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支店長代理は(あんまり)偉くありません。しかし…です。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
こちらはネクストフェイズのブログでもとくに人気の記事です。読者から、「意外! 店長代理って、実は偉くないのですね」とのコメントを何度もいただきました。
ありがたいことに公開から8年以上経った今も、よく読まれています。でも不思議なのは、「なぜ、偉くないのに偉そうな肩書きがあるのか」ですよね。私もちょっと考えてみました。
上で紹介した記事にも書きましたが、金融機関における肩書き(序列)を再度お知らせします。
1/一般行員・職員
2/主任
3/係長
4/支店長代理 ←ココから管理職
5/課長
6/次長
7/副支店長
8/支店長
支店長代理は、係長の上、課長の下という位置。そんなに「偉い」役職ではありません。しかし「支店長代理」という役職名から、「支店長の代理の役割を果たす人なんだ」と勘違いされがちです。
支店長代理とは、支店長+代理ではなく、あくまで「支店長代理」。ひとつづきの名詞です。「支店長」を「代理」する仕事は一切行いません。そのような仕事は、「副支店長」が行います。
支店長代理は、一般企業での「管理職」(金融機関では「役席」と言います)の中で一番下の位置づけです。金融機関にもよりますが、早ければ20代後半~30代で支店長代理に昇進します。
金融機関のことをあまり知らない取引先は、30代の支店長代理に「若いのに支店長代理ですか、すごいですね」と感心しますが、ぜんぜんすごくありません。普通です。
昔は部下を統括するようなポジションでしたが、今は一担当者として活動しているケースもよく見られます。
支店長代理は、ある程度の年数務めていると昇進できるポジションです。つまり支店長代理といえども、かならずしも優秀でないこともあるんですね。「支店長代理なら仕事ができる人」と信じるのは早計です。
ここで不思議に思うのは、「金融機関は、なぜ支店長代理という誤解されがちな肩書きを作っているのか」です。
取引先に偉い人だと思っていただき、「こんなに偉い人がわざわざ私に会いに来てくれるんだ」と喜んでもらう目的ではないか…と私は想像しています。だって人間誰しも、自分を特別に取り扱ってもらえたらうれしいですよね。
私が勤めていた金融機関に、ある取引先から怒りの電話がありました。応対する次長の謝罪では納得せず、「支店長に謝罪に来させろ」とのこと。
ところがなんと支店長は、次長に「うまく処理しておいて」と言い残して外出(今もそんな支店あるのかな…)。困った次長が「支店長は不在ですが、支店長代理が謝罪に伺っても…?」申し出たところ、取引先は「代理でもいいから、すぐよこせ」。その支店長代理とは、もちろん私です。
針のむしろを覚悟して伺ったところ、「わざわざ支店長代理にお越しいただいたのだから」と矛を収めていただけました。
このように「偉そうな肩書き」だと取引先の反応が変わることが多々あるため、まるで支店長の名代のような(違いますから!)肩書きを設けたのではないかと推測しています。
優秀な担当者とそうでない担当者では、融資審査が通る確率が天と地ほど違います。ハズレの担当者にあたると優れた企業でも融資が通らない…そんな事例は、残念ながら枚挙にいとまがありません。
だからこそ、とくに士業・コンサルタントは相手の肩書きに惑わされず、顧客企業の銀行担当者が当たりかハズレか見極める力を身につけたいもの。ハズレだった場合は何らかの対処をしなければ、取引金融機関からの融資が難しくなるからです。
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