- 2024-9-17
- 融資サポート
- 金融機関とのつきあい方
今まで読んだ中で、とくに優れていると実感した融資関連書籍です。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
先日ある出版セミナーで出会った編集者から、融資コンサルティングに関連する書籍を数冊いただきました。
どれも有用な書籍でしたが、とくに興味を引いたのが『中小企業の「銀行交渉と資金繰り」完全マニュアル』。
今まで融資に関する書籍を多数読んできましたが、なかでも群を抜いてわかりやすく、実用的な本です。「融資のサポートができるようになりたい士業・コンサルタントが、絶対に読むべき本」といえるでしょう。
貸す側(金融機関)の考え方を理解した上での対処がわかる
「実務で大いに役立つ」と感じたのは、「貸す側(金融機関)の考え方を理解した上で、どのように対処するのか」が、一貫して書かれているからです。
また、事例も豊富。融資に携わる専門家なら誰もが興味深く、わかりやすく、また面白く読めるでしょう。
「はじめに」で書かれている「本書の特徴」を読めば、その一端が感じられるでしょう。
本書の特徴(読者の行動変化に結びつくよう工夫した点)
『中小企業の「銀行交渉と資金繰り」完全マニュアル』
- ・中小企業における成功と失敗の事例、エピソードを盛り込む
- ・元銀行支店長の経験から、銀行の判断基準を解説する
- ・項目ごとにどういう対応が望ましいかを「対応ポイント」として明示する
- ・テーマを絞り込んで(ex.売上計画)深く掘り下げる
- ・応用的な箇所には「→さらに詳しく解説すると・・・」を明記し、より深い知識を必要とする読者の理解をサポートする
- ・図表を多く用いる
- ・キーワード検索できるよう「索引」を設ける
どうです、興味を覚えませんか? 「はじめに」は、こちらからも読めます。冒頭の社長のエピソード、胸をえぐられます。
中小企業のお金周りの改善方法がわかる
この本を読むことで、中小企業の3大課題「1融資、2返済、3経営」、すべてがうまく回り出すポイントがわかります。
(Amazon紹介文より引用)
「中小企業の外部CFO」の顔を持つ中小企業診断士と、元銀行支店長の経歴を持つ弁護士。中小企業の内部事情をとことん知り尽くした2人が、経営者に求められる「銀行交渉スキルの向上(融資)」「お金の流れの管理(返済)」「経営上の問題点の把握(経営)」について徹底解説。
『中小企業の「銀行交渉と資金繰り」完全マニュアル』
- ・銀行交渉の武器となる「知識」の積み上げ方
- ・銀行員が納得する「資金繰り計画」の立て方
- ・成功確率を高める「人を生かした経営改善」の方法
- ・金利上昇に耐え得る「財務格付」の管理術
- ・社長の「自己破産」を回避する対策 etc.
各章の内容
(Amazon紹介文より引用)
『中小企業の「銀行交渉と資金繰り」完全マニュアル』
- ●第1章 銀行の目線を踏まえた売上計画の立て方
- →安易な売上計画で倒産しないための対応策を解説。
- ●第2章 経営改善を成功に導く着眼点
- →中小企業の経営改善で成果のあがりやすい取り組みを解説。
- ●第3章 過剰債務を正しく理解し「つぶれない会社」になる
- →自社の格付を知る方法から過剰債務からの脱却法まで、財務体質改善のポイントを詳述。
- ●第4章 資金繰り表のチェックポイント
- →銀行が資金繰り表をどのように評価するかを明確に説明。
- ●第5章 キャッシュフロー計算書は倒産回避の羅針盤
- →キャッシュフロー計算書を「年単位の資金繰り表」として予想に用いることを提言。
- ●第6章 融資の種類から決算書の評価まで 銀行融資の基本原則
- →融資の種類、審査の流れ、信用格付の方法、融資金利などの基本事項を詳述。
- ●第7章 金融機関の特徴・複数行取引の考え方
- →金融機関の選び方や複数行取引のあるべき姿を深掘り。
- ●第8章 資金使途を理解して融資交渉を有利に進める
- →資金使途別に見た借入交渉の行い方を解説。
- ●第9章 銀行員が納得する「情報提供」と「提出資料」
- →銀行側が知りたい視点に基づいた「提出資料フォーマット」を紹介。
- ●第10章 知らないと後悔をする保証の基本と経営者保証ガイドライン
- →経営者保証を不要とする条件や自己破産の回避術を解説。
- ●第11章 銀行交渉でよくある悩みとその解決法
- →より実践的な銀行交渉の内容を元銀行支店長の視点で解説。
- ●巻末資料 「リスケ・返済猶予」に関するQ&A
- →中小企業の社長からよく受ける質問にズバリ回答。
重要箇所を太字にしたら全部になりそうなほど、どれも「ぜひ読んでおきたい」箇所です。
本書の予備知識としておすすめのセミナー
融資支援の専門家として本書はたいへん有用だと思いますが、金融機関についての知識があまりない士業・コンサルタントにとっては、もしかして少しわかりにくいところがあるかもしれません。
それでも融資支援に取り組みたい士業・コンサルタントには、融資や金融機関とのつきあい方に関する基礎的な知識を学べるセミナーをおすすめします。
このセミナーを受講すれば、『中小企業の「銀行交渉と資金繰り」完全マニュアル』を、より深く理解することができるでしょう。
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