- 2021-5-28
- スモールM&A・事業再生
- 中小・零細企業のM&A, 事業承継, 士業のビジネスモデル
中小・零細企業の売買マーケットは膨らんでいるのに、金融機関にはノウハウがない。そこで、士業・コンサルタントの出番です。
こんにちは、ネクストフェイズのヒガシカワです。
近ごろ税理士や中小企業診断士、保険営業などの士業・コンサルタントから、事業承継の相談をよくいただきます。
基本的な知識がなく
満足してもらえるようなアドバイスができない
相談者の多くは後継者不在の高齢経営者で、自社の行く末を心配しています。
廃業すると従業員や取引先に迷惑をかけてしまう
もし会社を存続させられる方法があれば…
後継者不在が顕在化しているなら、この先身内や社内から後継者を見つけられるケースは少ないもの。廃業を避けて会社を存続させる方法はひとつしかありません。「会社の売却」、つまりM&Aです。
この経営者の心配もわかります。しかしご安心ください。世の中には売りたい企業ばかりではありません。いま、「買いたい」企業が増えているのです。もちろん「小さい企業でも」、です。
中小企業のM&Aマーケットは爆発的に増えてくる
「自社を売りたい」だけでなく、「新たな事業展開のために他社を買いたい」ニーズも増えています。
というのも新型コロナウイルスの影響で既存事業の売上が減少し、新規事業に前向きな企業が数多くあるからです。たとえ新規事業のノウハウがなくても、すでにそのノウハウを持っている会社を買えば、業務に通じた従業員ごと手に入れることができます。
このように現在は、「自社を売却したい会社」も「他社を購入したい会社」も急激に増えている状況です。すなわち、中小・零細企業のM&A(スモールM&Aと言います)マーケットは、これから爆発的に増えてきます。
金融機関もスモールM&Aに積極的に取り組まざるを得ない
スモールM&Aが爆発的に増えてくる理由は、「売買ニーズの増加」だけではありません。これからは金融機関も、積極的にスモールM&Aに取り組まざるを得ない状況になるからです。
金融機関の取引先のなかには、後継者が不在で廃業を視野に入れている会社が少なくありません。しかし取引先が廃業すると、金融機関は取引先を1件失うことになります。1件や2件なら影響は小さくても、今後の増加は必至。金融機関はなんとかこの流れを止めたいのです。
一方、廃業を検討中の企業を金融機関が仲立ちして他社に売却することができれば、取引先を失わずに済みます。仲介が成功すれば手数料も入り、金融機関の収益に大きく貢献するでしょう。また、購入した側の企業における新たな資金需要の発生にも期待しています。これが今後、金融機関が小規模なM&Aに注目していくと私が考える理由です。
金融機関はスモールM&Aのノウハウを持っていない
都市銀行や地方銀行など規模の大きい金融機関には、M&Aの専門部署があります。大規模M&Aは手数料も大きいので、専門部署を作ってノウハウを積み上げているんですね。
しかし彼らは、規模の大きくない中小企業のM&Aに関してはあまり積極的ではありません。それは、仲介手数料が少ないから。彼らのM&Aノウハウは、あくまでも大規模なM&A向けなのです。
大規模M&Aのノウハウと中小・零細企業のM&Aのノウハウは、また違います。つまり規模の大きい金融機関に、スモールM&Aのノウハウはないのです。
取引先の規模を考えれば、第二地方銀行や信用金庫・信用組合など地域密着型金融機関にこそスモールM&Aのノウハウが必要。とはいえ人的リソースの不足から、専門部署を作ることができません。作ったとしても担当するのはM&A経験のないスタッフ、ノウハウはゼロ。残念ながら、大手銀行にも地域密着型金融機関にも、スモールM&Aのノウハウがないのが実情です。
スモールM&A知識があれば金融機関とのパイプが作りやすくなる
先述のとおり、これからの金融機関は積極的にスモールM&Aに取り組まざるを得ません。とくに後継者不在の中小・零細企業の取引先を多く抱える地域密着型金融機関にとっては、待ったなしの状況です。
「取り組む必要に迫られているのに、ノウハウがない」状況を打開するためには、専門家を活用せざるを得ません。しかしスモールM&Aノウハウを持つ専門家と、パイプのある金融機関がどれだけあるでしょう。
今はまだスモールM&Aは、地域密着型金融機関にとっても潜在的なニーズ。しかしこれから1~2年のうちに顕在化してきます。金融機関は、スモールM&Aノウハウを持つ専門家とつながろうとしてきます。
士業・コンサルタントが今のうちから金融機関に「中小・零細企業のM&Aの相談にのれます」とアピールしておけば、近い将来、強固なパイプを作りやすくなります。
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※2020年に同セミナーを受講した参加者のコメントもこちらから読めます。