- 2017-3-1
- 金融機関との関係づくり
- 金融機関とのつきあい方
経営者をサポートする専門家として、必ずクライアントに伝えてもらいたいことがあります。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
2000年12月15日に、私の勤務先である金融機関が破綻したとき、私は110社の融資先を担当していました。
そのうち10社から年末資金の融資を頼まれていました。
突然の破綻により、その10社に融資することができなくなりました。
その影響で、取引先10社のうち3社は、資金繰りがうまくいかず、倒産・廃業となりました。
なぜ、その3社は潰れてしまったのか?
その理由の一つとして、「うちの金融機関としかつきあっていなかった」ことが挙げられます。
その3社とは、とてもよい関係を作っていました。
いざというときは、いつでも融資ができる体制になっていたのです。
だから、3社の経営者全員が、
「他の金融機関とつきあう必要がない」
と思っていました。
それが、致命傷になりました。
私の勤務先が破綻し、融資ができなくなった瞬間に、その3社は、資金調達の手段を失ったのです。
もちろん、あわてて、近くの金融機関に
「取引していた金融機関が破綻しました。融資を依頼していたのですが、
それも「できない」と言われました。
あなたの銀行とは、おつきあいがないですが、何とか融資してもらえませんか?」
と、融資を依頼したのですが、それらの銀行からは
「NO」
の返事しかありませんでした。
いくら同情の余地があったとしても、いきなり来て、
「お金を貸して欲しい」
という企業には、金融機関は相手にしてくれません。
取引のない金融機関と融資取引を始めるためには、通常は、最低でも6ヶ月は必要なのです。
だから、普段から複数の金融機関とつきあっておくことがとても重要になります。
複数の金融機関とつきあっておく理由は2つあります。
一つはリスクマネージメント。
私の勤務先の例は、極端な例ですが、金融機関は自分たちの都合で、
突然、融資をしなくなるということはよくあります。
例えば、支店長が替わったとき。
支店長が替わって6ヶ月ぐらいは、あまり、積極的に融資をしたがりません。
支店長が、取引先の内容を把握していないから、どうしても保守的な融資判断となるからです。
「しばらく様子をみてから検討させてください」
ということがよくあります。
しかし、会社にとっては、今、資金が必要なのです。
そんなときに、もう一つつきあっている金融機関があれば、急場をしのぐことはできます。
金融機関が、一番いやがるのは、取引している正常先の融資を、他の金融機関に肩代わりされること。
いくら支店長が赴任したばかりといっても、他の金融機関に肩代わりされるぐらいなら、
支店長が取引先の内容をあまり把握してなくても、前向きに融資を検討してくれます。
金融機関が突然融資をしなくなる、もう一つのパターンは、担当者が替わったとき。
担当者の出来不出来で、融資をしてもらえる確率というのは、大きく変わります。
金融機関が融資をする際には、「稟議書」という書類を担当者が作ります。
「稟議書」には、「この会社に融資しても、きちんと返済してもらえます」ということを主に書きます。
稟議書の内容の説得力が高ければ、それを審査する立場の人たちは、「承認印」を押しますし、
説得力が低ければ押しません。
担当者の稟議書作成能力が、融資の可否に大きく関わってきます。
はずれの担当者に当たった場合は、融資をしてもらえる確率が低くなることになります。
かといって、会社側から担当者を選ぶことはできません。
大抵は、地区ごとに担当者が決まっているからです。
はずれの担当者に当たっても、もうひとつつきあっている金融機関があれば、
これも急場をしのぐことはできます。
金融機関が突然、融資をしなくなるというパターンは、これだけではありませんが、
知っておいてもらいたいことは、
「一つの金融機関に依存しているのは、安定した資金調達を行うという意味において、とてもリスクが高い」
ということ。
だから、複数の金融機関とつきあっておく必要があるのです。
複数の金融機関とつきあっておかなければならない、もう一つの理由については、
また、後日お伝えさせていただきます。
「複数の金融機関とつきあっておきましょう」
見込み客にそう言うのは簡単です。
でも、それだけでは、見込み客の経営者は何をしていいかわからない。
そんなとき、
「新たに融資をしてくれる金融機関を開拓するお手伝いができますよ」
と言うことができれば、見込み客にとって、とても魅力的なノウハウを持っている専門家と
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(東京) 3月2日(木)、3日(金)、15日(水)、17日(金)、18日(土)、4月4日(火)
(大阪) 3月7日(火)、8日(水)、23日(木)、24日(金)、4月6日(木)、7日(金)
※4月以降も日程あり。詳しくはサイトをご参照ください