- 2014-11-12
- 士業インタビュー
- インタビュー, ネクストフェイズ編集部, 弁理士
大阪市淀川区で開業している弁理士・崎山博教さんは、独立2年目を迎えた40歳。
ほんわか、ゆったり、落ち着いてお話しになるのですが、お仕事はスピーディそのもので、
事務所のイメージカラーといえば士業では珍しいソフトなピンク、
人脈の広げ方についての「作戦」や、強みの活かし方も、ユニークで新鮮!
崎山さんのオリジナルな「逆張り」仕事術、5回連載でお届けします。
聞き手は、(株)ネクストフェイズ編集部です。
目次
第1回 イメージカラーに優しいピンクを選んだ理由。
第2回 勉強会や交流会についての、崎山「作戦」。
第3回 弁理士資格を取ったら独立しよう。なぜなら…。
第4回 アピールするだけが、強みの活かし方じゃない。
第5回 代書屋になり下がらない、弁理士の新しい仕事。
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第3回 弁理士資格を取ったら独立しよう。なぜなら…。
崎山 そもそも弁理士って、開業するための資格なんですよね。
―― ??
崎山 弁理士とは、他人から依頼された仕事を、その人に代わって申請したりするための資格でしょ。それってまさに、自分が独立してこそ…!というお仕事。だから、弁理士としてどこかに勤めるより、自分で開業した方がおもしろいなって私は思っていたんですよ。
―― ほほう…。
崎山 がんばって合格して独立しようって、それが受験勉強のモチベーションにもなっていた。ところが…。
―― ところが?
崎山 近ごろは独立志向じゃない弁理士が多いんですよ。目指しているのは「企業内弁理士」とか。
―― ああ…多そうです…(想像)。
崎山 以前は資格を取ってどこかへ勤めるにしても、特許事務所へ、という人はけっこう多くいました。でも特許事務所って、いわば中小企業だから、福利厚生の面では大企業ほどではありません。そこで、弁理士資格を取得したうえで福利厚生の整った大企業に勤めたいという人が増えてきたんです。私は、そこがさっぱりわからない(笑)。
―― さっぱりって(笑)。
崎山 そんなモチベーションで、こんなに手のかかる資格を勉強できるなあと(笑)。独立したいとか自分で事業したいと思うから、難しい資格だけどがんばろうって思えるんじゃないかな。なのに、福利厚生のためにって…(笑)。それなら資格取得のために勉強するエネルギーや時間を、普通の仕事につぎ込んでもいいんじゃないかなって思うんです。
―― じゃ、弁理士資格を取ったら、独立がおすすめ?
崎山 独立がおすすめです! おもしろいし、楽しいですもん。
―― しかし独立後のご苦労などは?
崎山 あまりしていないと思います。いろいろとあったような気はしますが、あまり苦労と感じていないだけかもしれません。しかしそれより何より、独立すると大きなメリットが…。
―― メリットが!(目がキラーン!)
崎山 特許事務所に勤めていると、自分に回って来にくい、どうしても所長先生がやらないと…という案件があるんです。責任の重い仕事とかがそうですね。とくに何人も弁理士がいる事務所では、果たしてキャリアの糧になるような案件が自分に回ってくるか、手応えのある新しい経験が積めるか…と。
―― 未来のためのキャリアの問題ですね。←もっと世俗的なことを想像していて(恥)
崎山 たとえば私だと、出願はもちろんのこと、審判や鑑定といった仕事についても、今までより数多く手がけるようになりました。そういう案件って、もし特許事務所に勤めていたら、新人であるうちはまず回ってこないんですよね。責任重大のあまり、所長先生ご自身、あるいは経験豊かな先輩の弁理士さんが担当なさるでしょう。
―― でも独立した今は…。
崎山 自分でやる。というか、やるしかないし、やりたいと思う。だって、新しい経験が積めるんですもん。
―― 恐れずチャレンジして、キャリアを積むと。
崎山 はい。何かについて悩んだとき、これは先行投資だ!と思ってやることにしています。挑むことで、仕事の幅はかならず広がりますから。
●スケジュール管理はすべてネット上だが、申請日程の算出に便利な弁理士手帳は常に携帯
―― 仕事といえば、崎山さんの強みは、「スピード」だと伺っています。これから独立しよう、という弁理士さんには、やはり他との差別化ポイントになる「強み」を持っておくのをおすすめしますか?
崎山 そうですね。でも私は「スピード」を、あまり本来の「強み」として活かしていないんですよ。
―― どういうことでしょう…? アピールしないとか?
崎山 アピールはします。でも…。
―― でも?
崎山 「強み」って、アピールするだけが使い道じゃないんです。
―― ?? では、どう「使う」のでしょう??
(第4回に続きます)
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目次
第1回 イメージカラーに優しいピンクを選んだ理由。
第2回 勉強会や交流会についての、崎山「作戦」。
第3回 弁理士資格を取ったら独立しよう。なぜなら…。
第4回 アピールするだけが、強みの活かし方じゃない。
第5回 代書屋になり下がらない、弁理士の新しい仕事。
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