- 2020-4-1
- 融資サポート
- 新型コロナウイルス影響下の資金繰り支援策, 新型コロナウイルス感染症特別貸付, 日本政策金融公庫, 融資コンサルタント協会
今から申し込むなら、この内容通り行動してください。
窓口が混雑しているので、
①窓口に行かず申込み完了する
②審査をスピーディに進めてもらうためです。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
コロナウイルスの影響を受けて、多くの中小企業が資金繰りに苦しんでいます。
そんな中小企業が利用するに当たって、私が一番お勧めしているのは、
日本政策金融公庫の【コロナウイルス感染症特別貸付】です。
※2020年5月27日追記
2020年5月1日(金)に【民間金融機関における実質無利子・無担保融資】の募集が開始されました。日本政策金融公庫より融資実行が早いので、今から準備するなら公庫と民間金融機関の両方に申し込むことをおすすめします
他にもいろいろな緊急融資制度はありますが、この融資が一番早く実行されるでしょうし、かかる手間も少なくて済みます。
ただ、現在、公庫の窓口はとても混んでいます。
ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員から、
「3月26日(木)に相談を申し込んだにもかかわらず、指定された相談日は4月9日(木)と2週間後になった」ケースも聞いています。
そこで公庫の課長と話したところ、
「郵送で資料を送ってもらったほうが、審査するのが早くなる」
と言っていましたので、
「今から公庫に行かずに【コロナウイルス感染症特別貸付】に申し込む方法」
についてお伝えいたします。
※2020年4月6日追記
2020年4月6日より、インターネットでの申し込み受付が開始されました。
郵送で申し込むより早く対応されるようなので、インターネットでの申し込みをお勧めします。
流れをまとめますと、以下のとおりです。
●必要資料は、ダウンロードしよう
●提出書類に、ふせんやマーカーを活用しよう
●提出書類に、追加の資料(4点)を添付しよう
●郵送で提出しよう
↓
↓(審査期間/ヒアリングの電話)
↓
●(融資決定されたら)公庫から書類が送られてくるので記入して返送
↓
●融資実行=入金
詳細は以下をご覧ください。
また、新型コロナウイルス影響下の資金繰り支援策の最新情報はこちらからご覧ください。
用意すべき書類
下記サイトから入手できます
【「新型コロナウイルス感染症特別貸付」のお申込時にご提出いただく書類】
(1)個人営業ですでに公庫と取引のある方
●借入申込書 記入例
●新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書 記入例
●最近2期分の確定申告書の写し
※青色申告の方は青色申告決算書を含む
白色申告の方は収支内訳書を含む
(2)個人営業で公庫との取引が初めての方
●借入申込書
●新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
●最近2期分の確定申告書の写し
●ご商売の概要(お客さまの自己申告書)または創業計画書
「ご商売の概要」記入例 「創業計画書」記入例
(3)法人営業ですでに公庫と取引のある方
●借入申込書
●新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
●最近2期分の確定申告書・決算書の写し(勘定科目明細書を含む)
(4)法人営業で公庫との取引が初めての方
●借入申込書
●新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
●ご商売の概要(お客さまの自己申告書)または創業計画書
●法人の履歴事項全部証明書または登記簿謄本
申し込み手順
以下の手順で申し込みをします。
(1)「用意すべき書類」をダウンロードする
【「新型コロナウイルス感染症特別貸付」のお申込時にご提出いただく書類】
(2)「用意すべき書類」を準備する
●「確定申告書」「決算書」をコピーする。
●「履歴事項全部証明書または登記簿謄本」を入手する
●「借入申込書」「新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書」
「ご商売の概要」「創業計画書」の記入
(3)「用意すべき書類」がきちんと準備できているかどうか専門家に確認してもらう
顧問税理士や【融資コンサルタント協会】の会員にチェックしてもらうことをお勧めします。
(4)必要書類を郵送
申し込みに必要な書類を、最寄りの支店に郵送する。
最寄りの公庫の支店に、顧問税理士に知り合いの担当者がいる場合、一言、声をかけてもらうと、スムーズに進みます。
(5)公庫から電話によるヒアリング
公庫の担当者から電話がかかってきます。
そこで聞かれるのは、「資金のお使いみちや事業の状況」などについてです。
また、「営業状況等が分かる書類」などを追加で依頼されることがあります。
(6)融資決定
融資が決定すると、公庫の担当者から「融資が決定しました」という連絡が入ります。
その後、公庫から借用証書や、融資実行に必要な書類について記載された用紙が送られてきます。
それら借用証書に必要事項を記入・押印(実印)の上、必要書類を準備し、公庫に返送します。
書類が公庫に到着後、3営業日後に指定の口座に入金されます。
【重要】通常の手続きと違う点
今回の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の申し込み手続きは、通常の場合の申し込み手続きとは少し違っています。
(1)事前相談&提出書類の入手
通常は、公庫に融資申請する際は、公庫を訪問し、相談をした上で、融資に必要な資料をもらうという流れになっています。が、今、公庫はとても予約が殺到しており、事前相談がほとんどできない状況です。
事前相談をしようと思った場合、2週間以上待たなければいけない可能性があります。また、書類を入手するためだけに公庫を訪問しても、その書類をもらうだけで窓口でかなり待たされるケースも耳にします。
そこで以下をおすすめします。
●事前相談:顧問税理士や融資コンサルタント協会の会員等の「融資に詳しい専門家」に依頼
●必要書類:上記のこのサイトからダウンロード
(2)面談は電話にて行われる
「「新型コロナウイルス感染症特別貸付」のお申込時にご提出いただく書類」の2枚目の
「「新型コロナウイルス感染症特別貸付」のお申込手続き」の「ご面談」の項目に、
「資金のお使いみちや事業の状況などについてお話をお伺いします」と記載されています。
通常は、公庫の担当者が申請者の会社やお店を訪問するか、申請者が公庫の支店を訪問して面談するということになっていますが、現在は、そのほとんどが電話でのヒアリングに変わっています。
【重要】審査を早くしてもらうためにしておくべきこと
審査を早くしてもらおうと思えば、いろいろな準備が必要になります。
(1)「ふせん」や「マーカー」の使用
「新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書」の内容をチェックする際、「確定申告書」や「決算書」で数字を確認します。
昨年の売上の数字の部分について、該当ページに「ふせん」を貼り、該当部分にマーカーでわかりやすくしておくと、担当者はかなり手間を省くことができます。
(2)直近の試算表を準備しておくこと
「「新型コロナウイルス感染症特別貸付」のお申込時にご提出いただく書類」の中には書かれていませんが、「直近の試算表」もしくは「直近の売上が把握出来る資料」は絶対に必要です。
それがないと、「新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書」の内容をチェックできないからです。
もちろん「直近の試算表」もしくは「直近の売上が把握出来る資料」を提出する際は、該当ページや該当場所に「ふせん」や「マーカー」をしておくべきです。
(3)必要な資金額を説明できる資料を用意しておくこと
融資を申請する際、金融機関が重視するのは、
「申請者が必要とする資金額(いくら必要なのか)」と
「その金額が妥当なのかどうか」です。
「できるだけ多くのお金を借りたい」というのは、金融機関の担当者が一番いやがることです。
申請する金額が必要である根拠をはっきり示せば、担当者の面談の手間を大きく省くことができます。
そこで「資金繰り表」を用意しておくことで必要金額を明確に示すことができますし、
追加で、
「なぜ、これだけの金額が必要なのか」という説明書を一枚つけておくことで、
審査のスピードをあげてもらう可能性が高まります。
●資金繰り表 記入例
資金繰り表フォーマットはコチラからダウンロードできます → 資金繰り表フォーマット
●必要とする資金額の説明書
必要とする資金額の説明書のフォーマットはコチラからダウンロードできます
→必要とする資金額の説明書フォーマット
(4)返済できる根拠を示す資料を作っておくこと
いくら緊急的な融資だとしても、返済できない事業者には金融機関は融資を行いません。
電話で担当者から尋ねられる内容は大きく2つ。
「なぜ、それだけの金額が必要なのか」と「返せる見込みはあるのか」です。
これらの資料が整っていれば、面談の手間も大きく省けるため、早めに審査に取り組んでもらえる可能性が高まります。
「融資依頼書兼経営計画書」を作成すれば、必要金額と返済できる根拠を説明することができます。
●融資依頼書兼経営計画書作成事例
融資依頼書兼経営計画書作成事例フォーマットはコチラからダウンロードできます
→ 融資依頼書兼経営計画書フォーマット
(5)審査を早めるための追加資料4点まとめ
公庫が必要としている書類に追加して以下の資料を準備しておけば、審査が早まる可能性が高くなります。
追加で用意しておくべき資料を以下にまとめて記載しておきます。
1/「直近の試算表」もしくは「直近の売上が把握出来る資料」※顧問税理士からもらうのが確実です
2/必要な資金額を説明できる資料(資金繰り実績・見込み表)※フォーマット
3/必要とする金額の説明書 ※フォーマット
4/返済できる根拠を示す資料(融資依頼書兼経営計画書)※フォーマット
今からすぐしておくべきこと
「新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書」は、この「コロナウイルス感染症特別貸付」を申請する際に絶対に必要な書類です。
「直近の試算表」もしくは「直近の売上が把握出来る資料」がないと、この申告書の内容が確認出来ません。
「3月の売上減少」により、この融資を申し込む場合は、できる限り早急に3月の試算表を作成してください。
別に、試算表の内容が完璧でなくても構いません。「速報値」という考え方で結構です。
審査をする上において、根拠となる数字があれば対応はできます。
全く間違っているのは困りものですが、多少のずれなら、金融機関としても許容範囲です。
大事なことはスピードです。
今でさえ、相談の申し込みをして面談してもらうまで2週間かかっています。
これから、申請を希望する事業主はどんどん増えてきます。
多少不正確でも構いませんので、まず、3月の試算表をできる限り早く作成してください。
せっかく融資を申請しても、実行が2ヶ月後ということになれば、目も当てられません。
とにかく、素早く行動すること。
そして、周りの頼りになる専門家に相談すること。
そうすることで、早期の資金調達が可能になります。
このブログを読んでいる士業・コンサルタントのみなさまへ
今、金融機関の担当者はできるだけ多くの中小企業を救おうと全力で頑張っています。しかし、彼らの能力にも限界はあります。限界以上の申請件数はこなせません。
士業やコンサルタントが資料作成をサポートすることで、担当者の処理できる件数は格段に高まります。金融機関へのそのような側面援護が、事業者へのスムーズな融資実行につながります。ぜひ事業者の資料作成の支援をお願いします。私たちができることは、まだまだたくさんあります。
私も現場に出て多くの情報を集め、情報発信していきます。各士業やコンサルタント、それぞれが持つ力を合わせて、この国難といえる状況を乗り越えていきましょう。
株式会社ネクストフェイズ 東川 仁
※ネクストフェイズのメールマガジン
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●新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で資金繰りに悩む中小企業経営者が知りたい情報
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などを積極的にお送りしています。
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※事業者のみなさまへ
「資金繰りに不安があるので融資を申し込みたいが、どうしていいかわからない」
「顧問税理士がおらず、身近にお金のことを相談できる相手がいない」
といった悩みがありましたら、ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の
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※ネクストフェイズおよび融資コンサルタント協会は会員の紹介や個別の取り次ぎを一切行っておりません
ネクストフェイズ代表・ヒガシカワが行う融資の専門研修を受講し、
中小企業のお役に立ちたいと願う、
税理士をはじめ士業・コンサルタントなど勉強熱心な会員が、全国に約600名います。