いくつかの条件が揃えることができるのなら、低金利で借りることも可能です
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
中小企業の経営者からよくある質問の一つに、
「どうすれば、貸出金利を引き下げることができますか?」
というのがあります。
「1%未満で借りることができた」という話は、いろんなところで聞いたりします。
確かに1%未満で借入が出来ている中小企業も少なくありません。
しかし、全ての中小企業が1%未満で借り入れできるかというと、そんなことは不可能です。
低金利で借入を行うためには、少なくとも3つの要件が必要となります。
その3要件とは、
1.低金利で貸出できる金融機関とつきあうこと
2.財務内容を良くすること
3.複数の金融機関とつきあっておくこと
です。
1.低金利で貸出できる金融機関とつきあうこと
どの金融機関も低金利で貸出をできるわけではありません。
金融機関は、下記の計算式に従って、貸出金利を決定しています。
貸出利率=調達金利+経費率+貸倒れ引当率+利益率
規模が大きい金融機関になればなるほど、調達金利は低下しますし、
規模のメリットで経費率を低減することもできます。
なので、大きい金融機関になればなるほど、金利が安くなるのです。
規模のあまり大きくない信用金庫や信用組合は、調達金利や経費率が割高になるため、
どうしても金利が高めになります。
金利を思いっきりしたいのであれば、規模の大きい金融機関と取引する必要があるのです。
2.財務内容を良くすること
では、規模の大きい金融機関(メガバンクや地方銀行)とつきあっていれば
金利は安くなるのかというと、そのようなことはありません。
先ほどの計算式の「貸倒れ引当率」というのが関わってきます。
金融機関が融資をする場合、そのリスクに応じて、「貸倒れ引当金」を積まなければなりません。
信用リスクが高ければ高いほど、貸倒れ引当金を多く積む必要があるので、
財務内容の悪い取引先の貸倒れ引当率はどうしても高くなってしまいます。
財務内容の悪い企業は、安い金利で借りることができない理由です。
3.複数の金融機関とつきあっておくこと
財務内容が良くて、規模の大きい金融機関とつきあっていると、
1%未満で必ず借り入れることができるのかというと、それだけでは十分ではありません。
確実に金利を低下させたいのであれば、複数の金融機関とつきあう必要があります。
一つの金融機関としかつきあっていない場合、どうしても金利は高くなりがちです。
それには2つの理由があるからです。
一つ目の理由は、「足元を見られるから」。
融資を依頼したときに、一つの金融機関としかつきあっていない場合、その金融機関は
「うちが貸さなければ、他に借りることの出来るところはないだろう」
と考えます。
他で調達できないのであれば、少々厳しい条件を突きつけても、承諾するだろうと考えます。
その立場を利用して、高めの金利を提示してきます。
もう一つの理由は、「自社の借入金利の適正基準がわからないから」。
一つの金融機関としかつきあっていない場合、自分たちが借り入れている金利が高いか低いか
判断できません。
「御社には、当銀行での最優遇金利を適用させていただきます」
と言われて、
「そうか、うちは優遇されているのか」
といい気になっていたら大違い。
実は、他の同様の企業に比べて、1%以上高い金利になっていたとういうことも、よくある話です。
複数の金融機関とつきあっていると、自分たちが借り入れられる適正金利というのは
判断できますし、その適正金利に比べて高いのであれば、金利交渉も可能になります。
もし、金利を引き下げてもらえなければ、
「では、他行にすべて肩代わりしてもらいます」
と言えば、財務内容の良い企業であれば、よほどの理由がない限り、
必ず、金利を引き下げてもらうことができます。
あなたの会社や、あなたの顧問先の会社の財務内容がいいのであれば、
まずは、メインバンク以外の金融機関と取引をしておくことをお勧めします。
「1%未満の金利で借入ができるのであれば、確かに魅力的だが、
そもそも、確実に借入ができるかどうかもわからない」
と言われる経営者も少なくありません。
貸出利率を引き下げるための第一条件として、
「確実に融資をしてもらえるようになる」
というのがあります。
その状況を作ることができてはじめて、金利引き下げ交渉ができるからです。
そんな、確実に融資をしてもらえる状況を作るためのヒントが手に入ります。
(東京) 6月18日(月)、19日(火)、20日(水)、7月5日(木)、6日(金)、9日(月)
(大阪) 6月22日(金)、23日(土)、7月11日(水)、12日(木)、25日(水)、26日(木)
※7月以降も日程あり。詳しくはサイトをご参照ください