- 2024-6-20
- 金融機関との関係づくり
- 士業のビジネスモデル, 金融機関とのつきあい方

準備さえ整えておけば、行動する意欲がくじかれることはありません。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
事務所で待っていても、金融機関側から士業・コンサルタントへ「パイプを作りたい」とアプローチしてくることはありません。パイプを作りたい士業・コンサルタントは、自分から金融機関にアプローチしていきましょう。
また、1回アプローチした後そのまま「待ち」の状態でも、やはりパイプは築けません。複数回接触して、「関係を構築」することが重要です。
今回は、アプローチから顧客紹介につなげる5ステップを説明しましょう。
アプローチから紹介までの業務フロー
金融機関へのアプローチから顧客紹介につなげる5ステップは下記のとおりです。
- (1)金融機関の選択
- どこでもいい、というわけではありません
- (2)金融機関へのアプローチ
- できるだけ自然で、無理のない接触で、よい第一印象を
- (3)関係性を深める作業
- まずは信頼を積み上げるのが先です
- (4)アピール
- この段階でようやく自分の話。絶対に焦らずに
- (5)紹介につながる導線づくり
- 「思い出してもらいやすい」ツール類の準備
1.金融機関の選択
「金融機関とのパイプづくりを急ぎたい」気持ちはわかりますが、いくつもの金融機関への同時アプローチはおすすめしません。
ご存じのように、信頼の構築には時間がかかるものです。とくに銀行との(外部パートナーとしての)おつきあいに慣れないうちは、ひとつの金融機関との関係づくりにじっくり腰を据えて取り組むのが肝心。
関係を作りながら、「やってよかったこと」「マイナスだったこと」「意外に思った反応」「それに対する自分の対応は適切だったか」などを点検し、振り返りながら慎重に進めたいものです。
そのため最初にアプローチする金融機関を、十分考えた上で選ぶことが重要。「つきあうべき金融機関」「そうでない金融機関」、この両者を目利きし、アプローチ先を決めるのが最初のステップです。
2.金融機関へのアプローチ
アプローチする金融機関を決めたら、次は実際の行動に移ります。とはいえ金融機関が嫌がるアプローチ方法は絶対に避けたいですよね。
「適切に」金融機関へアプローチする方法は複数ありますが、いずれにせよ第一印象を持たれる初回アプローチはもっとも重要。「次に会う機会を作る」を目標に、自然なアプローチを心がけましょう。
3.関係を深める作業
初回接触の次は、関係性を深める段階です。
金融機関は、1回や2回会っただけの士業・コンサルタントに取引先(金融機関の顧客)を紹介することはあり得ません。大切な取引先を外部専門家に紹介するのは、何度も会って関係が深まってからの話です。
「○○(資金繰り、返済計画、事業計画書作成など)で困っている取引先を、この専門家に紹介して解決してもらいたい」と思ってもらえる関係を作り、信頼を積み上げていくのが第3ステップです。
4.アピール
金融機関との信頼関係が構築できてから、ようやく「アピール」の段階です。
「自分は何の役に立てるのか」を明確に伝えれば、金融機関は、どんなことで困っている取引先をその士業・コンサルタントに紹介すればよいのかハッキリします。
アピールする項目は、以下の3点です。
- ターゲット(こんなことで困っている事業者に)
- サービス(こんなサポートができるので)
- メリット(事業者と金融機関それぞれに、こんな利点があります)
5.紹介につながる導線づくり
アピールポイントを伝えても、取引先を紹介してもらえるとは限りません。紹介の確率を上げるには、「紹介につながる導線」を整備しましょう。
導線づくりのポイントは、以下の3点です。
- ツール(紙ベースの営業ツール、支援メニューのWebページなど)
- トーク(押し売りにならない会話例を頭に入れておく)
- 支援した事例集(「紙」「Web」、両方が望ましい)
銀行とのパイプづくりで重要なのが、「十分な準備」と「実際の行動」。
初回アプローチから関係を築くまでに、少なくとも4回の訪問は必要でしょう。4回訪問するシナリオを事前に作っておくと行動がブレず、4回の訪問を完遂しやすいものです。
また、迷ったときに立ち戻ったり、軌道修正が必要になったりしたときに参考にできる元シナリオ=「型」がある安心感は、言うまでもありません。
これらの準備方法がいったんわかれば、金融機関との関係づくりは自然に行えます。また、別の金融機関へのアプローチも楽になるでしょう。
そんな、銀行とパイプを作る準備方法を学べるセミナーです。