- 2022-1-26
- 融資サポート
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取引銀行からの圧力で顧問契約を解除されたら、こんな話の流れで交渉してみてください。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会では、会員からのメールや電話、ご来訪・オンラインなどによる個別相談にのったり、活動報告をいただいたりしています。
先日ある税理士の会員から、「銀行からの横やりで顧問契約解除されたが…」と相談をいただきました。
銀行からの横やりで顧問契約を解除されて納得がいかない
取引している地方銀行から
「今の税理士をやめて
自分たちの勧める税理士を使ってほしい」と言われ
私は顧問契約を解除されました
新しい税理士との折り合いが悪く
私のところへ戻りたいと言っているのですが
取引銀行の圧力を気にして躊躇しています
顧問料も私のときより高額なのですが
細かいサポートがないとのことで
疲れた声でときどき連絡が入ります
顧問先にとっても
また私にとっても理不尽な事態ですが
この銀行は金融庁の指導対象になりませんか
まずは「相談」という姿勢を崩さず理由を尋ねる
紹介された専門家が
その銀行と何らかの関わりのある会社に所属していると
「優越的地位の乱用」
にあたる可能性があり、金融庁の指導対象になります
では顧問先から銀行に、こう言ってもらってください
1/「なぜ今の税理士でなければいけないのか」
2/「紹介いただいた今の税理士は報酬が高く
自社は支払えないので
より報酬が安い税理士を別に入れたい」
しかしもし上記2点について納得できる説明がもらえなければ…
「優越的地位の乱用」にあたるかどうかが焦点
次にこのように言ってみてください
「今回の件は金融庁に相談してみます
優越的地位の乱用に当たるような気がするのです
その後もういちど話をさせていただいてもいいですか」
「優越的地位の乱用」ですか…
銀行も妥協の姿勢を見せてくるでしょう
しかし…
銀行から心証が気になるときの具体策
銀行からの心証は悪化するでしょう
その後の融資が厳しくなる可能性もあります
●しばらくは我慢して銀行肝いりの税理士と続けるか
●他の銀行との関係構築を開始して、元の銀行と距離を置くか
他の銀行とのつきあいを開始すれば
資金調達のリスクヘッジになります
いちどロードマップを作ってみませんか
詳しく相談にのりますよ
「これから融資を受けたいと思っている」、また「すでにリスケ中」などの背景により、金融機関からの要望を断れない/断りにくい状況に陥り、無念ながらも膝を折る事業者が散見されます。
たとえば大きな銀行の事例でときどき耳にするのは、提携している専門家や子会社のコンサルタントを送り込むケース。それで手数料を稼いだり、取引事業者へのコントロール力を強めたりするんですね。
※もし意に沿わぬ専門家提案をされそうなときは、会話を録音できるように準備しておくのも一案。録音しながら、「お断りしたら融資に影響がありますか?」と尋ねてみます。「影響がある」と断言されることはないと思いますが、後日「優越的な地位の乱用」の参考資料になることもあるでしょう(話の流れで急に提案されると録音は難しいのですが)
今回のように経営者が銀行の顔色をうかがって税理士変更に踏み切るケースも、よくある話ではありませんが、まったくないわけではありません。契約解除されることになった税理士は、驚くばかり。稀有な事例でもありますし、まったく経験のない事態に頭を抱えることでしょう。
独立開業すると先輩も同僚もいませんし、守秘義務があるのでネットで広く相談するのにも躊躇します。相談先に困る士業・コンサルタントもいるでしょう。
大切な顧客のために、日ごろから金融機関についての知識や融資の最新情報を採り入れたいもの。株式会社ネクストフェイズは、定期的にメールマガジンを発行しています。今回お伝えした金融機関との交渉術や融資を引き出すノウハウ、補助金、助成金といった中小企業支援施策の最新情報などを積極的にお送りしています。
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