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担当者から頭ごなしに「売上の根拠」を否定されても、根拠が盤石なら突破しやすいものです。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
金融機関への融資申請で否決される典型的な理由のひとつが、これです。
この事業計画書に記載されている
売上計画や収支計画に
信憑性がありません
裏を返せば、売上の根拠となる資料を金融機関に提出すれば、審査が通りやすくなるということ。では、どのような「根拠資料」を提出すればよいでしょうか?
美容業や飲食業の場合、「固定客の数」は売上に関する強力な根拠資料となります。
「固定客リスト」を作成し、各顧客の「客単価」や「訪問頻度」をあわせて記載することで、1ヶ月当たりの売上が計算できるからです。
業種にもよりますが、とくにサービス業で集客・販促に有効な方法として、見込み客へのメールマガジン発行で来店を促す方法があります。
●そのメールアドレスに送るメールマガジンの「内容」と「頻度」
●メールマガジン発行で来店する見込み客の「割合」
上記を説明して「メールアドレスリスト」を提出すれば、金融機関は売上の根拠として考慮してくれます。
製造業の場合、発注書や契約書は強力な根拠資料です。発注金額や契約金額が記載されているのですから、少なくともそれだけの売上の確保を証明できます。
また正式な発注書や契約書ではなく「覚え書き」レベルのものでも、根拠資料として説得力を持ちます。
飲食店の場合、売上の根拠となるのは「客単価」と「来店客数」。それも、曜日・時間ごとの売上を細かく考える必要があります。曜日や時間によって、客単価も来店客数も変わるからです。
この来店客数や客単価が妥当だと金融機関に知らせるために提出する資料として、下記の要素を自分の目や足を使って実際に調べたデータ提出をおすすめします。これなら数字の根拠に金融機関が異を唱えることは難しくなるでしょう。
●競合する他店の「曜日ごと・時間ごと」の客数・客単価
もちろん競合店と比較して、自店の「優位性」を示さないと数字に納得してもらえません。あわせて「強み」も知らせましょう。
ランチを提供している居酒屋を例として考えてみましょう。
前提条件として、「座席数30席」「日曜休業」とします。売上を細かく考える場合、「ランチ提供の居酒屋」なら以下の4区分で考えます。
1の「月曜日~金曜日の昼」の場合、「客単価」が800円。「来店客数」が1回転で30人だと考えると、1日の売上は800円×30人の24,000円です。それが4週間あれば、売上合計は24,000円×5日×4週間=480,000円となります。
2の「金曜日の夜」の場合、「客単価」が4,000円。「来店客数」が1.5回転で45人だと考えると、1日の売上は4,000円×45人の180,000円です。それが4週間あれば、売上合計は180,000円×4週間=720,000円となります。
3の「土曜日の昼」の場合、居酒屋営業も行うなら、ランチ客と居酒屋客が混在します。半分ずつぐらいの割合で考えると、「客単価」2,400円。「来店客数」が1回転で30人と仮定すると、1日の売上は2.400円×30人の72,000円となります。それが4週間あれば、売上合計は72,000円×4週間=288,000円です。
4の「土曜日の夜」は、来店客数は減っても客単価の上昇が考えられるなら、「客単価」5,000円、「来店客数」が0.8回転で24人と考えると、1日の売上は5,000円×24人の120,000円です。4週間の売上合計は、120,000円×4週間=480,000円。
上記を合算した1ヶ月間の売上合計は、1,968,000円です。
各曜日や時間の来店客数・客単価が妥当だと金融機関に受け取られれば、これらの売上の数字は「根拠のあるもの」と判断してもらえます。
金融機関に対してもっとも説得力を発揮するのは、「現場の数字」です。
というのも金融機関で審査する人々は、もちろん実際に融資申請者の業務に就いているわけではなく、その業界の現場感覚を知るすべもそうないからです。過去の融資データやごく一般的な業界ニュース等から導き出された、いわば「机上の空論」で審査せざるを得ません。
また事業者が提出した数字が達成できるかどうかの判断に、上記の行内で共有されているデータや情報に加え、担当者個人の融資経験・知識、さらには思い込みなどが加わることが…ないとは言えません。
とくに最近は取引先や各業界の現場をリサーチする経験が乏しく(とにかく今の銀行員は多忙を極めています)、つい頭の中のデータ等に頼りすぎる若手の担当者が、売上計画に難色を示すケースが少なくありません。
だからこそ、「事業者が足で稼いだデータ」がものを言うのです。上記のような担当者が売上計画に「実現不可能」と難癖をつけてきても、このように抗弁できます。
私が調査した結果から
予測した数字です
もしご納得いただけないようでしたら
実現できないという
客観的な根拠をご教示くださいますか
でなければ
私も納得できないのです
ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員から、近ごろこんな相談が増えています。
正式な審査の「前」に
打診や面談の段階で
頭ごなしに担当者から否定された…と
経営者や創業者が悩んでいます
どうサポートすればいいでしょうか
もちろんごく真っ当な調査・審査を行う担当者が大半ですが、残念ながら「自分は融資のプロだ」「こちらが融資する側だ」とばかりに取引先や創業者の言葉に耳を貸さない担当者が、一部いるのも現実です。
こんなとき士業・コンサルタントとして、突破力のある具体的行動をアドバイスできれば、相談者から大いに頼りにしてもらえるでしょう。
そんな「金融機関対応に関する的確なアドバイスができる士業・コンサルタント」になるためのヒントが手に入ります。
※融資に関する質問などにもその場でお答えします
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