- 2021-8-18
- 講師
- セミナー, 士業のビジネスモデル
勇気は要りますが、かならず仕組み改善に役立ちます。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
ネクストフェイズは、士業・コンサルタント向けセミナーを多数行っています。読者の士業・コンサルタントのなかにも、セミナー・講座運営を事業の軸にしている方も多いでしょう。
セミナーのビジネスモデルとしてよく見かけるのが、2段階方式。
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(参加者のうち「より深く学びたい」と望む人向けに)
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2/より高度な知識やノウハウが手に入る「講座」(バックエンド)を提供
セミナーや講座を運営する講師の多くが、同様のスタイルではないでしょうか。
フロントセミナー受講者が全員バックエンドに申し込むなら、それが何より。しかし現実はそうはいきませんよね。あなたは「バックエンドを受講しなかった人」に、その理由を尋ねたことがありますか。
セミナーや講座のビジネスモデルで大事なこと
セミナーや講座運営のビジネスモデルで重要なことは2つ。
1つは、フロントセミナーへ多くの受講者を集客すること。もう1つは、バックエンドの受講率を高めることです。
フロントセミナーに集客する手段には多くが考えられます。
●SNSでの告知
●DM(リアル)
●自分のメールマガジンでの告知 など
費用・手間をかけ、時間とともに経験を積んでいくことで、一定の受講者をコンスタントに集められるようになるでしょう。また、外部の専門業者への相談や依頼も可能です。
しかしバックエンドの受講率を高めるためには、運営側が試行錯誤するしか方法がありませんよね。
バックエンド講座の受講率を上げるために
ずいぶん昔の話ですが、周りをスタッフで固め、セミナー受講者がバックエンド講座に申し込まないと退出できない雰囲気を作る悪質なセミナーが散見されました。近ごろは、私の周りに限ればそんな話は聞かなくなった気がします。フェアな運営こそ生き残るカギだと感じます。
優良なバックエンド講座はフロントセミナーの時点から魅力的なので、バックエンドの受講率が高いもの。しかしこれはあくまで「コンテンツ価値」がバックエンド受講を促進する…という話です。
一方、フロントセミナー時点で準備しておける「施策」がありますよね。
※キャッシュフローコーチ協会の和仁先生いわく「安心・安全・ポジティブな場」
※例 バックエンドに興味を持ちそうな受講者に絞ってフロントセミナー集客
※例 場を乱しそうだと感じた申込者のフロントセミナー参加を断る
2/早期割引価格を設定する
3/よくある「断られる理由」に対応策を講じておく
2の早期割引価格は、ネクストフェイズの各セミナーにも設定しています。たいていは「1週間以内にバックエンド講座に申し込めば早期割引価格を適用」と案内。実際、バックエンド受講者の98%以上はフロントセミナー後1週間以内の申し込みです。
また上記で(難しいけれど)効果的なのが、3の「よくある断られる理由に対応策を講じておく」です。
受講しない理由を教えてもらう
フロントセミナー受講者の全員がバックエンド講座を申し込むことは、ときどきありますが、ほぼないと言っていいでしょう。
それを踏まえた上で重要なのは、「受講しない理由を聞くこと」だと私は考えています。
ネクストフェイズはセミナー受講後1週間経って(=早期割引価格期間が終わって)バックエンド講座を申し込まなかった人に、「差し支えなければ理由を」とご回答をお願いしています。全員に対してではありません。フロントセミナーで「本音で話せる関係性が築けた」と感じられる相手にだけです。
その答えにこそ改善ポイントがあると考え、運営方法を変えながらバックエンドの受講率を高めるようにしています。
施策を改善できた2大「受講しない」理由
お聞きできた理由を参考に、受講率を大きく改善できた2つの施策をお知らせしましょう。「講座の運営日程を複数提示したこと」と「分割払いを導入したこと」です。
日程の複数提示
受講しない理由で一番多かったのが、「日程が合わない」でした。
当時1つのフロントセミナーの受け皿としてのバックエンド講座は1日程しか設定していませんでしたが、この理由を聞いてから3つ以上の開催日程を提示することにしました。
また2日間のバックエンド講座は、1日ずつでも受講可能に変更。「日程が合わない」という理由で断られることは一気に減りました。
分割払いの導入
「受講したいが手元が心細いので踏み切れない」という理由も多く聞かれました。そこで分割払いを導入、より気軽に受講していただけるようになりました。
※希望者には「受講料を含めた運転資金を金融機関から借りる」アドバイスを実施、さらに受講率は上がりました。もちろん自己投資に積極的で、そのための資金調達のご相談をくださった人にだけです
注意点:断る人が、いつも本音を言うとは限らない
最後にひとつ注意点をお話ししましょう。受講しない理由を尋ねても、相手が本音を言うとは限らないことです。
●講師に魅力を感じなかった
これらは心の奥底で思っていても、絶対といっていいほど口にしてもらえません。逆の立場なら、あなたもそうではありませんか。「日程があわない」「今の自分には料金が高い」など無難な理由でお茶を濁し、波風立てずに距離を置こうとするでしょう。
「日程を複数提案」「分割払いの導入」など上記でお話ししたネクストフェイズの施策は、あくまで仕組みレベルの話です。
フロントセミナーやバックエンド講座のコンテンツ磨きを忘れないこと、そして講師として人間性を高め続けていくことが、セミナー運営というビジネスモデルを安定的に運営していく本質であることには変わりません。
けっして表に出てこない本音も想像しながら、現状のブラッシュアップに努めたいものです。
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