- 2018-11-13
- 士業インタビュー
- インタビュー, 中小企業診断士, 士業のキャリア, 士業のビジネスモデル, 弁護士, 融資コンサルタント協会
東京都千代田区で独立開業している藤堂武久さん。
弁護士であり、中小企業診断士の資格もお持ちです。
2008年に弁護士資格取得、2013年に独立し、同年12月には中小企業診断士資格を取得。
その後、一般社団法人融資コンサルタント協会認定SP融資コンサルタントも取得しました。
弁護士としてはもちろん、融資に強い中小企業診断士としても活躍中です。
「弁護士&中小企業診断士」のダブル資格を、どのように活かしておられるのか、
いつものように5回連載でお届けします。
聞き手はネクストフェイズ編集部ですが、
取材に同席していたネクストフェイズ代表・東川もときどき発言しています。
●藤堂武久さん公式サイトはこちら
弁護士・中小企業診断士藤堂武久公式HP|藤堂武久 弁護士・中小企業診断士
藤堂武久弁護士/中小企業診断士インタビュー <全5回>
「ダブル資格の活かし方は?」
【もくじ】
1/独立直後はつらくて心配される日々
2/自分では集客できないから
3/「楽しそう」と思ってもらえる発信
4/顧問契約のハードルを下げる
5/士業が顧客と金融機関に同行するときは
【第2回】自分では集客できないから
―― 弁護士の藤堂さんが、講師もなさっている。となると、現在の業務内訳は。
藤堂 ざっくりですが、紛争・トラブル対応4割、顧問業務4割、講演・セミナー2割というところでしょうか。
―― 前の2つが実務であり、最後の講演・セミナーが情報発信。
藤堂 そのとおりです。仕事をこなす活動と、依頼をいただくきっかけになる活動は別物ですしね。
―― 8割が実務、2割が情報発信、という割合。
藤堂 だいたいそんな感じです。ご依頼をいただくきっかけとして、士業には情報発信がとてもマッチするのではないかと思います。
―― とはいえ、情報発信の方法は人それぞれですよね。
藤堂 方法はいろいろあると思います。講演、セミナー、YouTube、ブログ、Facebook、メルマガなど、自分に合ったものだと続きやすいですしね。情報発信でお役に立つと、それがめぐりめぐって返ってくるような気がします。情報発信をしていると、紹介もされやすくなりますし…。
―― それが藤堂さんの場合は「講演・セミナー」であると。
藤堂 私は自分が融資や補助金の取得サポートができることについて、たしかにメルマガ、チラシ、フェイスブックなどで発信はしていません。しかし経営者向けセミナーでは「お金」に関するテーマの反応がよく、質問を受けることも多いんです。
―― なぜでしょう。
藤堂 当然ながら経営者の方は日々、会社の資金繰りに注意を払っておられます。だからこそ資金繰りに関するテーマは興味をもっていただきやすいんですね。そういったセミナーで、ご縁がつながっている…というところでしょうか。
―― セミナーの対象は、経営者さんですか。
藤堂 はい。といっても、自分で主催する、いわゆる「自主セミナー」ではありません。私、集客できませんから(笑)。
―― 「よばれる」セミナーですね。
藤堂 そのとおりです。一般企業、業界団体、商工会・商工会議所などからです。
―― セミナーエージェントさんに登録は?
藤堂 今はしています。でも登録したのは経験を積んでからです。でないと門前払いだったでしょうね。
東川 セミナーエージェントは実績がないと難しいんですよ。
藤堂 最初のセミナーのきっかけは何だったか…。よく覚えていませんが、ともかく初めてのセミナーは、研修会社さんから依頼されたんですよ。
―― それが初めての実績。
藤堂 はい、次に、知り合いの士業さんの仲介があって別のセミナーを行うようになり…。
―― 異業種の士業さんですか。
藤堂 ええ、社会保険労務士さん、中小企業診断士さんなどです。セミナーエージェントさんに登録したのはその次の段階ですから、3番目ですね。
―― では受任のきっかけは、そういったセミナーで知り合った経営者からが多い?
藤堂 そうですね、紹介がほとんどです。
―― お仕事の約2割が、講演やセミナー…。それなりのボリュームです。
藤堂 はい、講演の依頼があったら断らず、たとえスケジュールがきつくても、とにかく断らずに、行ってお話をさせてもらって、自分を知ってもらう活動をし続けます。そうすると、また別のセミナーに呼んでくださったり、別の勉強会に呼んでくださったり、そこから依頼につながったり、ご紹介があったりというのを繰り返しています。とにかく私、自分では集客ができないので(笑)。
●「まだ経験も浅いのに、私なんかへの取材でいいんですか?」(藤堂さん)
「そ、それは…、伸びしろだと考えましょう!(笑)」(東川)
―― 講演やセミナーをなさる士業さんは少なからずおられます。差別化が必要ですよね。
藤堂 おっしゃるとおり、士業の数がとても増えている現状からすると、差別化することは大事だと思います。士業に限らず、企業でも、ライバル数が増えれば差別化していないと目立たなくなってしまって、認知してもらえなくなってしまいます。
―― そこで藤堂さんは?
藤堂 私の場合は、法的トラブルになる前に「予防」してもらいたいという気持ちが強かったので、「法律をわかりやすく伝えること」で差別化したいと思いました。それが現在では「紙芝居」に…。
―― 「紙芝居」で講師。
藤堂 はい。
―― そ、それは…。
藤堂 ?
―― それは…とてもオリジナルです。(聞いたことない!)
藤堂 ありがとうございます。恥ずかしながら、私の大失敗がアイデアの元になっておりまして。
―― 藤堂さんの大失敗?
(第3回に続きます)
藤堂武久弁護士/中小企業診断士インタビュー <全5回>
「ダブル資格の活かし方は?」
【もくじ】
1/独立直後はつらくて心配される日々
2/自分では集客できないから
3/「楽しそう」と思ってもらえる発信
4/顧問契約のハードルを下げる
5/士業が顧客と金融機関に同行するときは
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●取材協力 一般社団法人融資コンサルタント協会