- 2017-10-26
- 金融機関との関係づくり
- 金融機関とのつきあい方
ちょっと、今回は、毒を吐いてしまいます
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
先日のブログ
【「銀行格付けセミナー」受講者に知っておいてもらいたいこと】で、
「現在、金融庁は、金融庁検査において格付けチェックを行っていません」
と、書いたところ、多くの方々(特に保険営業の方々)から、
いろいろな問い合わせをいただきました。
少し、言葉足らずだったかもしれませんでしたので、補足説明させていただきます。
「弊社は“格付け”を重視しています」という銀行員は、無能なのです
今、そんなことを言っている金融機関はほとんどありませんが、まれに、
「弊社は“格付け”を重視しています」
という銀行員がいます。
こういうことを言っている銀行員は、
「自分は無能です」
と告白しているようなものであるということがわかっていません。
前のブログでもお伝えしたように、現在、金融庁は
「企業の将来性・成長可能性・事業性等を評価して、積極的にリスクマネーを融資する」
といった事業性評価融資を行うよう、強力に指導しています。
しかし、事業性評価融資を行うためには、取引先企業の実態を把握するために、
取引先企業に対して、何十時間ものヒアリングを行う必要があります。
また、的確な回答を得るために、質の高いヒアリング能力が必要になります。
効果的な事業性評価融資を行うには、銀行員の高いレベルの能力が求められているのです。
格付け重視の時代は、大きな金融機関になればなるほど、財務諸表の内容を
コンピュータに入力することで、自動的に格付けが決まるという
「スコアリングモデル」が採用されていました。
財務内容が悪いところでも、担保や保証人でカバーできれば、格付けを上げることができました。
そういって決められた格付けを基に、融資の可否を決めていたので、
銀行員は、融資判断能力をそんなに必要とされていませんでした。
格付けに従って、融資をしていれば、何か起こった(融資が焦げついた)場合でも、
大きく責任を問われることはありませんでした。
だから、大きな金融機関になればなるほど、格付け重視の傾向が強かったのです。
格付けを重視していれば、レベルの高いヒアリング能力も、顧客に対する
長時間のインタビューも必要がないため、銀行員にとっては、とても楽な作業となります。
だから、無能な銀行員になればなるほど、格付けを重視するのです。
2002年に「金融検査マニュアル」が導入されたときには、どの金融機関も
「こんなものには従ってられない。どうせ、いつの間にか元に戻るのだから、
しばらくは様子を眺めておこう」
といって、最初のうちは浸透しませんでした。
しかし、金融庁の強力な指導の結果、どの金融機関も格付けを重視した融資を行うようになったのです。
現在、全く同じような状況が起こっています。
昨年9月15日に金融庁から公表された「金融仲介機能のベンチマーク」。
現在、金融庁は1年後に廃止される「金融検査マニュアル」の代わりに、
金融庁検査を行う際の重要指標として使っています。
いまだに、この「金融仲介機能のベンチマーク」に対して、
距離を置いている金融機関も多々見られますが、
「歴史は繰り返される」
と言われるとおり、しばらくすると、こちらがスタンダードになってくるでしょう。
事業性評価融資に対して積極的に取り組んでいる金融機関が、生き残っていく金融機関に
なっていくでしょうし、遅かれ早かれ、全ての地域金融機関が「金融仲介機能のベンチマーク」に対して
積極的に取り組んで行くのがスタンダードになってきます。
いつまでも格付けを重視している金融機関は、金融庁の言うところの
「淘汰されるべき金融機関」
となる可能性が高いでしょう。
あなたは、そして、あなたのクライアントは、どんな金融機関とつきあっていきますか?
無能な銀行員が担当になれば、融資をしてもらえる可能性が格段に低下します。
銀行が融資する際に、担当者が融資稟議書を書くのですが、その稟議書に説得力がないと、
上司は、承認の印鑑を押してくれません。
上司の承認がなければ、その稟議書は通りませんので、結果的に融資をしてもらえないことに
なります。
なので、無能な担当者がつくと、融資してもらえる可能性が格段に低下するのです。
しかし、しかるべき手を打っておけば、無能な担当者がついても、
確実に融資を引き出すことは可能になります。
そんな、無能な担当者がついていても、確実に融資を引き出すためのヒントが手に入ります。
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