- 2020-9-9
- 補助金・助成金
- IT導入補助金, ものづくり補助金, 士業のビジネスモデル, 小規模事業者持続化補助金
安倍晋三総理の辞任で、こんなところにも影響が。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
ネクストフェイズでは、毎年8月末~9月頭に「来年募集される補助金情報」を速報というカタチで情報を伝えています。
毎年、8月末までに(8月末が休日の場合は、9月頭に)経済産業省から発表される「◯◯年度 経済産業政策の重点、概算要求・税制改正要望について」をチェック。そこに記載される、翌年に補助金に配分される予算の概算要求案を見て、その情報を入手しています。
しかし、今年は異変が起きています。
概算要求案が発表されない
例年なら8月31日までに発表される概算要求案が、2021年9月5日現在、発表されていないのです。
下の画像(下部の概算要求の項)をご覧いただくと、2015年から2019年にかけて、経済産業省から財務省への概算要求案提出は8月30日か31日であるのがおわかりになるでしょう。
通常は、提出した当日または翌営業日に経済産業省のHPにその情報がアップされます。2020年は8月31日が平日なので、その日か、遅くとも9月1日には、概算要求案がアップされるはずですが…
9月5日時点で、まだアップされていません。
予算案は、時の総理大臣の意向が反映される
例年と違う状況の原因として考えられるのは、安倍総理の辞任ですね。
なぜなら各省庁の予算案には、時の総理大臣の政策が大きく反映されるからです。
たとえば鳩山政権以降の民主党が与党だった時代(2009年/平成21年~2012年/平成24年)、「コンクリートから人へ」を主軸に、中小企業向け施策に関する予算が大幅にカットされました。
その次の第二次安倍政権以降(2012年/平成24年~)、経済再生を第一義にしたことで、中小企業施策に大きな予算が割り振られました。「ものづくり補助金」や「小規模事業者持続化補助金」も、このときに創設されています。
このように総理大臣が代わると、とくに経済産業省の予算の内容が大きく変わります。
2021年以降、補助金がなくなる可能性はあり得ます
ものづくり補助金や小規模事業者補助金の今年の予算は3,600億円と、潤沢にありました。「ものづくり補助金総合サイト」の中に、「円滑に事業を実施した結果として、予算に残余が生じた場合、令和3年度以降に繰り越す可能性もございます」と記載されています。
安倍総理が在任なら、残余予算があった場合は当然繰り越されたでしょう。が、次の総理の意向次第では、繰り越されない可能性も十分考えられます。
来年度(令和3年度)予算においては、新たな総理の下、今までと違ったコンセプトでの予算編成となる可能性もあるため、今まで募集していた補助金は(早ければ)2021年にはなくなることもあり得ると思います。
このブログを書いている現時点では、管官房長官が新総理になる可能性が高いようです。管官房長官は総理に就任すれば安倍総理の政策を継続するとのことなので、来年(2021年)に限っては存続するかもしれません。
が、再来年(2022年)は現在募集している補助金(ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金・IT導入補助金等)は、かなり高い確率でなくなると思います。
これからの5ヶ月でビジネスモデルの見直しを
今、多くの士業・コンサルタントが、補助金のサポートを行っています。これらの補助金がなくなると、補助金サポートをメイン事業とする士業・コンサルタントのビジネスモデルを大きく転換をせざるを得ません。今のうちから、補助金がなくなった場合の新たなビジネスモデルの構築が必要になると思われます。
しかし、新たなビジネスモデルを構築するのは一朝一夕にはできません。
●どのようなサービスを提供するのか
●どういったターゲットを対象にするのか
●新たに、どのような強みを打ち出していくのか
…ということを考え、身につけなければいけないからです。
最悪のシナリオでも、補助金がなくなるまでまだ5ヶ月(2021年3月ごろまで)はあります。もしあなたが「補助金サポート」をビジネスモデルの中心にしているなら、これからの5ヶ月でいかに準備していくかが重要になってくるのではないでしょうか。
「補助金サポート」に大きなニーズがあった理由は、補助金を獲得することによって、事業者は資金を手に入れられるから。中小・零細企業にとって、一番の悩みは資金繰りなのです。
補助金がもらえないとなると、残る資金調達の方法は、「融資」。
とはいえ新型コロナによって金融機関を取り巻く環境も変わってきました。今後は、金融機関も簡単には融資してくれない状況が続く可能性があります。「金融機関に融資を申し込んだけれど断られた」と相談されるケースが、今後は続出するでしょう。
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