- 2014-9-13
- 金融機関との関係づくり
- 事業計画書, 金融機関とのつきあい方, 金融機関の内側
私は仕事柄、多くの経営者に対して「銀行との上手なつきあい方」についてのアドバイスを行っています。
こんにちは、ネクストフェイズのヒガシカワです。
銀行と上手なつきあい方の出来ていない経営者の多くが、銀行に対する不満を数多く抱えています。
そういった不満を解決する仲立ちをするだけで、その経営者と銀行との関係は格段によくなり、経営者、銀行双方からとても感謝されます。
そういった仲立ちをするためには、銀行に対する経営者の不満を把握しておかなくてはなりません。
銀行に対する経営者の不満には以下のようなものがあります。
1.担当者の頻繁な交代
2.銀行の都合を優先した経営支援セールス
3.担当者の企業や業界に対する理解が不十分
4.消極的な貸出姿勢
5.支店長によって対応が変る
それぞれの不満に対して、専門家としてどうするべきかについてお伝えします。
1.担当者の頻繁な交代
銀行は2年から3年に一度程度、転勤があり、その都度担当が変ります。頻繁に転勤がある理由として、
①不正を防ぐ(銀行員がその気になれば、結構簡単に不正ができてしまう。転勤により、別の人が担当すれば、そういった不正はすぐに発覚してしまうから)
②顧客との癒着を防ぐ(担当している期間が長いと、顧客との人間関係が濃くなり、仕事上のつきあいから、個人的なつきあいになってくることも少なくありません。そうなると、だんだんと顧客からの依頼について断りづらくなります。その結果、顧客との癒着が発生し、不正な融資につながります。そういった濃密な人間関係が構築される前に転勤をさせて癒着を防ぎます)
③行員の活性化(同じ部署に長くいると、慣れ、ダレ、ストレスが溜まってきます。転勤をして環境を変えることで、再び、仕事に対する意欲をもたせるようにします)
ということが挙げられます。
自社のことを深く説明しなくても、一を聞いて十を理解してくれるような良い関係を、時間をかけて構築できたぐらいのところで、その担当者が転勤になったということはよくあります。
そうなると、また、一から関係を作らなければならなくなます。そういった手間が経営者には不満となります。
専門家として、この問題に対処するためにすべきことは、「新たな人間関係の構築のサポート」と「新担当者にクライアント企業の内容をできるだけ速やかに理解してもらうためのサポート」をするということです。
「人は会えば会うほど、相手に対して行為を抱く」(ザイアンス効果)ということになっているので、「新たな人間関係の構築のサポート」をするためには、わざわざ用事を作って、経営者と新担当者と顔を合わせる機会をたくさん作ってください。
会社に担当者を呼ぶのではなく、経営者と専門家のあなたが一緒に銀行を訪問し、担当者に会う。
わざわざ自分を訪ねてきてくれたというだけで、転勤して不安だらけの担当者は、その経営者に対して好意が格段に高まります。
新しい担当者は、担当した会社に対する知識がほとんどない状態で、引き継ぎます。
特に融資を受けている場合は、担当者に会社に関する知識がないと、良い稟議書を書いてもらうことができません。そうなると、今までのようにスムーズに融資をしてもらうことができなくなります。
そういった状況をさけるために「新担当者にクライアント企業の内容をできるだけ速やかに理解してもらうためのサポート」が必要となります。
担当者が頻繁に変ったとしても、すぐに会社の内容を理解してもらえるような資料をあらかじめ作っておくことで、速やかに会社に対する理解度が上がります。
事業計画書・事業説明書を作っておけば、それを見せて1時間~2時間、新担当者に対しレクチャーすることで、会社の内容を理解してもらえるようになります。
専門家として、そのレクチャーを担当することで、経営者は手間が省けるため喜んでもらえます。また、新担当者との距離も近くなり、人間関係も深くなるので、その新担当者から紹介をもらえる確率もどんどん上がります。
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