士業、コンサルタントをはじめ、数々の先生業のみなさんをサポートしている、
あの志師塾の、あの五十嵐和也塾長が、いよいよご登場!
このたび、東京都新宿区のオフィスにてネクストフェイズの東川を迎えてくださり、
めでたく対談とあいなりました。
弊社ブ士塾の塾生に向けた動画も同時撮影しましたが、
その一部をコンパクト化&再構成して、5回連載でお送りします。
対談というより、東川が五十嵐さんのお話をお聞きする、というカタチなので、
「こうすればいいのか!」という具体策がいっぱいですよ。
【もくじ】
第1回 士業あるある!3大問題
第2回 【士業の自信】あなたにも必ずある、「選ばれる理由」
第3回 【士業の営業】おさえるべきは、たった2つのポイント
第4回 【士業の誇り】「下請けでいいや」と妥協していませんか
第5回 【士業の今後】今のうちに着手したい、2つの集客術
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第1回 士業あるある!3大問題
東川 五十嵐さんは、あの「志師塾」の塾長さんです。ご存じない方のために、志師塾とは…。
五十嵐 士業、コンサルタントなど、「先生」と呼ばれる方々のための塾です。講座とか、セミナーとかをさせていただています。
東川 「先生ビジネス」の皆さんのための講座。
五十嵐 はい。
東川 志師塾に来られる士業さんやコンサルタントさんは、皆さんどういうお悩みをお持ちなんです?
五十嵐 いろいろありますが、「お客様の獲得」がやっぱり一番多いですね。とくに士業の方は、資格をお持ちで、実績もおありで、ものすごく勉強もなさっているんですけど、よく専門学校とかで「資格を取ったら夢がかなう」みたいなことを言われて、いざ開業してみたら全然うまくいかない。結局、士業事務所の場合はお客さんの獲得が、とくに初期においては経営課題になることが多いですね。
東川 どこらへんに問題がありそうな気がします?
五十嵐 3つほどあるって、いつも僕、お話ししているんですけど、1つは「資格で食えると思い込んでいる」というメンタル的な話が結構多くて。資格を全面に出される方が多いんですけれども、でも結局、資格を全面に出しても、たとえば税理士さんでしたら、日本には7万6000人ぐらい確か登録者がいらっしゃるんです。その「7万6000人の中の1人として選ばれる理由」っていうのが、なかなか作れないという方が多かったです。資格の名前に依存してしまって。
東川 そうですね。名刺交換するときにも、「税理士の○○です」っていう交換の仕方ですよね。最初に「○○と言います」と名前を言うて、次に「私、税理士しています」じゃないですよね。
五十嵐 …という方が本当に多いですね。
東川 それが1つ目の問題。
独立開業後3年間で、新規1件しか取れなかった税理士が、今…
五十嵐 2つ目は、そもそも、営業活動とかプロモーション活動をしていないという方が多くて。
東川 営業活動とか、プロモーション活動していない?
五十嵐 はい。
東川 で、どうやってお客さん取るんですか(笑)。
五十嵐 具体的には、たとえば電話をタウンページに登録すれば、そこからお客さんが来ると信じているとか。
東川 来るんですか(笑)。
五十嵐 まったく来ないですよ(笑)。あとは、事務所のある場所にちらっと看板を掲げるとか。そんなの誰も当然見ないですから。
東川 見ないですね。
五十嵐 冗談のような本当のお話で、「独立開業後、3年かけて、新規が1件」という税理士さんがいらっしゃいましたよ。
東川 3年かけて、売上がどれぐらいやったん?
五十嵐 3年で100万ぐらいですかね。
東川 それでやっていけたんですか。
五十嵐 もう、どんどん貯金を崩して崩して、もちろん奥さまの収入にも頼って…という形で続けておられました、3年間も。そうなるって1年目でわかるはずなんですけど、それでも3年、本当に何もしなかったのは、「何をしていいのかまったくわからなかったから」なのだそうです。
東川 焦りはあるんですけども、何をしていいかわからない?
五十嵐 はい。その方、うちの志師塾に来られたあとは、「なるほど、そうやるんだ」って。たとえば、その方は税理士さんなので、ほかの税理士さんとの違い、差別化って一般的に言われているものを決めて、キャッチコピー決めて、プロフィール決めて、Webサイト作って…となると、もちろんWebサイトからもお客さん取れているんですけど、それ以上にご自身が楽しくなってこられたみたいで、その後いろんな異業種交流会に行ったりしてお客さんを開拓しておられます。
東川 異業種交流会で、お客さん開拓できるもんなんですか。
●五十嵐さんが塾長を務める「志師塾」。士業やコンサルなど、多くの「先生ビジネス」の人々が門を叩く
五十嵐 異業種交流会で「税理士です」って言ってしまったら厳しいでしょうけれど、たとえば「○○地域で、○○業界を専門にしている税理士です」ってところまで言い切ると引き合いがあるみたいで、その後に商談とか紹介とかが生まれているみたいですね。
東川 じゃ今は…。
五十嵐 現在はWebからの集客と、あとは東京でよくはやっている異業種交流会があるんですけど、そこの参加者から紹介をもらうという形ですね。もともと士業としての腕はすごく高いし、「○○業界に特化した税理士」という打ち出しをしていたんです。異業種交流会でその業界の見込み客を紹介くださる方と出会っておられるのはもちろんなんですが、同じ業界をターゲットにしている人たちと一緒に組んでセミナーを行ったり、その業界に特化した事業承継講座を開催したりという形で、わーっと、今、お客さんが広がって。
東川 いい形ですね。ところで先ほど、士業がお客さんを取れない理由は3つあるとおっしゃっていましたね。1つは資格に依存しすぎている。2つめは、営業活動をしない。で、最後の1つは何ですか。
「3年は食えなくて当たり前」…か?
五十嵐 3つ目はちょっと抽象的なんですけど、メンタル的な、まあ、マインドというか、心構えですね。「石の上にも3年」って言っている方、結構多いんですよ。僕も中小企業診断士で、同業が集まる会みたいなのがあるんですが、そこの勉強会に昔、行っていたときがあるんです。そしたら先輩から「3年は食えないと思え」というふうに言われまして。そのくせ…。
東川 (笑)
五十嵐 …って言ったら怒られますね(笑)。そのわりに、「お互い『先生』と呼び合おう」とか、そういうことばっかりで。結局、何を教えていただいたかというと、「仕事の取り方はこうだ。五十嵐先生、先輩の中小企業診断士に挨拶に行きなさい」と。「挨拶に行って、初めは下請けの仕事からやっていきなさい」と。「それである程度、我慢して我慢して、3年は我慢しなさい」と言われ、僕もそんなもんかなと思いまして、挨拶やお辞儀の仕方とかを研究会で教えていただいて。
東川 それ、東京ですか。
五十嵐 東京です。
東川 なかなか面白いですね(笑)。
五十嵐 (笑)はい。それで、経歴の書き方とかを全部教えてもらって、僕の知り合いの中小企業診断士の先輩に渡して回ったんですよ。そしたら仕事やっといただけて。
東川 いただけました?
五十嵐 なんと、いただいた仕事がですね、1日10時間働いて2万円。で、その準備に10時間かかる(笑)。
東川 時給1000円(笑)。
五十嵐 はい、完全に下請けのお仕事です。もちろん、ありがたいことです。しかし、初めはそれでいいかもしれませんが、そういう下請け仕事をずっとやっていらっしゃる方、結構、世の中多いなと思って拝見しています。
東川 とくに東京だと下請け仕事の数も多いんで、そこそこ食べていける方もいらっしゃるのでは?
五十嵐 そうですね、「下請けの仕事をして、年商300~500万ぐらい」という層が実際は多かったりします。食えなくはないですね。ただ、独立をして、それで300万とかと言うと、何のために独立したんだろうって。もともとお金のためだけじゃ、もちろんないにしても。
東川 そういう方たちに、具体的にどういうことをお伝えして、集客できるようにしたんですか。
五十嵐 今お話しした「資格に依存しすぎ」「営業しない、わからない」「下請け仕事/石の上にも三年といったメンタル、マインド性」という士業にありがちな3つの問題を、ひとつひとつ全部つぶしていきましょうというアドバイスをさせていただいています。たとえば…。
(第2回につづきます)
今日のまとめ
●顧客獲得に悩む士業にありがちな問題は大きく分けて3つ!
1/資格に依存している
2/営業しない、できない、したことない
3/「下請けでもいいや」「石の上にも三年」といったマインド
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五十嵐和也×東川仁対談 <全5回>
「成功士業は、何が違いますか?」
【もくじ】
第1回 士業あるある!3大問題
第2回 【士業の自信】あなたにも必ずある、「選ばれる理由」
第3回 【士業の営業】おさえるべきは、たった2つのポイント
第4回 【士業の誇り】「下請けでいいや」と妥協していませんか
第5回 【士業の今後】今のうちに着手したい、2つの集客術