- 2016-1-16
- 融資サポート
- 金融機関とのつきあい方
私が銀行員から仕事や顧客の紹介を受けていることを知っている、多くの士業やコンサルタントの方から、
「地元の支店の銀行員と名刺交換をしたことはあるのですが、全然、顧客の紹介につながりません。
どうやったらヒガシカワさんのように仕事の紹介につながるのでしょうか?」
という相談をよく受けます。
確かに銀行員は士業やコンサルタント等の専門家との接点を求めていますが、かといって、
初めて名刺交換をしただけの専門家に仕事を紹介することは、ほとんどありません。
「人を紹介する」という行為は、自分の信用につながるため、どこの誰かよくわからない人を
簡単に紹介することはできません。
「何ができるのか」「どんな実績があるのか」「何年、この仕事をしているのか」など、
専門家としての実務能力についてはもちろんのこと、何よりも彼らが知りたいのは、
「この人は、自分の取引先に紹介できるほど信用できる専門家なのか」
という、人間性の部分です。
「得意とする業務内容」「実績」「経歴」「プロフィール」などは、チラシや資料に書かれたものを
見ればわかります(本当のことを書いてあるとの前提ですが)。
しかし「人間性」だけは、実際に何度か会ってみないとわかりません。
私も、渉外担当をしていた時代にこんな経験をしたことがあります。
取引先の社長から、
「ヒガシカワくん。
昨日、取引先から突然、契約上の問題でいきなり訴えられたんだ。
どう対処したらいいかわからないけど、とりあえず相談したいので、弁護士の先生を紹介してくれないか?」
と言われたのです。
当時の私には、弁護士の知り合いはいません。たった一人、ある異業種交流会で
名刺交換したことのある弁護士がただけでした。
もちろん、その方がどういう人かよく知りませんでしたが、他に紹介できる人を知らなかった私は、
その弁護士に連絡をしました。
「すみません。以前、名刺交換をさせていただいたヒガシカワと申しますが、私の担当先の会社の社長が
弁護士を紹介して欲しいとおっしゃっています。よろしければ、お話を聞いていただけませんか?」
電話での弁護士の先生の応対は、面倒くさそうな感じでしたが、他に頼める方もおらず、
何とか取引先の社長の話をきいてもらうよう紹介することになりました。
ところが後日、紹介したその弁護士の対応がひどすぎるということで取引先の社長は激怒してしまい、
しばらくの間、私まで出入り禁止となってしまいました。
そのことを上司に報告すると、
「銀行員は会社の看板を背負っているのだから、いい加減な人間は紹介してはいけない
ということも知らなかったのか!」
と、きびしい叱責をうけました。
基本的に銀行員なら、そのようなことはみんな身についています。
だから、1回や2回会ったぐらいでは、普通は仕事の紹介などしてくれないのです。
少なくとも、4回は会って会話しなければ、相談にもつながりません。
継続的に、何回も会っていくことが、信頼関係を築くコツなのです。
銀行員から相談される関係になるには、少なくとも4回の面談が必要と言われています。
しかし、どうすれば4回会えるのかがわからないという士業はとても多いです。
そんな士業のために、「銀行員と自然に4回会う方法」のヒントを得ることができるセミナーを行います。
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