- 2016-11-15
- 金融機関との関係づくり
- 金融仲介機能のベンチマーク, 金融機関とのつきあい方
金融機関は1回会っただけの専門家には、紹介や仕事の依頼はしません。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
2016年9月15日に金融庁が「金融仲介機能のベンチマーク」を発表してから、金融機関の動きが、驚くほど変わりました。今までより、積極的に士業事務所を訪問するようになってきたのです。
その理由はまた別の機会に解説しますが、今回お話ししたいのは「士業側から金融機関を訪問して営業をかけると、聞く耳をもってもらいやすい」ことです。
ただ、どうやって金融機関に営業をかければいいかわからないという方も多いでしょう。今回は、「金融機関とのパイプを築くための営業4回シナリオ」についてお伝えします。
まず、訪問する金融機関を決めましょう。士業・コンサルタントがアプローチすべき金融機関の選び方については、以前のブログをご参照ください。
1.1回目の訪問 – 支店長のいるときに
訪問する金融機関を決めれば、実際に訪問します。まず、目当ての金融機関を訪問して、支店長がいるかどうかを確認します。店内の一番奥の大きな机が支店長席です。偉そうな 支店全体を見渡せる位置なので、どこが支店長席かすぐにわかります。
支店長がいるのを確認したら、窓口で「支店長はいらっしゃいますか?」と尋ねましょう。
すると窓口係から「どういったご用件ですか?」と聞かれますので、こう答えてください。
◯◯事務所(資格名)を開業している△△(名前)と言います
最近、地元の顧問先から
「懇意にしている金融機関を紹介してほしい」
と頼まれることが多いのですが
私にはそういった金融機関がありません
この支店は私の事務所から一番近いので
一度、ご挨拶にお伺いしました
窓口係は、そのまま支店長に伝えてくれます。よほど忙しいときでもない限り、地元の士業が挨拶に来た場合は出てきてくれます。
支店長が出てきたら名刺交換をしながら、もう一度先ほど窓口係に伝えた訪問理由を説明してください。
そして、こう続けます。
今回は挨拶に来ただけですので、ここで失礼いたします
次回はアポイントをとってから
支店長のご都合のよい時間にでも訪問させていただこうと思いますが
再度、訪問させていただいたらご迷惑でしょうか?
よほど変わった人間でない限り「ご迷惑です」とは言いません。「いつでもお越しください」と言ってくれますので、次回は堂々とアポをとって訪問することができます。
ここで大事なのは、挨拶のみで終わっておくこと。
4回訪問の目的は「短期間(1ヶ月程度)で何回も会う」ことなので、1回目に「挨拶」と「事務所の説明」などをしてしまうと、次に会う理由がなくなります。
また、本当に挨拶だけで終わると、こちらの情報をほとんど伝えていないため、「あの人はどういう方なのか?」と興味を持ってくれます。
その興味が消えないうち(3日以内)に2回目の訪問を行えば、しっかり記憶に留めてくれるでしょう。
2.2回目の訪問 – 3日以内に
2回目の訪問は、1回目の訪問から3日以内。できれば翌日がベスト。
支店長がいる時を見計らって訪問し、普通預金を作ります。
その際は、窓口係に対して「昨日は支店長様にご挨拶させていただいてありがとうございました」と、(できれば)支店長に聞こえるように元気よく話しましょう。
もし支店長の耳に届けば、窓口の方に顔を向けるので、支店長と目が合います。このとき支店長には会釈だけの挨拶をしてください。会話は不要です。
3.3回目の訪問 – さらに3日以内に
3回目の訪問は、2回目の訪問から3日以内。
3回目は定期性の預金(定期預金・定期積金)を作ること。支店長がいなければ、窓口係に「支店長によろしくお伝えください」と伝言しておきます。
4.4回目の訪問 – 次は1週間以内に
4回目の訪問は、3回目の訪問から1週間以内。4回目は、初めてアポを取ってから訪問します。
訪問したときの話題は、以下がおすすめです。支店長は快くアドバイスしてくれるでしょう。
●自分の顧問先についての相談(自分の顧問先をこの金融機関に紹介していいかどうか?)
●自分自身が半年先ぐらいに融資を考えているので、どうすればよいか
ここでいただいた支店長のアドバイスに従って行動することで、今後も訪問する大義名分ができます。
そこまですれば顔と名前を覚えてもらうことができるので、その後は時間のあるときに頻繁にその支店に顔を出していけば、より関係を強化することができます。
どうです?簡単でしょう。
このアプローチ方法を実際に行った士業やコンサルタントの方が、金融機関とパイプを作って紹介をもらっています。ぜひトライしてみてください。
金融機関とのパイプを構築するなら、金融機関の担当者や責任者、支店長に好かれることがとても重要です。
しかし多くの士業・コンサルタントは、嫌われるような立ち居振る舞いを無意識にしています。そうなると、よい関係など絶対に築けません。
そうならないためにも、「金融機関に嫌われないようにするための立ち居振る舞い方」は、必ず知っておいてください。
そんな「金融機関に嫌われないようにするための立ち居振る舞い方」を知るためのヒントが手に入ります。
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