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「ハブ」となる今のお客さまを大切にする。それも、紹介の仕組みづくり方法のひとつです。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
私は経営コンサルタントとして2002年に独立しました。しかしカネなし・資格なし・経験なし・人脈なしの「ないない尽くし」の状況で、集客に苦しみました。
顧客獲得の勉強をしたり学んだことを行動に移したりして少しは改善したものの、満足できる集客とはいえず。明らかに状況を打開したと感じられたのは、「継続的に紹介を得る仕組み」(=「相談の転送の仕組み」)を作れたときです。
相談の転送とは、「自分以外の人に来た相談を、自分に転送してもらうこと」。これを仕組み化できれば、営業せずに紹介で見込み客と出会えるようになります。
今回は、相談の転送の仕組みづくりのきっかけになった私の事例をお伝えしましょう。
「相談の転送」については、過去のブログで解説しています。あわせてご覧ください。
10年以上前、ある建設会社(A社)の経営コンサルティングを行っていました。おもな業務は金融機関と良好な関係を築き、より多くの資金調達ができる会社にするためのアドバイスやサポートです。
半年もコンサルティングを続けると、取引金融機関から借りたいときに借りたい金額を借りることができる状況を作ることができました。A社長にはご満足いただけてコンサルティング契約はその後も継続、私も月に1度A社を訪問していました。
ある日も訪問したところ、「今日は私の知り合いの社長の相談に乗ってもらえませんか」とA社長の言葉。驚きますよね。でも私は頼りにしていただけることがうれしかった。「もちろんです」とお答えしました。
顧問先のA社長は、困っている人に手を貸さずにはいられない面倒見のよい人物でした。彼のところには、駆け込み寺のように困りごとを抱えた多くの経営者が訪問し、さまざまな相談をしていたといいます。
そのうちの一人がB社長。A社の下請け企業の経営者です。A社長には資金繰りの厳しさと、融資に応じてくれない金融機関についての相談をしていたのでした。
A社長自身は具体的なアドバイスはできませんが、「いつもお世話になっているコンサルタントが今日来るので、紹介しましょう」という話になったとのこと。
詳しく話を聞かせていただくとそう難しい案件ではなかったので、解決法を具体的にアドバイス。するとB社長からは「そのとおり行動しても、うまくやり抜く自信がない。お手伝いしてもらえませんか」との申し出を受けました。
隣で聞いていたA社長からも「何とかB社長の力に」と依頼され、サポートをお引き受けすることになりました。その後、無事に融資案件が可決。B社長は、たいそう喜んでくださいました。
喜んだのは、B社長を紹介したA社長も同様です。
ほかにも資金繰り相談を寄せてきた下請け会社が2社ほどあるとのことで、その2社の融資サポートも受任。どちらも無事可決されて、資金調達に成功しました。
そこで「もしほかにもお困りの下請け先があるようでしたら、融資相談は私が直接お引き受けしましょうか?」と提案してみました。相談ごとがあまりに多いとA社長の本業に差し障りが出ますし、私にその相談を転送する手間も省けます。
自分の手間が省けるのと同時に、経営者仲間の役に立てるとのことで、A社長も「ぜひ」との返事。「弊社の下請け先50社に、融資相談は弊社の顧問コンサルタントであるヒガシカワさんに直接どうぞと伝えておきます」とのご厚意をいただけました。
するとA社長が下請け先50社に伝えてから1週間もしないうちに、3社の経営者から融資の相談が入ったのです。
「相談件数は案件数に比例し、案件数は顧客数に比例する」という「顧客獲得の法則」にあるように、相談件数が増えるに従って案件依頼も顧問先数もこの時期に増えました。「仕組みができた」と手応えを感じられたのはこのあたりです。
ここでさらに私がA社長に提案したのは、A社の下請け50社への直接訪問です。「融資相談は直接ヒガシカワに…と言っていただけましたが、面識のないコンサルタントには相談しにくいでしょうから」とお話ししたら、A社長も快諾。
下請け50社への挨拶訪問は大変でしたが、さまざまなタイプの経営者と知り合って話をお聞きしたり、多彩な業態を現場で学べたりする貴重な機会でした。
また下請け50社の経営者がそれぞれ、A社長を慕っておられる様子を拝見できたのも、うれしいひととき。これほど多くの人々から信頼を寄せられている人物と最初に出会えたのは、私にとって大きな幸運でした。今後もA社長のお役に立てるようにと、私も自分の業務を再認識した次第です。
50社へのごあいさつ後、各社へ「経営サポート情報」と名付けた経営に役立つニュースレターを2週間に1度お送りしました。すると、その後1年以内に30社以上からの相談につながったのです。
実際のところ、一度きりの挨拶訪問で終わるのではなく、このような息の長い、また押しつけがましいと思われにくいコンタクトこそが、相談につながるほどの信頼をいただく源だったと考えています。
このように見込み客の役に立つ情報を発信できるツールを、ひとつ持っておくと便利です。メールマガジンでも、郵送やファックス送信するものでもいいので、何か定期的に連絡を行う手段を持っておきましょう。士業の情報発信については、過去記事も参考にご覧ください。
上記の事例でお伝えしたいのは、自分が求める顧客像に沿ったリストを持つ人物と知り合って、その方から見込み先を紹介してもらう仕組みを作る重要性です。
私にとってのターゲット=顧客像とは、「融資の相談相手を探している経営者」でした。そんな経営者リストを持っているのは、「経営者仲間から数多く相談される面倒見のよい経営者」と「税理士」。
私が行ったのは、その両者との関係を強め、仲よくなれた経営者や税理士に対して「融資相談があれば私に転送してください」とお伝えすることです。また「あなたからの紹介なら、初回相談は無料で構いません」と追加。気軽に融資相談できる相手として、多くの経営者と知り合うことができました。
自分のターゲットリストを持っている人物のことを、「ハブ」といいます。ハブとなる人々とのつながりを増やして「相談の転送の提案」を行えば、営業活動しなくても紹介で見込み客と出会える仕組みをあなたも作ることができるでしょう。
「ターゲットリストを持つ人々のリストづくり」については、過去記事も参考にご覧ください。
士業・コンサルタントにとってベストな顧客獲得の形式は、言うまでもなく紹介。しかし「紹介って、待ちの姿勢でしょ?」「だったら継続的なご紹介は期待できませんよね?」と考えていませんか。
しかし実は、ご紹介いただける頻度や量、また時期などをコントロールすることは可能。「待ち」ではなく、こちらから行動を起こせばいいのです。
上記でお話ししてきたのは「ハブとなる今の顧問先を大切にすることで、見込み客と会える機会が広がった」ひとつの事例に過ぎません。ほかにも、紹介をいただく具体的な行動はいくつもあるでしょう。
そんな、紹介を通して継続的に顧客を獲得できる仕組みづくりについて学べるセミナーです。
※融資に関する質問などにもその場でお答えします
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