- 2016-8-10
- 金融機関との関係づくり
- 士業のビジネスモデル, 金融機関とのつきあい方
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
以前のブログで、「「開業してすぐ」だからこそ、金融機関とパイプを作る方法があるのです。いくつかのステップを踏むことになりますが、確実です」とお伝えしました。
前回は「金融機関の選び方」、今回はその続きで「選んだ金融機関で普通預金口座を作る」→「日本政策金融公庫で創業融資を申請する」についてお話ししましょう。
目当ての金融機関で普通預金を作る
前回は「つきあいたい金融機関」を選びました。次に、その金融機関で普通預金を作りましょう。理由は後述します。
日本政策金融公庫に「創業融資」を借りに行く
つきあいたい金融機関で普通預金を作った後、日本政策金融公庫に創業融資を借りに行きましょう。
「1年目からお金を借りて返せなくなるといやなので、自己資金の範囲内で創業したい」と思っている士業の方は少なくありません。しかし、それでもあえて借りるのです。
なぜ、借りるか? 理由は3つあります。
理由1:つきあいたい金融機関にアプローチするきっかけにするため
上記で普通預金を作ったのは、日本政策金融公庫で融資してもらうときに、利息と返済の引き落とし口座が必要になるためです。
公庫の融資の引き落とし口座を、つきあいたい金融機関の普通預金口座にすれば、公庫から融資が実行されたとき、それをネタに挨拶に行くことができます。アプローチするきっかけを掴むための重要な役割を担うのです。
理由2:キャッシュポジションを高めるため
士業が独立して最初のうちは、ごく一部の方を除いて、多くの方は、売上がほとんどありません。売上より支出が多い月が、しばらく続きます。この時期、通帳を見るのがたいへん、たいへん苦痛になってきます(実感)。
その結果、できるだけ経費を使わない活動を行いがちになります。
「勉強会の参加は控えよう」
「参加する交流会も参加費の少ないものにしよう」
「ホームページは自分の手で作ろう」
「人に会いに行くと飲みに誘われるので、人と会う機会を減らそう」
…と、積極的に投資をしなくなりがちになります。
行動をおこす量を爆発的に増やすか、何らかのカタチで投資を行わないと、売上は増えません。しかし、通帳の残高が心細くなっている状況では、それもし難いのはよくわかります。私も同じような経験をしてきましたから。
しかし創業融資を借りることで、通帳の残高を増やすことができるため、投資に消極的になることを避けることができるようになります。
キャッシュポジションをあらかじめ高くすることで、売上を増やすための方法をいくつも試す余裕が出るのです。
理由3:2年目の資金調達が一番難しいから
お金を借りることをいやがっていた方も、通帳の残高が心細くなって初めてお金を借りることを考えます。そのタイミングは、だいたい2年目ぐらいになることが多いようです。
しかし、その2年目が、一番借りるのが難しいタイミングなのです。
創業融資の際、公庫は「経験」「自己資金」「事業計画」を見て、融資を決定します。ある程度の自己資金と経験があり、しっかりした事業計画書を作成すれば、ほとんどの場合は、貸してくれます。ある意味、一番借りるのが簡単な融資といえるのが、創業融資なのです。
しかし、2年目に融資を受けようとすると、「実績」を見られます。通帳残高が減り続けている状況では、公庫にとって融資をできるような「実績」として見てもらえません。
だから、2年目の資金調達が一番難しいのです。2年目の資金ショートを避けるためにも、借りやすい創業融資で借りておくべきなのです。
(開業したての士業が金融機関にパイプを作る方法【3】に続く)
創業融資を借りるのに失敗するパターンは9つあります。
9つのパターンを知っていれば、創業融資のサポートをするとき「この人は借りられるか?借りられないか?」の目利きをすることができます。
また、「創業融資を借りたい」と相談に来た人に対して、的確なアドバイスができるようになります。
そんな創業融資を失敗する9つのパターンについてのヒントを知ることができます。
●コロナショック後の「融資に強い士業・FPになる方法」セミナー
※東京・大阪ともに複数日程あり
※ネクストフェイズのメールマガジン
株式会社ネクストフェイズは、週に2回メールマガジンを発行しています。
●新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で資金繰りに悩む中小企業経営者が知りたい情報
●融資を引き出すノウハウ
●補助金、助成金といった中小企業支援施策の最新情報
などを積極的にお送りしています。
士業やコンサルタントの方は、顧問先など中小企業経営者へのアドバイスにぜひお役立てください。下記ページから登録できます。
【「依頼を確実に引き寄せる繁盛士業への道」メールマガジン登録】