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結論からいえば、「コロナ借換保証のセーフティネット4号取得のための比較月は、前年同月の売上でなくてもよい」という話です。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
以下の2024年4月20日(木)のブログで、実際にネクストフェイズがコロナ借換保証制度を使って同額借換を行った事例を解説しました。
上記のとおり、借換はスムーズに済みました。が、先日ある税理士から、私が取り越し苦労をしていたことが判明。それは、セーフティネット4号取得のために、「売上を比較する月」の選択です。
※なおネクストフェイズは、事業者への個別アドバイスを行っていません。ご相談のある事業者は、ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員を検索して気軽に連絡を取ってください。融資の専門研修を受けた融資コンサルタントが、全国に900名以上います
「コロナ借換保証」の利用には、満たさなければならない要件が3点あります。
「コロナ借換保証制度」利用の3要件については、ネクストフェイズの過去記事をご覧ください。
上記で私が心配していたのは、1つめの要件です。
3つのうち、私が目指していたのは「セーフティネット4号の認定取得」ですが、これが難問でした。「セーフティネット4号の認定取得」を目指した理由は次のとおりです。
上記で紹介したネクストフェイズの過去記事にも表で示しましたが、それにコメントを追加して掲載します。これらのメリット・デメリット比較で、私が「セーフティネット4号取得」を目指した理由がおわかりでしょう。
セーフティネット4号 認定 |
セーフティネット5号 認定 |
売上高または 利益率の減少 |
|
要件 | 新型コロナウイルスの影響で、原則として最近1か月間の売上高又は販売数量が前年同月に比して20%以上減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して20%以上減少することが見込まれる ※追記の詳細は後述 |
指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間の売上高等が前年同期比5%以上減少 | ▼5%以上 |
保証料 | 0.2% | 0.2% | 0.2%~1.15% |
信用保証協会の保証割合 | 100% | 80% | 80% |
メリット・デメリット |
●保証料が低い ●保証割合100%なので金融機関が扱ってくれやすい |
●保証料が低い ●保証割合80%なので金融機関が嫌がる可能性あり |
●場合によっては保証料が高くなる可能性あり ●保証割合80%なので金融機関が嫌がる可能性あり |
もちろん「コロナ借換保証制度」の利用自体に消極的な金融機関はありますが、セーフティネット4号のメリットは大きい。これが私が「セーフティネット4号の認定取得」で申し込みたかった理由のひとつです。
「セーフティネット4号の認定取得」の要件は下記のとおりです。
弊社にとって難しいのが、以下の部分でした。
2023年1月と2022年1月の売上を比較して20%以上減少していなければならないのですが、コロナの影響がある程度おさまってきている状態だったので、昨年より売上が減少する(それも20%以上)という条件をクリアできるかどうかが心配だったのです。
最終的には20%以上ダウンした数字に落ち着いたのですが、月末に数字を締めるまでは気になって仕方がありませんでした。
それほど私が「セーフティネット4号」を目指したのは、上記のとおり融資条件が優れていたからでもあり、また「コロナ借換保証制度申請に提出した書類見本」をプレゼントしたかったからでもあります。※見本プレゼントのご応募はこちらからどうぞ
しかし、それはまったくする必要のない気苦労だったということが、先日、知り合いの税理士と話していて判明しました。私は、「最近1か月間の売上高又は販売数量が前年同月に比して20%以上減少」していないとセーフティネット4号の認定は取れないと思いこんでいたのです。
たしかに、ネクストフェイズが「セーフティネット4号の認定」をいただいた大阪府吹田市のページには、対象者として以下のように記載されています。
次のいずれにも該当する中小企業者が措置の対象となります。
1.申請者が、指定地域において1年間以上継続して事業を行っている。
2.令和2年新型コロナウイルス感染症の影響を受けた後、原則として最近1か月の売上高等が前年同期比で20%以上減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期比で20%以上減少することが見込まれること。
しかし、知り合いの税理士から聞いた内容がその下に記載されています。下記です。
※前年比較対象月が新型コロナウイルス感染症の影響を受けている場合は、令和元年2月以降で同感染症の影響を受ける直前の年の同月と比較することになります。
●セーフティネット保証融資制度第4号認定申請書(新型コロナ対策)|吹田市公式ウェブサイト
前年同月の売上でなくても、「令和元年2月以降で同感染症の影響を受ける直前の年の同月と比較」することができます。
たとえばネクストフェイズだと、令和元年1月の売上と比較する選択肢もあったのです。その比較のほうがずっと楽で、こんな取り越し苦労をすることはなかったのに…。融資申請時、私が上記を見落としていたのです。
もしかして私のように、コロナ借換保証制度の利用で比較する月は「前年同月」のみだと考え、自分の顧客は本制度を利用できないとあきらめている士業・コンサルタントがいるかもしれません。
でも実際には、「令和元年2月以降の、コロナの影響を受ける前の年の同月の売上」から20%以上下がっていれば、コロナ借換保証制度を利用できます。
これなら新型コロナウイルス流行の影響を受けた、ほとんどの事業者が対象になるでしょう。民間金融機関から信用保証協会の保証付きでコロナ融資を借り、その返済に悩んでいる顧客がいれば、ぜひコロナ借換保証制度を使った同額借換をご提案ください。
民間ゼロゼロ融資(信用保証協会の保証付き)の返済を迎える事業者が増えています。
(関西においては)23年度の返済開始件数を月別にみると、最も多いのは7月の9170件で、23年度全体の14%を占める。7~10月に範囲を広げると割合は50%に達し、関西では夏から秋にかけて返済のヤマ場を迎える。
全国どこでも、たいていは同じような数字・傾向でしょう。これからコロナ融資の返済が始まる事業者が増えてくるということです。
すべてが順調に返済を開始できるとは限りません。資金繰りが厳しい事業者の方が多いでしょう。「コロナ融資の返済が厳しい。何とかできないか」という相談が、全国どこの士業・コンサルタントにも数多く寄せられるようになると推測しています。
そんな「コロナ融資の返済についての相談」に的確なアドバイスができる士業・コンサルタントになるヒントが手に入ります。
※融資に関する質問などにもその場でお答えします
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