- 2014-7-28
- 士業インタビュー
- インタビュー, ネクストフェイズ編集部, 社会保険労務士
大阪市中央区の社会保険労務士・山本哲史さんは、独立3年目を迎えた36歳。
山本さんの顧客の8割は、創業5年未満の会社なのだそうです。
「お金がない」というところから始まる相談にも工夫を凝らして応える思考の柔軟性は、
サラリーマン時代、当時成長率120%だった人材ビジネス業界で日々新たな問題に直面し、
自分の頭で考えて答えを出す日々を送ることで「ずいぶん鍛えられた」のだとか。
人との出会い方、フェイスブックの使い方、仕事と生活のバランス、今後の働き方など、
具体的なことから「ものの考え方」まで語ってくださった内容を5回連載でお届けします。
聞き手は、(株)ネクストフェイズ編集部です。
目次
第1回 山本さん的「ニートの歩き方」。
第2回 「おすすめできない」、山本さんがお客さんと出会う方法。
第3回 「再現できる」、山本さんがお客さんと出会う方法。
第4回 独立開業者としての、「ワーク・ライフバランス」。
第5回 いま持ってる資格の、その周りに景色が無限に広がってる。
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第1回 山本さん的「ニートの歩き方」。
―― | (事前にいただいた資料を見ながら)2011年6月に前職の人材ビジネス企業を辞め、独立開業は翌年6月…と。あれ、開業準備に1年かけておられるんですね。 |
山本 | いえいえ、準備も、とくにしてないんです。ニートみたいな感じですよね。 |
―― | ニート??? |
山本 | ははは。 |
―― | ニートって…原稿にそう書いちゃっていいんでしょうか(笑)。 |
山本 | ええ(笑)。 |
―― | に・い・と…っと。(筆圧高くメモ) |
山本 | 実際、それに近い感じでした。1年間、とくになんにもしてませんでしたしねえ。どうせやることもないし(笑)。 |
―― | やることがない? |
山本 | 会社辞めて、最初は就職活動しようと思ってたんです、普通に。あるいは、アジア留学。前職で2010年から中国とのつきあいがありましたから、中国じゃないアジア圏も見てみたかったし、語学は必要だなあ、とも思ってたし。 |
―― | でも就職活動も、留学もしなかった…。 |
山本 | ま、ふらふらっと、旅行とかは行きましたけど。 |
―― | どちらへ? |
山本 | ニートしている最中に、中国2回、台湾2回。 |
―― | それは仕事とは関係なく? |
山本 | ええ、8割がた観光です。残りの2割が、「これから発展する!」というアジアの雰囲気を感じたくて。 |
―― | 「発展する!」という雰囲気…。 |
山本 | ええ、そういう雰囲気に身を置くのは、とてもいいことだと思うんです。私がいた人材ビジネス業界って、その昔は成長率120%くらいだったんですが、そういう環境だと仕事が大変な分、個人の成長につながるんですね。ところがリーマンショック以降、日本にはそんな業界はなかなかありません。今も年に1度以上は、どこかアジアに行こうと思っています。中国、台湾だけでなく、フィリピン、マレーシアなど。 |
―― | でもその1年間、旅行ばかり、というわけでもないですよね。 |
山本 | はい、そのうち、退職の挨拶なんかしてると、「辞めたんならウチ手伝ってよ」とか言われて、ちょこちょこ手伝ったりしていて…。 |
―― | (それはニートと言っていいんだろうか…) |
山本 | その方々が結局は、開業当初のお客さんになってくれました。ラッキーでした。ノンビリしようと思ってたら、ノンビリできなかったです(笑)。 |
―― | そのお客さまのお話をお伺いしたかったんです。今、事務所が順調なのはなぜでしょうという質問を事前にしておりましたら、山本さん、「人に会ってるからじゃないかなあ」というご回答でした。 |
山本 | それくらいしか思いつく理由がなくて(笑)。 |
―― | 事務所開設2年で、フェイスブックの「友達」が700人以上。 |
山本 | FBをやっている人だけですから、実際にお会いしているのは、もっと多いでしょうね。基本的には、お会いした人しか「友達」にはなりませんし。 |
―― | その方々とはどういうところで? |
山本 | セミナーや、あとネクストフェイズさんもそうなんですが、士業の勉強会や交流会とかでお会いします。でも全然関係ないところに行くことも多いですよ。 |
―― | 全然関係ないところ? |
山本 | 私、あの、大阪研究が趣味でして…(ちょっと照れて笑う)。街歩きイベントなどですかね。歴史的・文化的なことを教えてもらいながら、実際にその場所を歩いたりするんですよ。で、その後に催される交流会でご挨拶させていただいたり、とか。 |
―― | 大阪研究がご趣味…。 |
山本 | はい、私は大阪出身ですが、東京でのサラリーマン生活が長かったんです。で、前職を退いてこちらに戻ったとき、士業はローカルビジネスだから地元のことをもっと知りたいと思って、大阪研究が始まり…。 |
●鞄の中を見せていただいたら補助金の資料を発見。「商売道具ですから」
―― | なるほど、たしかに士業はローカルビジネスですね。ほかに参加しているイベントなどは? |
山本 | あとは地域支援などでしょうか。社会起業家の人が集まっているところとか、NPO主催の勉強会とか、そういうところに顔を出す機会が多いです。そこで出会うのがNPOの職員さんだったりして、その方が紹介してくれた勉強会行って、そこでまた出会いがあってと、どんどんつながって…。(しばし考えて)、でもね、私の方法は、顧客獲得法としては、とてもおすすめできないんですよ。 |
―― | おすすめできない??? |
(第2回に続きます)
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目次
第1回 山本さん的「ニートの歩き方」。
第2回 「おすすめできない」、山本さんがお客さんと出会う方法。
第3回 「再現できる」、山本さんがお客さんと出会う方法。
第4回 独立開業者としての、「ワーク・ライフバランス」。
第5回 いま持ってる資格の、その周りに景色が無限に広がってる。