- 2017-2-22
- 金融機関との関係づくり
- 金融仲介機能のベンチマーク, 金融機関とのつきあい方
このひと言を言うだけで、「この人、金融機関のことに詳しいな」と思ってもらえます。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
金融機関は意外と士業やコンサルタントに仕事を紹介してくれます。
取引先から、「専門家を紹介してほしい」と依頼される場面が結構あるからです。
それだけでなく、「金融仲介機能のベンチマーク(金融庁が地域金融機関向けに公表している経営指標)」の
「選択ベンチマーク」の中に、
「(10)外部専門家の活用」→「40.外部専門家を利用して本業支援を行った取引先数」
という項目があります。
この項目があることにより、今後、金融機関は、専門家を活用することで、
取引先の本業支援を積極的に行っていかなければならなくなっています。
なので、今後は、今までよりもっと、金融機関から仕事を紹介してもらえることが期待できます。
そのために、まず、必要なことは、
「金融機関から選んでもらえる専門家」
になること。
金融機関側も、取引先に対して専門家を紹介する場合、誰も彼もというわけにはいきません。
彼らのお眼鏡にかなった専門家を紹介します。
金融機関の人間が紹介しやすい専門家とは、
「金融機関のことをよく知っている専門家」
なのです。
金融機関のことをあまりよく知らない専門家は、無意識に、金融機関の人間がいやがることをします。
知らないうちに地雷を踏んでいることが少なくありません。
金融機関の人間の不興を買うような専門家を、紹介してくれるようなことはありません。
金融機関側にとっても、自分たちが使いやすい専門家を使うに決まっています。
自分たちのことをよく知っている専門家とよく知らない専門家がいた場合、
どちらを取引先に紹介するかは、よくご理解いただけると思います。
だから、金融機関に選んでもらえる専門家になろうと思えば、
「私は金融機関のことをよく知っていますよ」
とアピールすることが重要になってきます。
金融機関の支店長や、貸付担当役席と初めて会ったときに、
「この専門家は、金融機関について詳しいぞ」
と一目置かれる存在になれる、【ひと言】があります。
それは、
「御社の『選択ベンチマーク』は、どれを選ばれていますか?」
という【ひと言】です。
金融庁が公開した、金融機関における金融仲介機能の発揮状況を客観的に評価できる多様な指標
「金融仲介機能のベンチマーク」は、これからの金融機関の業務のやり方の基本となってきます。
一昔前の「金融検査マニュアル」と同じ位置づけになるという、金融機関にとって、とても重要な指標です。
この「金融仲介機能のベンチマーク」は、大きく2つのベンチマークに分かれています。
一つは、全ての金融機関が金融仲介の取組みの進捗状況や課題等を客観的に評価するために活用可能な
「共通ベンチマーク」。
もう一つは、各金融機関が自身の事業戦略やビジネスモデル等を踏まえて選択できる
「選択ベンチマーク」です。
「共通ベンチマーク」は、どの金融機関も伸ばさなくてはいけない指標であり、
各金融機関は、この指標を伸ばすために必死になります。
この「共通ベンチマーク」の指標を伸ばすお手伝いができれば、それだけでも、
金融機関から仕事を紹介してもらえる確率は高まります。
「選択ベンチマーク」は、金融機関が任意に選ぶことのできるベンチマークです。
項目数にして、50ほどあります。
「選択ベンチマーク」の何を選ぶかによって、その金融機関のスタンスが表れてきます。
例えば、
「(3)本業(企業価値の向上)支援・企業のライフステージに応じたソリューションの提供」の
「16. 創業支援先数(支援内容別)」を選択ベンチマークに選んだ金融機関は、今後、
「創業者支援に力を入れる金融機関」だということになります。
もし、創業希望者が相談に来た場合、この選択ベンチマークを選んでいる金融機関を紹介してあげれば、
創業融資が借りやすくなるということは、十分あり得ます。
このように、金融機関がどの「選択ベンチマーク」を選ぶかにより、その金融機関の融資姿勢が
ある程度わかります。
金融機関側にとって言えば、「選択ベンチマーク」を通じて、自分たちが取引先から
選ばれる金融機関になるか、選ばれない金融機関になるか、大きく変わってくる重要な情報なのです。
しかし、多くの専門家は、この「金融仲介機能のベンチマーク」の重要性に気づいていません。
とてももったいない。
だから、どの「選択ベンチマーク」を選んでいるのかを聞けば、
「この専門家、金融機関についてかなり詳しいな」
と思ってもらえることができるのです。
「金融仲介機能のベンチマーク」は、金融機関から仕事を紹介してもらいたいと
考える専門家にとっては、宝の山です。
今からでも全然遅くありません。
「金融仲介機能のベンチマーク」をよく研究することで、金融機関が魅力を感じる提案が
どんどんできるようになります。
そんな「金融仲介機能のベンチマーク」を利用して、金融機関に提案をするためのヒントが手に入ります。
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