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コロナ融資の同額借換は2024年2月半ばまでに申し込まないと間に合わなくなる可能性があります

待ったなしで行動しなければいけないことを、ぜひ士業・コンサルタントから経営者へお伝えしましょう。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。

2023年6月29日に発表された中小企業庁金融課の資料に、「民間ゼロゼロ融資の返済を開始する者の返済開始時期は2023年7月~2024年4月に集中」とあります。

●事務局説明資料 – 中小企業庁

すでに返済が始まって「資金繰りが厳しい」と困っている事業者は多く、これから返済が始まる事業者にも同様の悩みを抱えるケースも相当数存在すると考えられます。

そんな事業者が返済開始を先送りする方法に「同額借換」がありますが、その締切が迫っています。以下のポイントを、ぜひ周りの経営者に知らせてさしあげましょう。

  • コロナ融資の返済開始を先送りする「同額借換」
  • 「同額借換」の終了は2024年3月末 ※2024年1月25日時点
  • 3月末に申し込みを受理されるために、2月半ばまでの申し込みが必要

※なおネクストフェイズは、事業者への個別アドバイスを行っていません。ご相談のある事業者は、ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員を検索して気軽に連絡を取ってください。融資の専門研修を受けた融資コンサルタントが、全国に900名以上います

コロナ融資の同額借換は2024年3月末で終了予定

民間ゼロゼロ融資の同額借換には「コロナ借換保証制度」を利用するのですが、2024年1月25日現在、この「コロナ借換保証制度」は3月末で終了予定です。

また、日本政策金融公庫のコロナ融資「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の同額借換も、同じく3月末で終了予定です。

これら両制度が終了すると、コロナ融資の同額借換ができなくなります。そうなると、無理をして返済するか、リスケを依頼せざるを得なくなります。

無理して返済を行えば、資金繰りが逼迫。一方リスケすると銀行からの格付けが下がり、今後、民間金融機関からの融資はきわめて困難になります。できれば同額借換で…と考えるのが一般的でしょう。

「依頼」ではなく「受理」を3月末までに済ませる

「3月末で制度終了なら、3月に申し込んでも十分間に合うのでは」と考える人もいるでしょう。しかし、そういうわけにはいかないのです。

「3月末まで」とは、「3月末までに正式に受理されなければいけない」ということ。

民間ゼロゼロ融資の場合、事業者はまず金融機関に「コロナ借換保証による同額借換」を依頼します。依頼を受けた担当者は稟議書を作成し、支店内で審査をした後、本部の審査を担当する部署でその稟議書を審査します。

その審査で「同額借換OK」となれば、金融機関から信用保証協会に「コロナ借換保証制度による同額借換」の保証依頼が行われます。その依頼が信用保証協会に受け付けられたときに、「受理」となります。

通常の場合、「金融機関への申し込み」から「信用保証協会の受理」まで、1ヶ月程度かかります。

一方、公庫の場合はそこまで複雑ではないので、依頼から受理まで通常は1~2週間くらいでしょう。

2月半ばまでに申し込まないといけない理由=駆け込み申請に巻き込まれる可能性

依頼から受理まで、保証協会は1ヶ月程度、公庫でも1~2週間程度なら、やはり3月初旬の申し込みでも間に合うだろうと考える人もいるでしょう。しかし、それでは間に合わない可能性が高いのです。

なぜなら、制度が終了する間際は「駆け込み申請」が大量に発生するからです。

公庫も保証協会も人員が限られているため、キャパシティを超える申請が集中すれば、審査に時間がかかるのは当然。普段なら1ヶ月で審査できる案件に、2~3ヶ月かかることもあり得ます。

だから少なくとも締切の1ヶ月半前=2月半ばまでには申し込まなくてはならないのです。

リーマンショック、東日本大震災のときも駆け込み申請が多数あった

2008年にリーマンショック、2011年に東日本大震災が起こったときも、事業者が融資をしてもらいやすい制度がありました。しかしそれらの制度が終了するときも、多くの「駆け込み申請」が発生しました。

あまりにも多くの駆け込み申請が発生したため、どちらのケースでも締切の1ヶ月半前ぐらいに、公庫も保証協会も早めに締め切ったのです。今回も同様のことが起こる可能性が十分あります。

「制度の終了」「受付の締切」を周りの経営者に伝えよう

多くの事業者は、「コロナ借換保証制度」や「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を使った同額借換で、据置期間を延ばせることを知りません。また、その制度が3月末で終了することも知りません。

たとえ知っていても、「駆け込み申請が増えたせいで、受付が前倒し終了する」ことまでは、ほとんど知られていないでしょう。

本記事を目にした士業・コンサルタントのみなさん、「同額借換」「すぐに金融機関に行って依頼すること」を、周りの事業者にお知らせしましょう。知らないことで損をするのではなく、知らせてもらえて大いに助かる事業者が少しでも増えればと願っています。


国や地方自治体は、事業者が利用できる中小企業施策を数多く用意しています。公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、民間金融機関の「コロナ借換保証制度」は、その代表。しかし多くの事業者は、各制度の存在や、効果的な利用方法を知りません。

こうした制度を士業・コンサルタントが率先して伝えることで、助かる事業者を増やすことができるでしょう。

融資制度に関する情報をいち早く獲得し、伝えられる士業・コンサルタントになるノウハウを学べます。

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