粗い事業計画書では、融資は難しいでしょう。
誰もが、返済根拠を納得してもらえるような、かなり詳細な事業計画を作成する必要があります。
2.不動産融資に積極的に取り組んでいる金融機関と2つ以上つきあっておく
地銀は、不動産融資を減らしても、ある程度の収益基盤を持っていますが、
信用金庫や信用組合の中には、不動産融資がかなりの部分を占めている金融機関は、
どの地方にもあります。
そういった金融機関は、他の業種に対する融資ノウハウが乏しいため、
今さら不動産融資から撤退するわけにはいきません。
今まで、不動産融資に積極的だった金融機関は、案件を絞り込む可能性はあるものの、
これから、取り扱わなくなることはありませんから、そういう金融機関とつきあっておけば、
他の金融機関に断られた不動産融資案件を取り扱ってくれることもあるでしょう。
その場合、一つの金融機関だけだと心もとないので、
不動産融資に積極的であった金融機関2つ以上とつきあっておくことをお勧めします。
3.支店長や貸付担当役席とのパイプを強固にしておく
担当者が取引先から、不動産融資案件の融資依頼を受けて、融資稟議書を作成したとしても、
会社の方針として、不動産融資に消極的になっている金融機関の場合は、
その稟議は通る可能性はとても低いでしょう。
しかし、先ほども説明したように、金融機関は不動産融資すべてをやめるわけではありません。
案件によっては、とりあげることもあります。
しかし、担当者マターの不動産融資案件だと、却下されることは多いのですが、
役席や支店長マターの不動産融資案件だと、担当者マターのものよりも俎上に上がる確率は高くなります。
これから、不動産融資案件を金融機関に持ち込む際は、
担当者に言うのではなく、支店長や貸付担当役席に直接、話を持っていくこと。
そのためにも、支店長や貸付担当役席とのパイプは強固にしておくべきでしょう。
特に不動産融資に関しては、金融機関に対する、今までと同じような融資依頼のしかたでは、
通らないことになるでしょう。
融資依頼の相手や、資料作成の方法、取引金融機関を全体的に見直す必要があります。
しかし、どう、見直していけばいいかわからない。
金融機関の考え方を理解していなければ、その不動産融資案件は門前払いとなる可能性は
とても高くなるでしょう。
それを避けるために、「金融機関がしてもらいたいこと」をしなければなりません。
そんな、「金融機関がしてもらいたいこと」を把握するためのヒントが手に入ります。
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