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【地方別】経営者保証解除に積極的に取り組んでいる(と考えられる)銀行ランキング

経営者保証解除に積極的な金融機関こそ、「取引すべき」金融機関です。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。

2024年12月26日に金融庁から公表された「経営者保証に関するガイドライン」等の活用実績について」によると、2024年4月~9月における銀行・信用金庫・信用組合などの新規融資に占める「経営者保証なし」の割合が52.5%と初めて50%を超えました。

●民間金融機関における「経営者保証に関するガイドライン」等の活用実績

2022年12月に国が金融庁・財務省と連携し、「経営者保証改革プログラム」を策定して以降、金融機関が「経営者保証を徴求しない融資」を行う割合が増えた結果になりました。

今回は、地域銀行(地方銀行・第二地方銀行)における地域ごとの「新規融資件数に占める経営者保証に依存しない融資件数の割合」(2024年度上期)をお伝えしましょう。

もちろん、それぞれの金融機関の「経営者保証不要の融資に対する取り組み」実態を表しているとは断言できません。なぜなら本データは新規融資の保証免除についてのみで、既存融資の保証解除は含まれていないからです。

しかし一方、既存融資の経営者保証解除を希望する事業者を顧客に持つ士業・コンサルタントが、新しく取引を始める金融期間を顧客に提案するときの参考のひとつになるでしょう。

※なおネクストフェイズは、事業者への個別アドバイスを行っていません。ご相談のある事業者は、ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員を検索して気軽に連絡を取ってください。融資の専門研修を受けた融資コンサルタントが、全国に1,000名以上います

すべての金融機関が「経営者保証不要の融資」に積極的に取り組んでいるわけではない

「経営者保証不要の融資」は増える傾向にありますが、すべての金融機関が積極的に取り組んでいるわけではありません。金融機関によって大きく温度差があります。

2025年1月31日に更新された金融庁の「主要行等及び地域銀行の「経営者保証に関するガイドライン」の活用実績等について(個別行の実績及び取組方針の公表状況)」を見ると、「経営者保証不要の融資」に対する取り組み方針にばらつきがあることがわかります。

簡単にまとめてみましょう。

全般的なまとめ

  • 銀行ごとの割合には大きなばらつきが見られる。30%台から90%超まで幅広い
  • 東京スター銀行(93.2%) が最も高く、三十三銀行(34.5%)が最も低い

地域比較のまとめ

50%未満の銀行がある割合75%以上の銀行がある割合
北海道0%(0/2)0%(0/2)
東北26.6%(4/15)6.6%(1/15)
関東12.5%(2/16)31.2%(5/16)
中部20.0%(4/20)15.0%(3/20)
近畿10.0%(1/10)30.0%(3/10)
中国0%(0/9)44.4%(4/9)
四国25%(2/8)0%(0/8)
九州25%(5/20)20%(2/20)
  • 比較的高い割合の銀行が多いのは、関東・近畿・中国
  • 比較的低い割合の銀行が多いのは、東北・四国・九州
  • 地域や銀行ごとに大きな差があり、都市部や一部の先進的な銀行は無保証融資を積極的に進めている
  • 金融環境の地域格差が見られる

なお、以下は上記のページにある、「令和6年度(2024年度)上期(4月~9月)(令和7年1月31日公表)」資料です。

【北海道】の地域銀行における「新規融資件数に占める経営者保証に依存しない融資件数」の割合

金 融 機 関 名新規融資件数に占める
経営者保証に依存しない
融資件数の割合
1北洋銀行72.9%
2北海道銀行71.9%

【東北地方】の地域銀行における「新規融資件数に占める経営者保証に依存しない融資件数」の割合

金 融 機 関 名新規融資件数に占める
経営者保証に依存しない
融資件数の割合
1東邦銀行73.5%
2山形銀行68.8%
3仙台銀行67.0%
4七十七銀行62.1%
5岩手銀行61.5%
6北都銀行60.1%
7秋田銀行58.9%
8きらやか銀行56.8%
9荘内銀行55.9%
10北日本銀行55.0%
11青森銀行50.9%
12大東銀行47.7%
13福島銀行40.5%
14東北銀行38.7%
15みちのく銀行37.9%

【関東地方】の地域銀行における「新規融資件数に占める経営者保証に依存しない融資件数」の割合

金 融 機 関 名新規融資件数に占める
経営者保証に依存しない
融資件数の割合
1東京スター銀行93.2%
2東日本銀行81.7%
3足利銀行77.7%
4横浜銀行76.1%
5群馬銀行75.9%
6常陽銀行74.2%
7栃木銀行68.8%
8埼玉りそな銀行66.1%
9武蔵野銀行64.8%
10東和銀行64.5%
11きらぼし銀行55.5%
12千葉興業銀行54.7%
13千葉銀行52.8%
14神奈川銀行50.4%
15京葉銀行44.0%
16筑波銀行38.3%

【中部地方】の地域銀行における「新規融資件数に占める経営者保証に依存しない融資件数」の割合

金 融 機 関 名新規融資件数に占める
経営者保証に依存しない
融資件数の割合
1北國銀行89.8%
2福邦銀行76.2%
3八十二銀行75.7%
4福井銀行73.0%
5北陸銀行69.1%
6静岡銀行68.5%
7愛知銀行61.5%
8中京銀行60.9%
9スルガ銀行59.9%
10十六銀行57.6%
11大垣共立銀行57.6%
12富山第一銀行56.3%
13名古屋銀行55.8%
14山梨中央銀行54.0%
15静岡中央銀行53.0%
16大光銀行52.8%
17長野銀行46.6%
18清水銀行44.5%
19富山銀行41.0%
20第四北越銀行36.3%

【近畿地方】の地域銀行における「新規融資件数に占める経営者保証に依存しない融資件数」の割合

金 融 機 関 名新規融資件数に占める
経営者保証に依存しない
融資件数の割合
1南都銀行79.3%
2池田泉州銀行76.2%
3京都銀行76.1%
4但馬銀行73.2%
5百五銀行66.5%
6紀陽銀行63.8%
7みなと銀行62.5%
8関西みらい銀行59.9%
9滋賀銀行51.5%
10三十三銀行34.5%

【中国地方】の地域銀行における「新規融資件数に占める経営者保証に依存しない融資件数」の割合

金 融 機 関 名新規融資件数に占める
経営者保証に依存しない
融資件数の割合
1西京銀行83.6%
2山陰合同銀行83.4%
3山口銀行80.4%
4もみじ銀行75.0%
5広島銀行68.8%
6鳥取銀行66.7%
7中国銀行65.5%
8島根銀行60.1%
9トマト銀行53.1%

【四国地方】の地域銀行における「新規融資件数に占める経営者保証に依存しない融資件数」の割合

金 融 機 関 名新規融資件数に占める
経営者保証に依存しない
融資件数の割合
1四国銀行68.9%
2百十四銀行63.7%
3阿波銀行63.5%
4伊予銀行63.3%
5香川銀行61.8%
6高知銀行55.7%
7徳島大正銀行49.4%
8愛媛銀行41.9%

【九州地方】の地域銀行における「新規融資件数に占める経営者保証に依存しない融資件数」の割合

金 融 機 関 名新規融資件数に占める
経営者保証に依存しない
融資件数の割合
1琉球銀行81.3%
2北九州銀行76.6%
3熊本銀行69.1%
4鹿児島銀行65.6%
5南日本銀行63.1%
6沖縄銀行62.5%
7沖縄海邦銀行57.3%
8肥後銀行55.6%
9十八親和銀行54.0%
10西日本シティ銀行53.7%
11福岡銀行53.4%
12筑邦銀行52.2%
13長崎銀行52.1%
14宮崎太陽銀行50.5%
15佐賀銀行50.2%
16豊和銀行45.0%
17福岡中央銀行44.8%
18宮崎銀行43.8%
19佐賀共栄銀行43.7%
20大分銀行41.1%

各銀行における「経営者保証に関する取り組み方針」

金融庁が公表している「「経営者保証に関するガイドライン」を浸透・定着させるための取組方針の公表状況」には、各銀行における「経営者保証に関する取り組み方針」がわかるリンクを掲載しています。

地元の金融機関の取り組み方針を調べることで、その金融機関が経営者保証についてどのような姿勢で取り組んでいるかをある程度把握することができるでしょう。

経営者保証の解除に積極的な金融機関を選ぶことが重要

経営者保証を外したいと望んでも、「経営者保証解除に消極的な金融機関」が相手だと対応に期待できません。

経営者保証を外したいときは、「経営者保証解除に積極的な金融機関」と取引する必要があります。

経営者保証解除に積極的な金融機関なら、他行が経営者保証を付けている融資を「経営者保証なしの融資」で肩代わりしてくれることも十分あり得えます。

一方、他行から「経営者保証なし」で自行の融資を肩代わりされる話が出ると、元の金融機関は融資額の維持のため、自行の融資の経営者保証解除に応じる姿勢を見せてくる事例もよく耳にします。たとえ「経営者保証解除に消極的な金融機関」であっても、です。それくらい、「他行による融資の肩代わり」は痛手なのです。

もちろん実際に借り換えを行わなくても、「経営者保証解除に積極的な金融機関」との新しい取引は有用です。現在取引している金融機関から、既存融資・新規融資などで有利な条件を引き出す交渉材料になり得るからです。

「経営者保証を解除したい」と望んでいる顧客がいる士業・コンサルタントは、上記資料を参考にしながら、次のように提案してみてください。きっと多くの経営者が熱心に耳を傾けてくれるでしょう。

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「経営者保証解除」は、思うほど難しくありません。準備を整え、適切な段階を踏むことで、あっけなく経営者保証を外せた事例は数多くあります。

  • 例)財務内容をチェックして金融機関に提案するだけで解除できた、など

経営者保証解除の支援ができる専門家はまだ少ないため、先んじて取り組みを始め、HPや名刺等で周りの経営者に知らせることで、多くの相談や紹介を呼び込むことができるでしょう。

そんな「経営者保証解除」に関する知識・ノウハウについて学べます。

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