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融資を断られたからといって、あきらめるのはまだ早い。…ということもあります。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
半年ほど前、知り合いの税理士から顧問先の中小企業の融資相談をいただきました。
この企業は取引金融機関が1つしかなく、「融資を依頼したが色よい返事がもらえないため、何とかならないか」とのこと。
最初に決算書を拝見させていただいたのですが、決算書を見ても特に融資を断られるような内容ではありません。それどころか、私が担当者なら積極的に融資したいと思えるような決算書でした。
なぜ、色よい返事をもらえなかったのかと言うと…
結論からいえば、色よい返事をもらえなかった原因は会社にあったわけではありませんでした。原因は取引金融機関の担当者だったのです。
担当者の良し悪しで、融資をしてもらえる可能性は大きく変わります。責任感の乏しい担当者や、能力の低い担当者に当たった場合、資金調達に支障を来す場合もあります。
責任感に乏しい担当者は、融資依頼をされても面倒がり、何かと理由をつけて融資を断ろうとします。
また能力の低い担当者は、上司や本部の審査担当者が納得できるような稟議書が書けないため、融資が通りません。
「そんなことあり得るのか?」と思われるかもしれませんが、よくある話なのです。
多くの経営者が「前の担当者のときは借りやすかったのに、新しい担当者に代わってから難しくなった」とこぼすのは、そんな背景が隠されている可能性があります。
担当者について詳しく話を聞いてみると、この会社の担当者はルーズで責任感に乏しいようでした。
1ヶ月近く前に融資の依頼をしたにもかかわらずヒアリングもおざなりで、「依頼した融資はどうなっているのか?」と進捗を尋ねても適当な言い訳ばかりしていたそうです。
それを聞いた私は、「おそらく担当者は稟議書作成さえしていないな」と確信を持ちました。
そこで経営者の方に、2つの質問をしました。
2/取引金融機関に、担当者以外に懇意にしている方はいらっしゃいますか?」
1については、他に懇意にしている金融機関があれば決算書内容もよいので融資に前向きに取り組んでくれると期待したのですが、残念ながら答えは「No」でした。
2の質問に対しても、「担当者以外に懇意にしている方はいない」とのこと。
窓口が担当者のみになってしまうと、その担当者が嘘を言っていても確認する方法はありません。担当者の時点で「この融資は難しい」と判断すれば、経営者はそれを信じるしかないのです。
担当者を相手にしても埒が明かないことが判明しましたので、経営者に「支店を訪問し、貸付の責任者(貸付担当役席)と交渉しましょう」と提案をし、簡単な資料を作って貸付担当役席を訪問しました。
担当者の○○さんに融資の依頼をしたのですが
なかなか返事がいただけません
ダメならダメで仕方ありませんが
ダメな理由を教えてもらえないと
次善策が打てません
なぜこんなに時間がかかっているのか、
理由を教えてもらえませんでしょうか?
だからといって「そのような話は担当者から聞いていません」とは言えないので、貸付担当役席から「お待たせして誠に申し訳ございません。確認して、早急にご回答します」との返事を得ました。
その日はそれだけで帰ったのですが、翌日貸付担当役席から経営者に「依頼いただきました融資がOKになりました。すぐ実行させていただきますので、必要書類をご用意いただけますでしょうか」と連絡がありました。
後に、仲良くなった貸付担当役席に話を聞いてみると、やはり担当者が案件を握りつぶしていたらしいのです。その夜こっぴどく叱った上で、突貫工事で稟議書を作成して翌日に認可をとったということでした。
このように会社に問題がなくても、担当者が原因で融資が通らないケースは少なくありません。金融機関に融資を断られたら、その原因を、担当者ではなく、貸付担当役席に直接尋ねることをおすすめします。
融資を断られたからといって、手が尽きたとは限りません。
財務内容がたいへん悪い場合は無理ですが、多少の債務超過や赤字決算ぐらいなら断られた融資を復活させる方法はあります。
そんな、断られた融資を復活させるための方法についてのヒントが手に入ります。
※融資に関する質問などにもその場でお答えします
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