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2019年以降の金融機関における不動産融資の傾向について

これからの、金融機関による不動産融資に対するチェックポイントです。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
スルガ銀行の不正融資問題の影響で、金融機関の不動産融資がとても厳しくなっています
そういった状況下でも、不動産融資を引き出すために何をすればいいかということについては、
以前のブログ

【今後、不動産融資を借りるために必要な3つのこと】

で解説させていただきました。

今回は、今後、金融機関が不動産融資を行う際において、
どういう点をよりチェックしていくのかについてお伝えさせていただきます。

11月20日(火)の日経新聞に

という記事が掲載されていました。
この記事を読むと、金融機関の不動産融資に対するチェックポイントが見えてきます。

不動産融資を行う際、金融機関の審査ポイントは、いくつもありますが、
特に重要視しているのが、
 1.返済能力(資産状況)
 2.担保力
 3.不動産価格の妥当性(利回り)
 4.自己資金
の4つ。

今までは、こういったポイントについて、甘めのチェックになっていました。
なぜなら、不動産融資は金融機関にとって、金利がある程度見込める案件であることが多いため、
収益を上げるために、積極的に貸し出そうとしている姿勢になっていたからです。
しかし、今後は、これらのポイントに対するチェックが厳しくなってきます。

1.返済能力(資産状況)
これは、借り入れる本人自体の返済能力を見ます。
給与所得者なのか、個人事業主なのか、法人なのか?
給与所得者の場合は、年収や勤務先、勤続年数を見ますし、
個人事業主や法人の場合は、財務内容を確認します。

融資対象の不動産で十分な収益が確保できない場合でも、
返済できるだけの資産があるのかどうかを主に見ます。
収入状況が多ければ多いほど、返済能力は高いと見られるので、金融機関にとっては、
融資がしやすくなります。
スルガ銀行の事件では、こういった資産や収入状況の改ざんが見られたため、今後、金融機関は、
そういった書類のコピーではなく、原本を確認するようになってきます。

2.担保力
もし返済できなくなった場合、金融機関が回収するための方策が「担保」になります。
不動産融資の場合は、購入した不動産を担保に差し入れるのが通常で、その不動産の価値が、
貸出金額を大きく下回る場合は、借りるのは困難になります。
それ以外にも、保証人を差し入れる場合は、保証人の返済能力がどれぐらいあるのかをチェックします。
今後は、不動産の担保価値や、保証人の保証能力のチェックは、
とても厳しくなってきます。

3.不動産価格の妥当性(利回り)
収益不動産の場合は、賃貸収入ですべての支出(不動産維持費・管理費・金利・返済・税金・
大規模修繕費等)をまかなえるというのが前提条件です。

不動産賃貸の場合は、入居率や賃料が収益率に大きな影響を与えます。
通常、賃貸物件は、築年数が長くなればなるほど、賃料が下落する傾向があるため、
収益率はだんだんと下がってきます。

不動産価格が高すぎると、収益率が低減してくるため、長期的に見ると、
返済できない案件となる可能性が高くなります。

収益計算をする際、本来のその物件の実力からかけ離れた高めの入居率になっていると、
その収益計算自体が信憑性のないものになります。

日経新聞の記事では、
家賃が2割下がり、金利が3.5%に上昇する負荷をかけて資金繰りが回るかを判定している
といった金融機関からの回答もあり、不動産会社から持ち込まれた案件の場合は、
このあたりの数字がごまかされている可能性が高い
ため、
より厳しくチェックするポイントになります。

また、周辺の相場よりも大幅に高い価格になっている場合は、当然、チェックが入ります。
それまでは、周辺相場のチェックが甘い案件が多数ありましたが、
今後の審査体制では、この部分も厳しくチェックしてくるでしょう。

4.自己資金
今までは、物件によっては、自己資金が0でも、金融機関が融資していた事例も多数あったりましたが、
今後は、自己資金についても厳しくチェックされるようになります。
記事では、
物件取得価格の2割以上の自己資金を持っていることが条件
といったように、自己資金が2~3割程度準備出来ていなければ、
融資してもらえない案件も増えてくると思われます。

それ以外にも、
スルガ銀行では、行員や借り入れ希望者が現地を一度も訪ねることなく契約したり、
不動産業者が空室にカーテンを付けて入居しているように装ったりしていた事例も見つかった。
アンケートで物件をどのように調査しているか尋ねたところ
「設定・想定されている家賃が周辺相場に照らして現実的か現地調査や不動産業者への聞き取りなどで
確認している」
が85%にのぼった。

とあるように、現場による調査をしっかりとするようになるので、
不動産融資を申し込んだ際、OKかどうかの回答が出るのに、
今までよりも多くの時間が必要になることは、覚悟しておくべきでしょう。

逆に言うと、そのチェックポイントを乗り越えた案件であれば、
不動産融資でも貸してもらえるということになるので、
そういう優良案件の発掘が前提条件になっていくでしょうね。


 
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という質問をされた場合、即座に
「今の御社の内容なら、◯◯信用金庫さんが、貸してくれやすいと思いますよ」
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あの専門家に相談すれば、最適の金融機関を紹介してくれる
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今後は、こういった手法は、使えないようになるかもしれません。

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