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質問「残債のある個人事業主でも、別事業で法人設立したら創業融資を利用できますか?」

制度上は扱うことができても、それ以外の点で注意が必要です。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。

ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会では、会員からのメールや電話、ご来訪などによる個別相談にのったり、活動報告をいただいたりしています。

先日ある中小企業診断士の会員から、個人事業主が法人設立した際の創業融資について質問をいただきました。

※一般社団法人融資コンサルタント協会サイトはこちら

 

法人設立しての創業融資は使える?

中小企業診断士
以下のお客様の融資サポートについて質問です

●個人事業主として美容事業を5年営んでいる
●個人事業主として1,800万円の残債がある
(借りたばかりでまだ半分も返済していない)

●しかしこのたび美容事業ではなく
新しく飲食店を多店舗展開したい
●そのために内装工事や物件初期費用で1,600万円必要

個人事業主として融資を受けたばかり
かつ、もう5年も営んでいて創業融資も難しいので

新しい飲食業のために
法人を設立しての創業融資を考えているのですが

ヒガシカワ
たしかに

個人事業主のままで借りるのは
難しいと思います

中小企業診断士
そうですよね

法人設立しての創業融資では
いかがでしょうか

ヒガシカワ
そうですね…

個人事業と同じ業種で法人を設立しても
「法人成り」と見なされ
個人事業の延長となることから
新たな融資は難しいでしょう

しかし今回のように
別の業種で法人を設立して事業を行うなら
制度上は創業融資が使えるはずです

中小企業診断士
安心しました

ヒガシカワ
しかし…

 

1,000万円以上の創業融資は難しい

ヒガシカワ
しかしこの方

個人事業で
融資残高がありますよね?

中小企業診断士
はい

個人事業主として美容事業で借りた融資が
1,800万円残っています

ヒガシカワ
となると

審査上、法人の創業融資に
影響を与える可能性は否めません

加えて

今の日本政策金融公庫は
1,000万円以上の創業融資に対するハードルが
とても高い
のです

中小企業診断士
そうなんですか?

ヒガシカワ
はい

新しく法人を設立しても
1,600万円の借入は
かなり難しいと思います


 

借入金は出資金には使えない

ヒガシカワ
ちなみに

この方の自己資金はいくらですか?

中小企業診断士
1,500万円です

しかしそのなかには
個人事業主として
借り入れして手元に残っているお金も
含まれているようです

ヒガシカワ
その分を新会社の自己資金に含めると

出資法違反になりますね

中小企業診断士
出資法違反ですか!?
ヒガシカワ
はい

借り入れした資金
法人を設立する際の出資金には
使えないのです

中小企業診断士
八方ふさがりですね…

ヒガシカワ
いえ

ちょっと待ってください


 

事業計画書の見直しで打開の道を探る

ヒガシカワ
新会社の自己資金に

個人事業主として借りた資金を含めないとしたら

どれくらい出せるか…

中小企業診断士
そこが問題ですよね
ヒガシカワ
新会社のための純粋な自己資金額をお聞きして

そこから融資可能額を考えたうえで
事業計画書の見直しをサポートしてみてはいかがでしょう

中小企業診断士
その手がありましたか!
ヒガシカワ
いきなり別業種に挑戦するだけでなく

さらに多店舗展開したいとのことで
今そこまで急ぐ必要があるのか、です

また、公庫ではなく
地方自治体の創業融資も考えてみては

中小企業診断士
おっしゃるとおりですね

今回の話を持ち帰り
再度クライアントと
話し合ってみようと思います


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※融資に関する質問などにもその場でお答えします

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