- 2019-8-7
- 顧客獲得
- 士業のビジネスモデル, 税理士
「営業が苦手だから士業で開業しました!」
「かたっぱしから電話して営業する必要がないから士業で開業しました!」
このような声をよく聞きますが…。
こんにちは、株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。現代は、士業だからといって営業をしなくてもいいという時代ではありません。弁護士・司法書士・行政書士・弁理士などの士業でも競合相手は非常に多く、顧客に選ばれるのは簡単ではありません。
これは、税理士に関しても同じです。かつては「顧客が必ずつくので営業しなくても大丈夫」などと言われてきた税理士ですが、今は顧客が税理士を選ぶ時代なのです。
顧客側の税理士の選び方は?
顧客はどのようにして税理士を選ぶのでしょうか?まずはその選び方についてみていきましょう。
士業(税理士)の性質上、どの選び方も、テレアポなどの方法で強く売り込んだから顧客に選ばれた、という訳ではありません。顧客が安心して選ぶことのできる手段をとって税理士を選ぶと言えるでしょう。
一番多いのは紹介
例えば、相続について他の士業の先生に相談をしていたところ、税理士を紹介されるというケースは多いです。税理士は企業や個人事業主の財政に関わる重要なポジションであるため、全く知らない人よりも信頼できる人からの紹介の方が安心できます。
税理士側としても、ゼロから営業するよりもやりやすいというメリットがあります。
サイトを見て問い合わせ
これは税理士などの士業に限ったことではありませんが、現代では、何かとインターネットで検索することが当たり前となっています。
最近は税理士の数が増えているため、顧客はまずインターネット検索して見つかったサイトを比較検討し、そこから問い合わせするケースも多いです。サイトを見ればどのようなところに強みをもった税理士かどうかが分かりやすいため、顧客側は選びやすいです。
セミナーやイベントがきっかけに
税理士や他の士業事務所が開催するセミナーやイベントに参加してから選ぶ、という顧客も増えています。その場では直接的に営業活動をしなくても、それらがきっかけとなって、その後に商談に繋がるケースは多いです。
顧客側から相談を持ち込まれなくても、テレアポやメールなどで個別に直接コンタクトを取り、アポイントメントをとりつけられれば、顧客となる可能性は十分にあるでしょう。
営業が苦手な方は、まずはお礼のメールやハガキを送るなどから始め、顧客との関係を維持しておくと良いでしょう。
税理士の主な営業方法
先ほども申し上げた通り、今や税理士も顧客に選ばれる時代になっています。それでは、税理士はどのようにして営業をしていけばいいのでしょうか?
外部からの紹介
テレアポや個別訪問など、自分から積極的に営業をするのが苦手な税理士の方にとっては取り組みやすい方法です。他の士業の先生方や既存の顧客とのネットワークを通して紹介をしてもらえる仕組みを形成しておけば、自分から営業をしていかなくても顧客側から問い合わせをいただける機会が増えるでしょう。
テレアポ・メールなどの営業
競争が激化していく昨今、電話で営業するのが苦手だから紹介だけで集客しよう、という訳にはいきません。積極的に営業していかなければ、他の税理士事務所に顧客を取られてしまい、見込みのある顧客をどんどん集めていくことは難しくなるでしょう。
見込み客リストを作成してテレアポをしていったり、有益な情報を集めたメールを一斉に送ったりなど、営業の手段は様々です。営業が苦手な税理士が敬遠しがちな方法なので、こういった積極的な営業活動ができれば、一気に他の税理士との差別化ができます。
SEO集客(ホームページ)
税理士事務所公式ホームページを立ち上げて、そこから集客をする方法も有効です。ただ事務所の所在地やサービス内容の紹介を載せるだけでなく、SEO(検索エンジン最適化)対策を施し、検索結果で上位に選ばれやすくなるようにしましょう。
また、ホームページを見て興味を持ってくれた人が電話やメールなどで問い合わせできる窓口を設けておけば、そこから具体的な商談に移しやすくなります。ここでは、「まずはお問い合わせを」や「見積もり無料」など、顧客の問い合わせに対する心理的なハードルを下げておきましょう。
SNSを活用した集客
ブログ、Twitter、FacebookなどのSNSを活用して集客するのも、うまく仕組みを設計することができれば非常に有効な営業手法です。
ブログは発信した情報がストックされたものであるため、顧客が知りたがっている情報に関するキーワードを意識して記事を作成すれば、良い営業ツールとなりえます。TwitterやFacebookは発信した情報が時間の経過とともに流れていくタイプのSNSですが、インパクトのある情報を発信できれば、一気に顧客の興味・関心を集めることができます。
どれを利用する場合でも、ホームページと同じように電話やメールなどで顧客から問い合わせができる経路を設計しておくことが必要です。
セミナー活動
顧客となりうる人たちが悩みや課題としてもっていそうなテーマを考えて、それに関するセミナーを実施するのも有効な営業手段です。税理士単独での開催が難しければ、他の士業の先生や、金融機関、不動産会社等とジョイントで行うとより集客しやすくなるでしょう。
セミナー開催後は、必ず来場した人たちへテレアポやメール・ハガキなどでアフターフォローをしてください。顧客にとっても、一度セミナーで会っている分グッと受け入れやすくなっているでしょう。
また、もしテレアポが苦手なのであれば、セミナーの主催会社にその業務を委ねるのも一つの方法です。顧客から面談の要望があったときに初めて同伴し、営業するというやり方です。
税理士開業後にぶつかる3つの壁
いざ税理士として開業したときに、ぶつかりがちな3つの壁を把握しておきましょう。
開業すればお客さんができると勘違い
勝手にお客さんが来てくれるということは、すぐにはないと思っていいでしょう。積極的な営業スタイルではなくても、ホームページを作成して集客の仕組みを設計したり、周囲の人々に紹介を頼んだりと何かしらの努力は必要です。
また、時にはテレアポをする、あるいはメールでこまめにフォローするなどの積極的な営業もできなければ、集客は難しいでしょう。
営業ノウハウを持っていない・分からない
特に今まで営業をしたことがない場合は、営業ノウハウを持っていなかったり、営業のやり方がわからなかったりという状況に陥るかもしれません。営業が苦手で税理士などの士業で開業したという方にとっては、営業のノウハウの無さは、大きな壁として立ちはだかります。
知識があるから問題ないという勘違い
税理士は知識が必要とされる専門的な職業だから、顧客は勝手に集まってくると思っている方も中にはいるようです。しかし、今は税理士も他の士業も、一般的な会社のように顧客側から選ばれる時代です。営業をしてこちらから売り込まなければ、他の事務所に客さんを奪われ、経営も危機にさらされてしまいます。
税理士でも営業力は必要!
ここまでみてきたように、税理士であっても営業は自分から行う必要があります。テレアポをする、メールを自ら発信するなど、顧客へ積極的にアプローチする営業が必要ですし、集客するための手段を駆使して、他の税理士や士業との差別化を図る仕組みを設けることも必要です。
自分や事務所にとってやりやすい方法を選び、能動的に顧客を増やすための営業活動を積極的に行っていきましょう。
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