- 2022-4-6
- 相続
- 士業のビジネスモデル, 相続
依頼人の節約傾向、資本力のある大手や専門企業の台頭…。小規模の士業・コンサルタントの対策は?
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
2022年3月23日(水)から29日(火)まで5回に分け、5年連続100件以上の相続案件を獲得している行政書士の藤本忠相さんのインタビュー記事を公開しました。
コロナ下の現在、今までの相続案件獲得方法が通用しなくなってきたと藤本さんは言います。たしかに実際、「相続案件が獲得できなくなってきた」「相続案件の報酬単価が下がってきた」との声も聞こえてきます。
この状況の背景、また士業・コンサルタントの対策についてお話ししましょう。
コロナ以降、相続案件を依頼する顧客ニーズが変わってきた
藤本さんによると、その理由のひとつが「コロナ以降で、相続案件を依頼する顧客のニーズが変わってきた」とのこと。
以前は、相続に関する手続き全部を丸投げする依頼人が多かったそうです。が、コロナ後は、「自分たちでできる手続きは自分たちで行い、専門家に任せる部分は最低限で」という節約派の依頼人がとても増えたそうです。その結果、専門家が受け取る報酬単価が下がってきたんですね。
とくに「銀行・証券・車」の相続手続きは、相続人の戸籍取得から自分たちで行う傾向がより強くなっています。ただし不動産に関しては手続きが難しいので、専門家にお願いすることが多いとのこと。
競合が増えた
相続案件獲得が難しくなったもうひとつの理由は、「競合が増えた」。相続を含めて高齢者マーケットは広がっていますが、相続単体のマーケットは大きく広がっていません。相続サポートをプロに依頼したい人は増えているものの、節約指向は顕著ですし、また亡くなる方の数が増えるわけではないからです。
にも関わらず、今は士業・コンサルタントだけではなく、金融機関等の企業が数多く参入してきました。大手など資金力のあるプレイヤーが増えていますから、個人事務所などが相続案件獲得に苦労するようになったのは当然です。
競合との競争が激しくなると、行き着く先は「価格競争」。このことも、報酬単価が下落している一つの要因でしょう。
「書類仕事でしょ」と考えていると案件は取れない
一方、藤本さんいわく、相続案件獲得を希望する士業や専門家のスタンスの多くは、「書類を作って終わり」だとか。
相続サポートのニーズは大きく増えていませんが、「亡くなる前」である後見、また死後事務のニーズは今とても増えています。後見や死後事務契約を行えば、その後の相続案件獲得につながる確率はとても高いもの。しかし後見も死後事務も、手がける方は微増程度です。その理由は「面倒だから」。
相続案件を獲得するために、より正確にいえば見込み客を紹介してもらうために、「地域包括支援センター」や「介護事業所」「介護施設」などの「介護業界」に営業を行う士業や専門家がいます。藤本さんもそのひとりです。
しかしそこで、「財産管理はしますが、緊急時に駆けつけたりはしません」といった「割り切った」業務の営業を行う士業や専門家が大半だそうです。
介護業界に営業をかけて、「相続案件だけを受任したい」「後見といっても財産管理だけ」と言う士業や専門家に対し、介護業界の担当者の視線は冷ややかです。「細かい」「手間がかかる」「面倒な」業務は避けて、「一度に大きなお金が動く」「契約後のことは知らんぷりで済む」案件だけを求めている「自分勝手な専門家」と映るんですね。
実際、そんな専門家と契約を結ぶ施設は少なく、見込み客を紹介することはほとんどないようです。
最新の相続案件獲得手法とは
相続案件を単体で獲得するのは、コロナ後は今以上に難しくなるでしょう。今後「安定的」「継続的」に相続案件を獲得するには、遺言や後見などの「川上から」案件を獲得しにいくのが最善の方法だと藤本さんは言います。
「面倒な作業はしたくない。美味しいところだけ持って行く」というスタンスの士業・コンサルタントは、今後ますます相続案件を獲得しにくくなるでしょう。
「遺言や後見を獲得することで、相続案件を獲得しやすくなるのはわかった。でも、そもそも、遺言や後見の集客方法がわからない」という士業・専門家も多いと思います。
その対策として、「相続案件を獲得していく」ために「遺言や後見の案件獲得方法を知りたい」と希望している士業や専門家に向け、藤本行政書士が「最新の案件獲得方法」を伝えるセミナーをご紹介します。
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