- 2021-6-11
- 金融機関との関係づくり
- 士業のビジネスモデル, 金融機関とのつきあい方
むしろ同席を歓迎している金融機関は少なくありません。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
「融資申込みの際、金融機関は士業やコンサルタントの同席を嫌がる」という話を耳にしたことがありませんか。
しかしその話には誤解があります。
金融機関は基本的に、士業やコンサルタントの同席を迷惑に思っていません。むしろ歓迎しているぐらいです。間違った交渉をしようとしている士業・コンサルタントの同席を嫌がっているだけなのです。
※なお日本政策金融公庫では、面談の途中で士業・コンサルタントに席を外すよう言われることがあります。以前のブログをご覧ください。
「士業・コンサルタントの同席を嫌がる」と誰が言っているのか
「士業・コンサルタントの同席を嫌がる」と話しているのは、「間違った対応をした結果、金融機関から疎まれたり嫌われたりして、出入り禁止になった士業・コンサルタント」です。
金融機関の考え方をつかめないあまり、金融機関が嫌がることを「あえて行っている?」と疑ってしまうほど間違った行動を取る士業・コンサルタントは、残念ながら存在します。そうなると金融機関も感情的になり、その士業・コンサルタントを連れてきた経営者に彼らの出禁を申し渡すことがあるのです。
二度と連れてこないでください
それを聞いた同席した士業・コンサルタントが、「金融機関は士業・コンサルタントの同席するのを嫌がる」と一般化して周りに吹聴しているだけです。
金融機関は、「自分たちの考え方や行動原則を知らず、借りる側の都合だけ押しつけたり、横車を押したりする人の同席」を嫌がっているだけです。「士業・コンサルタント」そのものの同席が嫌われているわけではありません。
士業・コンサルタントの同席は金融機関にとってもメリットがある
士業・コンサルタントの同席を歓迎している金融機関は数多くあります。なぜなら、同席することでの金融機関のメリットが大きいからです。
一般的に経営者の多くは、以下のような金融機関の決まりや考えをよく理解していません。(当然です。経営者はまず、本業に集中しているものだからです)
●融資の際、必要とする資料
●金融機関が融資をしやすくなる方法 …など
もちろん担当者は経営者に対して詳しく説明するのですが、経営者にはなかなか理解しにくいもの。次第にコミュニケーションに齟齬が生じ、関係がうまくいかなくなるケースは枚挙に暇がありません。
その点、金融機関をよくわかっている士業・コンサルタントが同席すれば安心です。経営者が金融機関の担当者が言っていることを理解できなくても、士業・コンサルタントが根気よく、かつ、わかりやすく説明するからです。金融機関の意図を理解できた経営者は、金融機関が望む、つまり融資してもらいやすくなるための動きができるようになります。(金融機関は基本的に「貸したい」のです)
すなわち士業・コンサルタントが金融機関と経営者の「通訳係」を務めるため、金融機関は仕事しやすくなるのです。
同席することで金融機関が融資しやすくなる理由
それだけではありません。士業・コンサルタントの同席で、金融機関は融資しやすくなります。
融資が難しい案件になればなるほど、より多くの追加資料が求められます。なかには経営者が簡単に作成できないものもよくあるので、顧問税理士や知り合いの士業・コンサルタントに資料作成を依頼するでしょう。
そこで「金融機関が求めている資料」の説明を行うのは経営者ですが、先方の意図など細かい点まで理解していなければ的外れになりがちです。経営者の説明どおりに資料を作成してしまうと金融機関が求める資料にならず、そんな資料を提出しても融資の審査によい影響を与えません。作った資料が無駄になります。
一方、金融機関との面談に士業・コンサルタントが同席していれば、提出資料の説明を金融機関から直接聞けます。その方がずっとスムーズに資料作成に入れますよね。貸す側の意図を汲んだ資料は融資によい影響を与え、融資がうまくいく可能性が高まります。これが融資を申し込む際、士業・コンサルタントができる限り同席すべき理由です。
ただし、同席時の士業・コンサルタントの金融機関への対応方法が間違っていればまったくの逆効果。正しい対応方法の詳細は、後日のブログで解説しましょう。
また、金融機関同行時の注意点などについて、こちらの過去ブログでも詳しくお話ししています。参考にご覧ください。
経営者と一緒に金融機関を訪問することで、士業・コンサルタント側のメリットもたくさんあります。
- 融資の話がスムーズに進む
- 融資の審査に有利に働く資料を作成できる
- その金融機関と自分のパイプが築ける …など
金融機関とパイプが築けた上で、融資サポートで自分が役立つと理解してもらえれば、金融機関から顧客を紹介してもらえる可能性が大きくなります。
そんな「金融機関から顧客を紹介してもらう方法」についてのヒントが手に入ります。
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