- 2021-7-5
- 顧客獲得
- 出版・連載, 商工会議所, 士業のビジネスモデル
連載記事を持つメリットは、原稿料のみならず。それ以上に大きいのです。また編集部も、新しい書き手を求めています。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
何度かお伝えしたことですが、2021年4月14日(水)に近代セールス社から『信頼される渉外担当者になる極意』を出版しました。
『近代セールス』という金融機関職員向け業界誌で10年以上続けてきた連載や寄稿を、一冊にまとめたものです。本書の出版で私の場合、金融機関からの研修依頼が増えました。
業界誌での連載で、専門家のビジネスチャンスは広がります。私が連載を持てた手順や道筋、またそのためのポイントをお知らせしましょう。
きっかけは、知り合いのライターがいたこと
もちろんいきなり『近代セールス』編集部から連載の依頼が来たわけではありません。本誌で記事を執筆している知り合いのライターから、ある日取材依頼を受けたのです。
中小企業支援をしている専門家への取材記事を
書くことになりました
私の知り合いは忙しくて、なかなか取材を受けてもらえません
かなり急ぎですが、取材させてもらえませんか
『近代セールス』は金融機関勤務時代によく読んでおあり、取材の依頼はたいへん光栄に思いました。また経営コンサルタントとしてHPや名刺に書ける実績になることもうれしく、予定を調整して取材を快諾。取材から2ヶ月後の『近代セールス』に、私のインタビュー記事が掲載されました。
編集部へお礼の挨拶に訪問
その時点では、『近代セールス』編集部との接点はありませんでした。取材したのも執筆したのもフリーのライターだからです。でもせっかく勤務時代に愛読していた『近代セールス』編集部とのご縁ができたのだからと、インタビュー記事掲載のお礼に伺いたく思いました。そこで事前にアポイントメントを取り、『近代セールス』編集部を訪問。取材で誌面に出ましたから断られることもなく、快く迎えていただけました。
面談前の入念な準備で自己紹介
もちろん話題の最初は「記事掲載のお礼」です。しばらくして編集者から取材記事の内容について質問されました。
金融機関での研修も行っておられるとありました
具体的にどのような研修を?
金融機関向け業界誌だから私が行っている職員研修に興味を持ってくれるかも…と考えていた私は、あらかじめ「研修テーマ一覧表」と「各研修テーマにおける企画書」を作成して持参していました。
また「ひょっとして寄稿や連載も…」と期待し、以前別の起業家向け業界誌『アントレ』で連載していたときの記事も準備しており、あわせてお渡ししました。
面談の最後に編集者から、「もし記事の執筆をお願いしたらお引き受けいただけますか?」と尋ねられ、もちろんですとお答えしたのは言うまでもありません。
編集者はいつも書き手を探しているものなのです(自分が編集者と縁を持つことができて初めて知ったことなんですけれどね)。
見本の記事をコンスタントに送付
面談後『近代セールス』のバックナンバーを取り寄せ、記事の傾向を研究。編集部が求めているテーマ、興味を持ちそうなテーマを考えたうえで、そのテーマに沿った2ページ程度の記事原稿を執筆してお送りしました。もちろん依頼があったわけではありません。自主的に書いてお送りしたのです。
「こんな記事を書いてみましたので、ご意見を賜れば幸いです」と、毎月1記事ずつ送り続けていると、あるとき編集者から単発の記事執筆の依頼が。もちろん喜んでお受けし、いつもよりさらに推敲を重ねた記事を納品したところ。高評価をいただくことができました。
見本記事→単発記事→さらに見本記事→とうとう連載に
そんな単発記事の依頼が何件かあり、依頼のない月も見本記事を作成して継続的にお送りしました。そしてついに4月からの連載の打診があり、打合せの上、連載が決定したのです。そこから10年近くにわたって、テーマやスタイルなどを変えながら連載が続きました。
連載に至るためのポイント
私が連載を持つことができた要因はいくつかあります。知り合いのライターを通して取材を受けた…という運もありましたが、これは連載につながる時間を早めただけに過ぎないと考えています。そんな運に頼らなくても、意中の業界誌で連載させてもらえるための手順とポイントがあるのです。
(1)連載したい業界誌を選択する
自分のターゲット顧客がよく読んでいる雑誌を選びましょう。その読者に自分の名前や活動、実績を知ってもらえます。
(2)その雑誌の傾向と対策を研究する
その業界誌が取り上げる記事のトレンドをつかんで、編集者が興味を持つ記事の方向性を見極めましょう。
(3)2ページ程度の見本記事を書いて送付
自身の企画力や文章力を見てもらうために、採用されそうなテーマの記事を書いて編集部に送ります。先述のとおり編集者はつねに新鮮な書き手を探していますが、日々とても忙しいもの。できるだけ時間や手間を取らさないように、2ページ程度のものにとどめましょう。
(4)継続的に送る
編集部が多忙だったり、またあなたの書いた見本記事がたまたま「今」欲しているテーマでなかったりすると、何も連絡をもらえないままになることはありえます。しかし、また新しい見本記事を、なるべくコンスタントにお送りしたいもの。見本記事と特集企画のタイミングが合致することもありますし、なにより編集者は徐々にあなたに興味をもってくれるようになるでしょう。
(5)編集部に持参する自己紹介の資料
見本原稿をお送りし続けていると、編集者が興味を持ってくれて連絡をいただけることがあります。そこでアポをとり挨拶に行くのですが、面談時に提出する資料をあらかじめ作成しておきます。プロフィールはもちろん、実績(もしあれば、でOK。無理に盛っても業界は狭いので、すぐ底が知れるものだからです)、自分の書けそうな単発記事テーマ、さらに連載企画書があってもいいですね。熱心な気持ちが伝わるでしょう。
(6)挨拶に行く
挨拶時に雑談することで、編集者は「この先生なら、こんなテーマの記事も書けそうだな」と考えてくれるので、その後のオファーにつながりやすくなります。
ここまで来ると「後日の連載企画書送付」でも、企画について真剣に考えてもらえるようになるでしょう。
地道な作業ですが、私が多様な業界誌で連載を持つことができた方法なので、結果は明らか。ぜひお試しください。
業界誌での連載は、立派な実績。連載や、連載記事をまとめた書籍を知った業界団体や商工会議所が、セミナー講師を依頼してくることもあります。
講師候補の連載記事や書籍内容が自分たちの会員に役立つと判断されたからです。
さらに商工会議所でセミナー講師として登壇すれば、参加してくれた経営者と知り合えたり、ゆくゆく顧問先や支援先になる可能性などビジネスチャンスも広がります。
そんな、「商工会議所によばれる講師に呼ばれる講師になる」ために必要な知識やノウハウを学べる書籍です。
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残念ながら、大きな書店以外では手に入りません。確実な入手は、ネット書店をおすすめします。
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