企業内の知財セミナーで講師を担当してきました。
ネクストフェイズ スタッフで弁理士の山本です。
先日の下町ロケットのブログで少し触れていたのですが、
https://www.npc.bz/feeling/20151221
とある企業内の知財セミナーで講師をしてきました。
セミナーは、下町ロケットの話の受けもよかったですし、
参加された社員の方から質問もたくさんいただけたので、
大成功だったといえると思います。
ただ、やっぱり特許や知財に関して、認識に誤解があるのだなと感じました。
例えば、特許が登録されるためには、
発明が①新しくて、②効果的であることが必要とされます。
この「①新しくて」の部分に関して、
例えば、特許出願をしても、その特許出願より前に
他人が同じ発明を使った製品を販売していると、新しくないことになります。
では、特許出願より前に、自分が同じ発明を使った製品を販売しているとどうなるのか?
これも新しくないことになります。
つまり、発明を使った製品がよく売れたから特許を取ろうとしても、
もう「新しくない」から特許になりません。
製品がよく売れるのだから②効果的なのですが、新しくないので特許にならないのです。
仮に、京大の山中教授がIPS細胞に関する発明して、自分で論文発表してしまうと、
山中教授は、そのIPS細胞に関するその発明については、
(一部例外規定はありますが、)特許がとれないのです。
弁理士の感覚では、IPS細胞がSTAP細胞と違うくらい、当たり前のことなのですが、
一般的には意外と誤解されているようです。
上記は、セミナーの中で実際に質問された内容です。
早い段階で質問していただけたので、認識の違いをすぐに是正でき、
その後、セミナーはスムーズに進めることができましたが、
セミナーでは講師と聴講者との認識のズレを知っておくことが大切だと感じました。
ちなみに、最近は、出願の依頼を受けたお客さんに、
このようなセミナーを無料で提供することにしています。
特許は取得するよりも、どのように使うかが大切です。
そのためには、セミナーなどで正確な知識をつけてもらいたいと考えています。
ただ、自分でどのくらい有意義なセミナーができているのか、不安になることもあります。
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