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スルガ銀行がメインバンクとして取引している中小企業が抱えるリスク

近い将来、スルガ銀行は新規融資を絞ってくるかもしれません。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
ここのところ、新聞上で、スルガ銀行についての記事を目にする機会が増えています。
それらの記事を見て、私が勤務していた金融機関が破綻したときのことを思い出しました。

当時の勤務先は、バブル崩壊の影響で大量の不良債権を抱えていました。
貸倒引当金がどんどん増え続け、自己資本比率もどんどん悪化し、
国内で金融機関の営業を行う上で必要とされる4%を割り込みかけていました。

自己資本比率を高めるため、多くの取引先に「出資」を買ってもらうよう要請していました。
取引先だけでなく、勤めていた職員に対しても、出資を買うようにとの要請(命令?)が
出ていました(幸いにも私は買うことはありませんでしたが)。

それだけでなく、自己資本比率を高めるためにしていたことがもう一つあります。
それは、「新規融資を行わないこと」と、「すでに貸し出しているお金を回収すること」。

「出資を募る」という行為は、自己資本比率の分子の部分を増やすという方法ですが、
「新規融資を行わないこと」と、「すでに貸し出しているお金を回収すること」という行為は、
分母を減らす方法です。

当時、1997年ごろから、破綻した金融機関も現れ始め、
「金融機関は潰れることはない」という神話が崩れました。
私の勤務していた信用組合は、「潰れるかもしれない金融機関」として、たくさんの噂が出ていました。
そんな金融機関に出資をしたとしても、破綻してしまうと、その出資証券は紙くず同様と
なってしまうため、なかなか出資を集めることができませんでした。

「分母が増やせないのであれば、分子を減らさなければ自己資本比率を増やすことは出来ない」
ということで、融資額の圧縮を図るようになったのです。

この影響をもろに受けたのが、真面目に商売を行っていた取引先の中小・零細企業だったのです。
彼らは、本業を真っ当に行い続けていただけで、不動産投資も株式投資も行っていませんでした。

とは言うものの、バブル崩壊の影響で景気が悪くなっていたため、資金繰りが苦しくなり、
運転資金を融資に頼らざるを得ませんでした。

もちろん、メインバンクである私たちの信用組合に融資を申し込みました。
しかし、新規融資を絞り込んでいた弊社は、
その融資依頼に対する要望に、ほとんど応えることができなかったのです。

まだ、他の金融機関と取引のある中小企業は、その金融機関から融資をしてもらえたため、
何とか事なきを得たのですが、私どもの金融機関としか取引していなかった中小企業は、
資金繰りにとても苦しみました。

何を伝えたかったのかと言うと、
業績が悪化している金融機関は、新規融資を絞り込んでくるので、
資金が必要になったときに対応してもらえない

ということと、
悪い噂のたった金融機関は、無くなる可能性が高い
ということです。

もし、あなたやあなたのお手伝いしている中小企業が、
「悪い噂のたった金融機関」と一行取引をしているのであれば、
今すぐ、新たな金融機関を開拓するべきです。

今、まだ、資金需要がなくても、いや、資金需要がない今だからこそ
新たに融資取引をしてくれる金融機関を開拓することはできます。

スルガ銀行の株主資本は3,205億円(2018年3月期)。
かぼちゃの馬車」の所有者向けだった。融資を受けた顧客に対する融資総額は2,000億円を
超えているとすると、そのほとんどが焦げ付いた場合、かなりの損失を計上することになります。

もちろん、貸倒引当金は積み上げていると思いますので、その影響は最大限に発揮される
ということはないと思いますが、かなりのダメージになることは、間違いありません。
そういう金融機関は、今までの例から言うと、新規融資を絞ってきていることが多いのです。

スルガ銀行が破綻する可能性は、低いと思いますが、今、上場地方銀行の6割が
最終減益となっていて、どんどん業績が悪化しています。

[blogcard url=”https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30646560X10C18A5EA2000/”]
業績の悪い金融機関だけとの一行取引を続けていると、いざというときの資金調達に齟齬をきたします
それに該当する中小企業は、新たな金融機関を開拓しておくことをお勧めします。


業績が悪くなっている金融機関と取引をしていると、いろいろなマイナス要因が出てきます。
「大事なときに融資をしてもらえない」
「返す必要がないにもかかわらず、返済するよう言ってくる」
と、資金繰りに悪化するような状況になりかねません。

それらのマイナス要因を避けるためにも、新たな金融機関の開拓が必要不可欠になります。
しかし、どうすれば、新たな金融機関を開拓できるのかがわからない中小企業が大半です。

そんな、経営者に対して、新たな金融機関を開拓する方法を伝えるためのヒントが手に入ります。

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