- 2017-6-7
- 顧客獲得
- 士業のビジネスモデル, 税理士
知らないうちに、顧問先の経営者の不満は溜まっていたりしています。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
中小企業の経営者が、
「今、つきあっている税理士を変えよう」
と決心するのは、大きく、2つのパターンに分かれます。
一つは、
「税務調査で税務署の意見に同調し、こちらの味方になってくれなかったとき」。
このパターンの場合は、経営者は税理士に対して、怒り心頭に発していますので、
すぐにでも変えたいと言ってきます。
私が金融機関に所属していたとき、取引先の社長が
「ヒガシカワくん。すぐに税理士を紹介してくれ」
と頼まれたことがありました。
えらく、いきなりなことだったので、何があったのかと尋ねたところ、
先述のような内容でした。
そのときは、紹介した税理士に、1週間で顧問先を変えられましたね。
よほど、頭にきたのでしょうね。
もう一つのパターンは、
「融資に関する相談をしたのにも関わらず、満足できるアドバイスがもらえなかったとき」。
ただし、このパターンの場合は、
「その融資に関するアドバイスを、別の税理士がして、それが功を奏して、
うまく、借り入れることができたとき」
という条件が重なって、はじめて変えようという気になるみたいです。
だいたい、期が変わるタイミングで、交代になるようです。
私が、500人以上の経営者に聞いた、税理士に対するよくある不満のベスト5は、
1.経営に関する相談をしても、満足なアドバイスをしてくれない
2.所員ばかり来て、税理士本人があまり来てくれない
3.業務内容に対して報酬が高い
4.態度が横柄で相談しにくい
5.決算対策や税金対策に対する提案がない
というものでした。
一度、税理士に対して不満を感じてしまうと、その税理士に対する不信につながります。
不信が募ると、不平が溜まってきます。
その不満・不信・不平が臨界点に達した時点で、契約解除→税理士交代となるわけです。
昔は、税理士を変更するのに、いろいろな手間がかかっていたため、一度決めた税理士を変えるのは、
なかなかしませんでした。
また、経営者も、ずっとつきあっていた税理士を変えるのは、申し訳ないという心理が
働いていたという理由もあります。
しかし、今は、税理士変更に伴う、引き継ぎの手間も軽減できますし、報酬と業務内容が
合っていないのであれば、税理士を変えることはやぶさかでないと考える経営者も増えてきたことから、
昔よりも、変更することに抵抗なくなってきています。
特に、資金調達に関する相談に、しっかりとしたアドバイスが出来ないというのは、
致命傷につながり兼ねません。
企業経営の根幹を成すものなので、この相談に応えられないと、経営者の不満は、一気に膨れ上がります。
ましてや、その相談を、別の税理士が受けて、良い結果を出してしまった場合などは、
「同じ報酬を払うのであれば、自分たちに、より役立つ税理士に顧問をお願いしたい」
となるのは、当然の流れでしょう。
逆に、自分たちの顧問先でない経営者の資金調達に関する相談に、乗ってあげることができれば、
かなり高い確率で、その会社は、税理士を変更してくれます。
何よりも、不満を生じさせないことが、顧問先と長いつきあいをするために必要なことです。
新規顧客を獲得するのは、既存顧客を保持するのに比べ、20倍のコストがかかると言われています。
ひとつひとつ、顧問先の不満を潰していくように、努力したいものです。
「税務調査で税務署の意見に同調し、こちらの味方になってくれなかったとき」に、
税理士を変更する場合は、すぐに変更となりますが、そうでないケースの場合は、
必ず予兆があります。
その予兆を見抜くことができなければ、だいたい、半年ぐらいで、別の税理士と交代と
いうことになってしまいます。
「毎月訪問して、経営者と顔を合わせているから、うちは大丈夫」
と思っていても、経営者にとっては、不満が募っているということは、よくある話。
経営者に対して、「記帳代行」や「税務申告」以外の付加価値的な貢献をしておかないと、
「突然の契約解除」というリスクは、避けて通れません。
そんな、経営者に対する付加価値的な貢献を継続的に行うためのヒントが手に入ります。
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