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士業・コンサルタントのみなさん、一刻も早く周りの事業者に、この制度の情報を伝えましょう。助かる経営者が多くいるはずです。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
「コロナ融資の返済により資金繰りが厳しい」という相談が増えています。
信用保証協会の保証つきで民間金融機関からコロナ融資を借りた場合、返済負担を軽減するため「小口零細企業保証制度」でコロナ融資を借り換え、据置期間を設定することで、最長1年間の返済負担を軽減するという方法があります。
一方、日本政策金融公庫のコロナ融資には、そんな受け皿となる制度がありませんでした。ところが、公庫のコロナ融資の返済を軽減できる受け皿となる新たな制度「危機対応後経営安定資金(セーフティネット貸付)」が始まったのです。
民間金融機関のコロナ融資返済を軽減できる「小口零細企業保証制度」については、以前のブログで解説しています。詳細は以下をご参照ください。
※なおネクストフェイズは、事業者への個別アドバイスを行っていません。ご相談のある事業者は、ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員を検索して気軽に連絡を取ってください。融資の専門研修を受けた融資コンサルタントが、全国に1,000名以上います
公庫のコロナ融資の返済を軽減できる受け皿となる新制度とは、「危機対応後経営安定資金(セーフティネット貸付)」です。
「危機対応後経営安定資金(セーフティネット貸付)」は、過去の大規模な災害、感染症等の影響を受けた事業者が既往債務の返済負担の軽減を図るための融資制度です。
危機対応後経営安定資金(セーフティネット貸付)を利用できる事業者は、以下のとおりです。
過去の大規模な災害、感染症等の影響を受け、既往債務の返済負担が生じているが、中長期的にはその業況が回復し発展することが見込まれる方で、次の1、2のいずれにも該当する方
1.次のいずれかの貸付制度にかかる貸付残高を有する方
(1)新型コロナウイルス感染症特別貸付
(2)新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付 ← 注目点!
(3)新型コロナウイルス感染症にかかる衛生環境激変特別貸付
(4)危機対応後経営安定資金(セーフティネット貸付)
2.債務負担が重くなっている方 ← 後述します
●危機対応後経営安定資金(セーフティネット貸付)
驚くべきは、「(2)新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付」にも使えるということです。
この「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付」は「コロナ資本性ローン」と言われる制度で、期日一括決済をしなければなりません。
返済期日に返済できないときに、この危機対応後経営安定資金(セーフティネット貸付)を利用できるとなれば、業績が改善していない事業者にとって実に助かる制度となります。
一方、前項の「2.債務負担が重くなっている方」には、要件があります。債務負担が苦しいだけでは、この制度を利用できません。
この制度は、直近の決算書で以下の計算をして、債務償還年数が13年以上かかる事業者が対象です。
20,000,000円/(500,000円×1/2+750,000円)
=20,000,000円/1,000,000円
=20
上記の例1の場合、債務償還年数は13年を上回ることになり、この制度を利用できます。
20,000,000円/(2,000,000円×1/2+750,000円)
=20,000,000円/1,750,000円
=11.42
上記の例2の場合、債務償還年数は13年を下回るので、この制度は利用できません。
「直近の決算書において、経常利益が赤字だった場合、減価償却費をよほど大きく計上していないかぎり、ほとんどの事業者はこの制度の対象になる」
ということです。
もちろんこれはごく簡単に説明したもので、実際はより細かく要件が決められています。この制度を利用して顧客支援を考えている士業・コンサルタントは、ぜひ詳細を日本政策金融公庫にお問い合わせください。
この制度での「資金の使いみち」は、「既往債務の返済負担軽減のために必要とする運転資金」。ゆえに基本は「同額借換」になりますが、「増額借換」も可能とされています。
また返済期間は最長20年ですので、長期返済を認めてもらうことができれば、返済負担が大幅に削減できる可能性があります。
さらに、返済据置期間は最長2年。2年間の返済据置ができれば、その間の資金繰りが楽になり、返済の原資を貯めやすくなるでしょう。
ちなみに国民生活事業における「融資限度額」は、7,200万円です。
「危機対応後経営安定資金(セーフティネット貸付)」は、「経営者保証免除特例制度」も併用できます。
「経営者保証免除特例制度」の要件に該当する場合は、借り換えることにより経営者保証を外すことが可能になります。
「経営者保証免除特例制度」については過去のブログで解説しています。あわせてご覧ください。
公庫のコロナ融資の返済に悩んでいる事業者は数多くいます。まずはこの制度の存在をお伝えし、このように提案してみてください。
公庫のコロナ融資の返済が厳しければ、新しい制度の利用を検討してみませんか。私もお手伝いさせていただきます
少なからぬ経営者が、興味を持って膝を乗り出してくるでしょう。
新たな融資制度の情報を伝えることで、助かる事業者はたくさんいます。しかしどんなに優れた制度でも、知らなければ利用することができません。制度の情報を伝えることで、助かった事業者から大いに感謝されるでしょう。
また提案した士業・コンサルタントも、「融資に関する情報通」という評価やブランドを構築できるでしょう。
「融資に関する情報通」というブランドを構築できれば、多くの事業者から相談が寄せられたり、また「融資の返済で困っている経営者がいるんだけれど」と紹介を受けたりすることが増えるでしょう。
多くの事業者に「融資の面」から貢献できる士業・コンサルタントになるための知識・ノウハウが学べるセミナーです。
※融資に関する質問などにもその場でお答えします
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