- 2020-5-11
- 融資サポート
- セーフティネット保証4号, 信用保証協会, 新型コロナウイルス影響下の資金繰り支援策, 新型コロナウイルス感染症特別貸付, 民間金融機関における実質無利子・無担保融資
まさに、「その手があったか!」です。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
ネクストフェイズや、ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会には、さまざまな事業者から質問や相談が寄せられます。
なかでも多いうちのひとつが、スナックやバーへの融資です。
信用保証協会の保証付き融資である
●セーフティネット保証4号
●セーフティネット保証5号
●危機関連保証
は使えないのですか
以前は難しかったのです。しかし…。
スナックやバーは保証協会の保証付き融資は使えない?
以前、こんなブログを書きました。
質問「スナックやバーは金融機関から融資をしてもらえないのですか?」 | 株式会社ネクストフェイズ
●質問「スナックやバーは金融機関から融資をしてもらえないのですか?」
https://www.npc.bz/quotation/20191220
そこで私はこう説明しています。
民間金融機関は、スナックやバーに対して通常、創業融資をしません。
民間金融機関で創業融資を行う際、信用保証協会の保証付き融資を利用するからです。スナックやバーは信用保証協会の保証対象業種になっていないので、
民間金融機関から創業融資をしてもらえないのです。
しかし日本政策金融公庫においては、スナックもバーも融資対象業種になっています。
スナックやバーで創業しようとする場合は、日本政策金融公庫に行きましょう。
しかし今の日本政策金融公庫は大混雑です。ここで融資実行までに数ヶ月先と言われると…。
スナックやバーの事業主が借りられる融資は
今、資金繰りに困っているバーやスナックの事業主の多くがすぐに思いつくのは、日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」でしょう。すでに申し込んでいたり、検討中の方も多いはず。
が、今、公庫は申し込みが殺到しているため、申し込んでも融資実行までに2ヶ月半以上かる支店が増えています。
それに比べ、5月1日に受付開始となった【民間金融機関における実質無利子・無担保融資】に申し込むと、もう少し早く実行されそうです。そこで、こちらを使いたいと望む事業主が多いのはよくわかります。
【民間金融機関における実質無利子・無担保融資】についてはネクストフェイズの過去ブログをご覧ください。
ところが【民間金融機関における実質無利子・無担保融資】は、信用保証協会の保証付き融資です。となると、スナックやバーが信用保証協会の対象業種かどうかが問題になってきます。
信用保証協会の対象外業種
信用保証協会の対象外業種としての規定は以下のとおりです。
飲食業のうち、(1)風営法第3条の風俗営業の許可を受けているもののうち、社会的批判をうける恐れのあるもの、または特に高級なもの。(2)風営法第32条の深夜における飲食店の規制の適用を受けているもののうち、特に高級なもの
バーやスナックはその解釈が微妙なため、トラブルを避けるために「対象業種ではない」ことを理由に信用保証協会が保証を断るというケースが少なくありませんでした。
ところが…。
バーやスナックでも保証付き融資を借りられることがわかった!
しかし、「セーフティネット保証5号」の指定業種の一覧表の枠外に、以下の表記がありました。
※以上に掲げる業種であっても、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号。以下「適正化法」という。)第2条第1項第1号から第3号までに規定するものについては、公序良俗の観点から問題がないものに限る
つまり、バーやスナックであっても信用保証協会の保証付き融資を借りられるのです!
セーフティネット保証5号の指定業種については、下記をご覧ください
→ 【セーフティネット保証5号の指定業種(令和4年1月1日~同年3月31日)】
信用保証協会の担当者から教えてもらった
なぜそれがわかったかというと、信用保証協会の担当者に電話して、突破する方法を教えてもらえたからです。
なんとかバーやスナックでも
信用保証協会の保証付き融資を
借りることはできませんか
すると信用保証協会の担当者がこう教えてくれたのです。
信用保証協会の保証付き融資を申し込むとき
単なる「バーやスナック」としてではなく
「飲食の提供をメインとしているバーやスナック」
として申し込んでください
担当者いわく、「第2条第1項第1号から第3号までに規定するものについては、公序良俗の観点から問題がないものに限る」という業種として認められる、とのことでした。
金融機関に対しては、借りる側から説明を
しかしそれを知らない民間金融機関の担当者は多いもの。バーやスナックというだけで門前払いされる可能性を捨てきれません。
そんなときには、担当者に対してこう話してみてください。
「バーやスナックでも、飲食の提供をメインにしていれば
保証協会の保証付き融資を利用できるので大丈夫ですよ」
と回答いただきました
できましたら、信用保証協会にご確認いただけますか
申し込みの際に準備しておけば有利に働くツール=メニュー表
申し込み時にぜひ準備しておきたいのが、「飲食物のメニュー表」です。
「飲食物のメニュー表」を見せることで、「飲食の提供をメインとしているスナックやバー」という根拠資料になるからです。
緊急事態宣言を受け、信用保証協会にも、休業しようとしているスナックやバーへの積極的な融資をしていこうという雰囲気が醸成されています。一方、それを知らない民間金融機関の担当者に当たったときには断られかねません。
借りる側から金融機関に説明できるようにしておくことで(本来は金融機関の担当者が自分の知識を常時アップデートするべきですが)、【民間金融機関における実質無利子・無担保融資】を利用することができるようになります。
もし周りにスナックやバーの事業主の方がいらしたら、ぜひお伝えください。
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新型コロナウイルス影響下の資金繰り支援策 | 株式会社ネクストフェイズ
●新型コロナウイルス影響下の資金繰り支援策
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