- 2020-7-6
- 融資サポート
- ファクタリング, 銀行融資に頼らない資金調達手法
ちょっと調べるだけで、悪徳業者との取引を避けることは可能です。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
新型コロナウイルスの影響で資金難に陥った中小企業が現在、「請求書買い取りサービス」を活用する例が増えています。ネクストフェイズも以前のブログで、速やかに資金調達をするための方法のひとつとして「請求書買い取りサービス」について解説しました。
「請求書買い取りサービス」とは、「ファクタリング」とよく呼ばれます。が、無登録のヤミ金業者がファクタリングを「装って」、高利の融資をしている例が続出しています。
つまり請求書の「買い取り」なのに、知らない間に「融資」になっているんです。怖いですね。2020年6月26日(金)の日本経済新聞にも、トラブル事例が紹介されています。
●現金求める中小企業が苦境 「債権買い取り」玉石混交(日本経済新聞)
新型コロナウイルスの影響で、公庫や金融機関に融資を申し込んでも審査に時間がかかります。こんなとき手早く資金調達ができるファクタリングは、資金繰りに困っている事業主にとって魅力的でしょう。
が、悪徳業者と付き合うと、ファクタリング(買取)のつもりだったのに「融資」扱いになっており、しかも法外な利息を支払うことになるなど、トラブルにつながるケースが増えています。
そんな悪徳「ファクタリング」業者を見極める方法についてお伝えします。今回のブログに書かれているような業者とは、絶対に取引しないようご注意ください。
なお今回のブログは、金融庁のサイトを参考に解説しています。
取引前に悪徳業者かどうかを見極める4つのポイント
悪徳業者には、いくつかの特徴があります。あらかじめ特徴を把握しておけば、悪徳業者にだまされずに済みます。
(1)貸金業登録を行っていない
ファクタリングは「債権譲渡」のため、原則として貸金業法や利息制限法などの規制対象にはなりません。
貸金業登録を行っていなくても、ファクタリングを行うことはできます。が、真っ当なファクタリング業者は、貸金業登録を行っています。貸金業登録を行っていないファクタリング業者は、まず悪徳業者である可能性が高いでしょう。
借入れをする場合には、当該業者の登録の有無を確認し、登録の確認ができない業者からは絶対に借入れしないようにしましょう。
(2)金利が高い
出資法で定める上限金利は、年20%です。これを超える利息は出資法違反となり罰則の対象となります。悪徳業者は、年20%を超える金利を請求します。借入れ(ファクタリングなら「買取」)の際には、利息(手数料)が年20%を超えていないかどうか確認してください。
たとえば、こんな事例。
●債権額(請求書額) 3百万円
●支払期日 2ヶ月先
…という債権でのファクタリング
法律で定められた年20%を遵守すれば、上記の場合、支払利息額(手数料)は約10万円です。10万円以上請求されたら、悪徳業者です。
(3)商号の中に「バンク」や「信託」という文字を利用している
無登録業者の中には、免許等を受けた銀行や信託会社でないにもかかわらず、その商号中に「バンク」「信託」などという文字を使用している業者も見受けられます。
利用者の錯誤を利用して信用させようとしている業者が、真っ当な業者であるはずがありません。
(4)電話・チラシ・ダイレクトメールで勧誘してくる
真っ当なファクタリング業者は、基本的にはセールスの電話をかけてきません。チラシやダイレクトメールを送ることもほとんどありません。
ファクタリングサービスの勧誘の電話やチラシ、ダイレクトメールは、悪徳業者である可能性が高いです。
●電話で勧誘してくる業者の話は聞かないこと
●チラシやダイレクトメールの業者に、こちらから連絡しないこと
ファクタリング利用時の注意点
ファクタリングを利用するにあたってまず、利用しようとしている業者が財務局長又は都道府県知事の登録を受けているか確認してください。
(1)貸金業登録業者かどうかの確認方法
以下にアクセスし、業者の情報(登録番号・所在地・商号・名称・代表者名・電話番号等)を入力してください。
「検索の結果該当するデータは見つかりませんでした」と出ると、その業者は貸金業登録をしていないことになります。取引してはいけません。
(2)登録業者を装う無登録業者の確認方法
登録番号が上記ページで見つかっても、架空の登録番号を使うなど登録業者を装う無登録業者もいますので注意が必要です。
疑わしい場合は、主たる営業所等の所在地を管轄する財務局又は都道府県の貸金業担当課に問い合わせ、登録されているか確認してください。
架空の登録番号や別の登録業者の登録番号を詐称している業者リスト
架空の登録番号や、別の登録業者の登録番号を詐称するなどして貸金業務を行っている会社名が、PDFで公表されています。
金融機関を取り巻く環境は、刻一刻と変化しています。昨日までの融資のアドバイスが、今日になると役に立たないことも十分あり得ます。
第1回の新型コロナ融資が一段落すると、金融機関の融資姿勢は確実に厳しくなります。コロナ融資を積極的に行ってきた融資姿勢(比較的甘め・ゆるめ)を前提に、これから士業やコンサルタントが事業者にアドバイスし続けると、後になって追加のコロナ枠融資が必要になったとき顧客に「こんなはずじゃなかった」という目に遭わせてしまうことも十分考えられます。
今の金融機関の融資情勢を見ながら、今後の融資姿勢を洞察することが、経営者から頼りにされる士業・コンサルタントにとってたいへん重要です。
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