士業・コンサルタントのための 「銀行とのパイプの作り方」セミナー
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士業・コンサルタントに取引先を紹介するのは、①支店長、②渉外担当役席、③貸付担当役席。なぜ、この3つの管理職? それ以外の、たとえば一般の担当者は?
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
取引先を紹介してもらいたいと望む税理士が金融機関にアプローチするときは、パイプを作る「金融機関選び」が大切だと以前のブログで紹介しました。
アプローチするべき金融機関を選んだら、次に考えたいのが「パイプを築く相手」です。
※このブログのタイトルでは便宜上「銀行」としていますが、「金融機関」全体を指します。信用金庫や信用組合も含みます。あらかじめご了承ください
※「税理士」を対象にした内容ですが、それ以外の士業・コンサルタント全体にも当てはまります
士業・コンサルタントが金融機関とのパイプ構築を考えるもっとも多い理由は、「その支店の取引先(顧客)を紹介してもらえるようになりたい」でしょう。しかし担当者といくら仲良くなっても、顧客紹介にはほとんどつながらないのです。
金融機関が取引先に専門家を紹介するのは「その取引先が専門家を必要としているから」であり、取引先が専門家を必要とするのは「自分/自社では解決できない」困りごとや悩みごとがあるからです。
もちろん取引先側から、「○○という問題を解決できる専門家を紹介してほしい」と頼まれることもあります。が、多くは、金融機関の行員・職員が取引先との会話から困りごと・悩みごとをキャッチし、「その問題を解決できる専門家を紹介し、解決への道筋を作って喜んでもらいたい」からです。
取引先を訪問している行員や職員のことを、「担当者(正確には渉外担当者)」と言います。彼ら担当者が、自分の取引先を外部の士業・コンサルタントに紹介することは、めったにありません。
金融機関により差異はありますが、基本的には入社して2~10年目(高卒の場合は13年目くらいまで)の職員が担当者として活動します。大卒なら24~33歳ぐらい、高卒なら19~33歳ぐらいが担当者であることが多いですね。
そう、彼ら彼女らは、「若い」のです。
ほとんどの経営者は担当者より年配で、経営上の困りごとや悩みごとを若い担当者に相談することはないでしょう。もちろん専門家を紹介してほしいと自分から依頼することも、まずありません。
一方、経験の浅い担当者も困りごと・悩みごとを聞き出すスキルを備えていないため、専門家を紹介できるネタを見つけ出すことは困難でしょう。
金融機関の支店内で士業・コンサルタントに取引先を紹介するのは、①支店長、②渉外担当役席、③貸付担当役席。この3つの管理職です。
支店長のおもな仕事は、「取引先を訪問し、情報収集や関係性を構築するためのコミュニケーションを密にすることで、その活動から融資案件につながるネタを探す」こと。
担当者に経営課題を相談する経営者はめったにいませんが、支店長には積極的に相談をします。なぜなら金融機関が(原理的に)貸したいのと同じく、経営課題の解決のために融資を利用したい経営者も多いからです。目的が合致している両者の話は、いきおい濃密になります。
それだけ支店長は取引先の困りごと・悩みごとを詳細に把握しており、士業・コンサルタントを紹介できるネタをたくさん持っています。
支店長から依頼されやすい案件には、以下の特徴があるといえるでしょう。
「渉外担当役席」とは、渉外担当者を束ねている責任者のことです。
小さな支店では5名程度、大きな支店なら20名以上の渉外担当がいます。渉外担当役席とは、これら渉外担当者の上司となる存在です。役職は、「支店長代理」「課長」「次長」となっていることが多いです。
渉外担当役席の仕事は、「①重要取引先とのコミュニケーション」、「②渉外担当者のフォロー」。
上述のように支店長も重要取引先を訪問してコミュニケーションをとっていますが、渉外担当役席にも同様の職務があります。支店長だけではすべての重要取引先をケアできませんし、重層的に重要取引先に接することで関係性はより強固になります。
もちろん支店長と同じく渉外担当役席にも、経営者が経営課題を相談することがありますので、支店長が入手できなかった困りごと・悩みごとを把握しているケースもあります。
また各担当者のフォローを通し、彼らが把握できない資金ニーズ、困りごと・悩みごとをキャッチするのも渉外担当役席の仕事です。
つまり渉外担当役席も、士業・コンサルタントに取引先を紹介できるネタを持っているのです。
渉外担当役席から依頼されやすい案件として、以下の相談があるといえるでしょう。
「貸付担当役席」とは、支店の融資に関する業務の責任者です。
2024年4月の金融庁の「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」の改正により、業績が芳しくない企業、財務内容の悪化している企業への融資が今までよりも厳しくなっています。また「リスケ」も、今までのように安易に認めることが難しくなりました。
これらの企業が融資を受けたいときは、「新規融資を借りても返済できる根拠」を示さなければならなくなっています。その根拠となる資料が、「事業計画書」。またリスケの場合は、「実現可能性が高い経営改善計画書」の添付が必要不可欠です。
そんな「事業計画書」や「経営改善計画書」を自分/自社で作成できる事業者は少なく、貸付担当役席は作成できる専門家を紹介することが多いのです。
つまり貸付担当役席から依頼されやすい案件は、以下のとおりです。
「取引先を紹介してもらう」目的で金融機関とパイプを作るなら、関係構築に時間をかけたいものです。
まず「①存在を覚えてもらう」ために、少なくとも4回の訪問が必要でしょう。さらに「②紹介してもらえる関係構築」のために、重ねて4回ほどの訪問が必要になるでしょう。
関係を構築した後は、「③自分が行える業務のお知らせ」「④紹介を具体化するための導線づくり」などのプロセスに移っていけます。
このように適切な段取りを踏めば、金融機関から取引先を紹介してもらえるパイプを構築することは可能です。
そんな「銀行とパイプを構築するために必要な知識・ノウハウ」について学べるセミナーです。
士業・コンサルタントのための 「銀行とのパイプの作り方」セミナー
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