- 2018-1-26
- 顧客獲得
- 士業のビジネスモデル
「何でもできます」は「弱み」なのです。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
昨年、「廃業してしまった士業、5つの共通点」というブログを執筆し、
「2~5の共通点につきましては、後日、解説させていただきます。」
とお伝えしていたものの、続きを書くまで、2ヶ月以上経ってしまいました。
申し訳ございません。
もう一度、5つの共通点はどういうものなのかを列挙し、2つめ以降の共通点について、
解説させていただきます。
1.開業時にお金を借りていなかった
2.得意分野を持っていなかった
3.会っている人の人数が少なかった
4.メンターを持っていなかった
5.試行錯誤の量が足らなかった
2.得意分野を持っていなかった
廃業してしまった方の多くは、「何でもできる」とアピールしていた人たちでした。
経営者が専門家を探すのは、
「今、解決しなければならない困り事があるから」
という場合が少なくありません。
この「今、解決しなければならない困り事」のことを「顕在化している経営課題」と言います。
例えば、Aという税理士は、事務所のホームページに、
「「税務申告」「記帳代行」「資金調達」「事業承継」「相続」「節税」「税務調査対策」ができます。」
と記載しました。
一方、Bという税理士は、
「資金調達を専門にサポートをしています」
と記載していました。
AもBも、資金調達に関するサポート能力は同等なのですが、
「資金調達を確実にしたい」
と考えている経営者は、どちらのホームページを見て依頼するでしょうか?
ほぼ100%、B税理士に頼むと思います。
そして、Cという税理士は、
「税務調査対策のエキスパートです」
とアピールしています。
「税務調査がいきなり入って、どうすればよいかわからない。」
という困り事が起きている経営者は、AとC、どちらに相談するでしょうか?
もちろん、C税理士ですよね。
A税理士は、確かに、引き受けられる業務は多いものの、
顕在化した経営課題を抱えている経営者が相談するのは、
「その経営課題を解決出来る可能性が高いと思える専門家」
に対してなのです。
経営者は、「何でもできる専門家」よりも、「自分の課題を解決出来る専門家」を探している
ことが多いのです。
間口を広くするから、顧客が獲得出来るのではありません。
その逆です。
間口を狭くするから、ニーズの高い顧客に見つけてもらいやすくなるのです。
「何でもできる専門家」は、「依頼のこない専門家」であるということに気づかなければ、
士業事務所経営は難しくなると覚えておいてください。
「何の業務でもできる」ということは、悪いことではありません。
とても、素晴らしいことです。
悪いのは、「何でもできます」とアピールすることです。
例え、できることがいくつもあったとしても、あえて、その中の一つだけをアピールすることで、
その分野についてのブランディングができます。
特に、顕在化している経営課題についてアピールすることで、
そのことに悩んでいる経営者から、見つけてもらいやすくなります。
中小企業経営者の顕在化しているしている3大経営課題は、
「資金繰り」「売上アップ」「人の問題」
そのうち、いちばん多いのが「資金繰り」なので、
「融資のお手伝いができます」
間口をとても広くとることができます。
そんな「融資のお手伝いができる専門家」になるためのヒントが手に入ります。
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