だからこそ、優良な金融機関との取引が重要になってきます。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
2000年12月15日、私が勤めていた信用組合が突然破綻しました。
当時、私は支店長代理として、110社の融資先と、200人以上の預金先を抱えていましたが、
自分の会社が破綻することは聞いていませんでした。
破綻を知ったのは、当日の13時。
支店の食堂で、テレビを見ながら昼食をとっていました。
ニュースがはじまり、突然、本社が映ったのです。
「何が起こったのか」と見ていると、
「本日、信用組合◯◯◯◯が破綻しました」
と、アナウンサーが言ったのです。
そのニュースを見て、最初に思ったことが、
「この定期預金証書、どうやって届けよう」
ということでした。
間が悪いことに、そのニュースが流れる1時間前に、担当していた預金先の女性から、
「1千万円の定期預金にして」
と預かったところだったのです。
すでに証書を作っていたため、取消もできず、作った預金証書を届けるしか方法がありませんでした。
届けたときに、絶対に文句を言われるのはわかっていました。
とても気性の激しい女性だったからです。
そして、ぼろくそに文句を言われました。
そこから、破綻金融機関の事後処理に搬送する毎日が続きました。
その中で、
「中小企業の経営者に対して、金融機関との上手なつきあい方を伝え、
安心した経営ができるお手伝いがしたい」
と考え、経営コンサルタントとして独立する決意を固めたのでした。
そして、今に到っています。
「金融機関はつぶれないもの」
と思われるかもしれませんが、
「金融機関はつぶれるもの」
なのです。
1月14日(月)の日経新聞朝刊に
この記事では、
「預金流出が続いたスルガ銀行に破綻の可能性があったが、金融庁の介入で、その危機を脱した」
ということが書いてありました。
それ以外にも
・本業損益が5期以上も赤字を解消できない地銀は106行のうち23行
・その数は、毎年2~3割増えている
・中小の地銀が経営難に陥れば、預金はあっという間に流出する。
とも書いています。
この記事から類推できることは、
「近い将来、破綻する金融機関が現れるかもしれない」
ということなのです。
1990年代初旬までは、誰も
「金融機関はつぶれない」
と思っていました。
しかし、ご存知のとおり、多くの金融機関は破綻しました。
私が勤務していた信用組合も、その一つです。
弊社が破綻した所為で、資金調達に支障を来した中小企業が、数多く連鎖的に倒産しました。
倒産した中小企業の多くは、弊社としか取引がなかったのです。
内容のよくない金融機関一つだけとしかつきあっていないというのは、
とても大きなリスクがつきまといます。
いざというときの資金調達に大きな支障を来します。
だからこそ、安定した会社経営を行うために、経営者としては、
2つのことをしておかなくてはいけません。
ひとつは、
「金融機関に対する目利き力を高め、優良な金融機関とつきあっておくこと」
もうひとつは、
「取引金融機関に何かあったときのために、複数の金融機関とつきあっておくこと」
です。
ただ、中小企業の経営者にそれができるかというと、知識やノウハウがないため、なかなかできません。
そんな経営者に対して、士業やコンサルタント等の専門家がサポートする必要があります。
専門家として、金融機関の目利き力を磨き、
融資をしてもらえる新たな金融機関を開拓するノウハウを身につけるということは、
これから重要になってくるでしょう。
つきあう金融機関を間違えると、困ったことになることが少なくありません。
金融検査マニュアルに準じた、今までと同じような融資方針の金融機関は、
将来的には経営の安定度が低まってきます。
落ち目の金融機関とつきあってもメリットはありません。
逆に資金調達が不安定になる可能性があります。
将来性のある金融機関とつきあってくることが、今後はとても重要となります。
そんな、将来性のある金融機関を見つけるための目利き力が身につくヒントが手に入ります。
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