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事業再構築補助金、「つなぎ融資」に成功した事業者が満たす要件×5点

「借りられる事業者が満たす要件×5点」を知っておけば、士業・コンサルタントとして「サポート依頼を断るべき事業者」を目利きすることができます。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。

「事業再構築補助金に採択されたのに、つなぎ融資を断られた」という相談が、前にも増して頻繁に寄せられます。

たしかに2022年4月も、その件について解説しました。当時も同様の相談が多かったからです。

相談「事業再構築補助金に採択されたのに融資をしてもらえない」

今回はさらに以下2点を目的として、「事業再構築補助金に関する融資を借りられる事業者に必要な5つの要件」もあわせてご説明しましょう。

1/銀行支援を得られない事業者を、事前に目利きして依頼を断る

2/銀行支援を得られない事態を、あらかじめ想定した契約内容の注意点

 

そもそも融資と事業再構築補助金は相性が悪い

今回の原稿を書くにあたって事業再構築補助金の公募要領(第8回)をあらためて読み直し、「事業再構築補助金と融資は相性が悪い」と再度実感しました。

というのも事業再構築補助金を申請するには、「製品・商品・サービス等の新規性の要件」が必要とされているからです。

事業再構築補助金を得るには、「今まで行ってこなかった新たな取り組みを行う」ことが必要。「商品・製品・サービスの新規性」「ターゲット顧客の新規性」が求められています。

たしかに本制度の目的ともいえる「新たな取り組みを行うことで、今までと違う売上を確保する」ことが、今後の事業継続に重要だと考える事業者も多いことでしょう。

しかし金融機関の視点では、「新たな取り組み」=「経験もノウハウもリソースもなく、既存事業とのシナジー(相乗効果)が働きにくい事業」としか見えません。「リスクが高く、失敗する可能性が高い投資になるのでは」と、融資に慎重になるのが自然です。
 

事業再構築補助金に関する融資を借りられる事業者に必要な5つの要件

それでも実際に事業再構築補助金に関する資金を、金融機関から借りられた事業者は数多くあります。

なぜならそれらの事業者は、以下の5つの要件のどれか、または複数を満たしているからです。

①既存事業で返済が可能

既存事業の売上が落ち込んでいるものの、ある程度の収益が確保できているため、新規事業がうまくいかなくても既存事業の収益で返済可能だと金融機関が判断した場合。

②保全が取れる

新規事業がうまくいかず、返済ができなくなった場合でも、その金額を確実に回収できる担保がある、または保証人がいる場合。
 ※あまりにも成功確率が低いと金融機関が判断すれば、担保があっても融資に応じてもらえません

③自己資本比率が高く、内部留保が十分にある

新規事業に投資できるだけの自己資金はあるが、あえて金融機関から借入を行おうとする事業者。返済に懸念がないため、金融機関は融資に応じてくれる可能性が高いでしょう。

④金融機関との良好な関係が築けている

良好な関係を築けている金融機関は、取引先からの融資要請を断りにくいでしょう。
 ※財務内容が悪い場合この限りではありません

⑤新規事業の成功確率が高い

金融機関は「新規事業はリスクが高い」と考えるため、否定的な目で審査を行います。そんな厳しい視点で審査をしても「成功確率が高いビジネスである」と判断できれば、融資に応じるでしょう。
 ※個人的には、ほぼないと思いますが…
 

報酬支払いを断られる「サポート損」リスク回避のための注意点×3

上述のとおり、事業再構築補助金を獲得するサポートを行い、採択されたにも関わらず、「事業再構築補助金のつなぎ融資を断られた」との相談が、士業・コンサルタントから多く寄せられています。

相談者
事業者から、こう言われました

「融資による資金調達ができないと、補助事業を実行できない

補助事業を実行できなければ、補助金がもらえない

したがって、あなたに報酬は支払えない


 
今後も同様のケースが多発する可能性があります。補助金獲得サポートに取り組む場合は、以下の3点をおさえましょう。

1/作業工程に見合う「着手金」を設定し、作業開始前に決済してもらう

2/「①採択に関する成功報酬」「②補助金受領に関する成功報酬」を決め、とくに「①採択に関する成功報酬」は採択された時点で支払ってもらえる契約を結ぶ

3/上記5点の要件を参考に、融資が受けられる事業者かどうか見極め、融資を受けられない事業者だと判断すればサポート依頼を受けない


「事業再構築補助金に関する融資を借られる事業者に必要な5つの要件」をあらかじめ知っていれば、「補助金のサポートを行って採択に成功したが、報酬を支払ってもらえない」リスクを避けることができます。

そのために重要なのが、「金融機関の考え方」を知ること。

上記でお伝えした「事業再構築補助金に関する融資を借りられる事業者に必要な5つの要件」は、金融機関がリスクの高い融資を(あえて)実行するときの基準がベースになっているからです。

また、金融機関の考え方を知ることで、士業・コンサルタントとして「金融機関や既存顧客から、新たな見込み客を紹介してもらえる」関係を築くことも容易になります。

そんな「金融機関の考え方」について学べる機会が得られるセミナーです。

※融資に関する質問などにもその場でお答えします

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