- 2025-3-17
- 融資サポート
- 創業融資, 協調融資, 士業のビジネスモデル, 日本政策金融公庫, 金融機関とのつきあい方

「公庫だけでは足りないんです」。そんな創業者からの相談に、あなたはどう対応しますか?
こんにちは、ネクストフェイズのヒガシカワです。
近年、日本政策金融公庫(以下、公庫)の創業融資審査が厳しくなっています。希望額の満額が下りないケースが増え、民間金融機関との協調融資が必要になることが一般的になりつつあります。
これまでの支援手法では対応が難しくなっている中、士業・コンサルタントが最新の創業融資支援ノウハウを身につけることが、顧客から選ばれる大きなポイントになるでしょう。
では公庫の創業融資審査基準が、どう厳格になったのか。まずはそこからお話ししましょう。
※なおネクストフェイズは、事業者への個別アドバイスを行っていません。ご相談のある事業者は、ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員を検索して気軽に連絡を取ってください。融資の専門研修を受けた融資コンサルタントが、全国に1,000名以上います
創業融資の現状 – なぜ専門家による支援が必要なのか
「公庫の創業融資が通りにくくなった」「今までなら通っていた案件が否決された」などの声が、創業者を支援する士業・コンサルタントからよく聞かれるようになりました。
では具体的に、審査のどこが厳しくなったのでしょうか。以下のような審査基準の変化が大きく影響しています。
- 事業計画の精査強化:売上予測の実現可能性を厳しくチェック
- 自己資金の重視:自己資金の額や比率、貯めてきた期間や経緯をシビアに見られる
- 返済能力の厳格な評価:事業の収益性やリスク対策の詳細が必要
こうした審査基準の変化に対応している士業・コンサルタントは、創業者にとってたいへん貴重な存在です。適切なアドバイスができる専門家は、今後ますます求められるでしょう。
協調融資を活用する(創業者の)メリット、想定される質問
協調融資とは、公庫と民間金融機関が連携し、融資を分担する方式です。両者ともにリスク軽減できるメリットがあるのは、すぐおわかりでしょう。
そして実は、創業者にとっても大きなメリットがあるのです。
- 創業間もないうちに民間金融機関との取引を開始できるので、将来の資金調達の選択肢が広がる
つまり創業時に公庫だけに頼らず民間金融機関との取引が生まれるおかげで、将来、追加融資が必要なときに「公庫にも」「民間金融機関にも」打診しやすいのです。
とはいえ創業者からも、さまざまな質問や相談が寄せられるでしょう。
- 「その協調融資を受けるために、どのような準備が要るのか」
- 「協調融資のための民間金融機関を、どう探すのか」
- 「支店が自分の近所にあるとか、そんな自己都合で決め打ちしていいのか」
- 「そもそも創業融資に積極的な民間の金融機関って、あるのか」
- 「公庫は個別に紹介してくれるのか」
このような創業者からの質問や相談に対して、専門家としては自信を持ったアドバイスや明解な回答を行いたいですよね。
士業・コンサルタントができる創業融資支援のポイント
1. 事業計画の精度を上げる
融資審査を通過するには、説得力のある事業計画が不可欠です。以下は、士業・コンサルタントが行えるサポートの一部です。
- 市場調査を充実させる:具体的なターゲットや競合分析を明示する
- 売上・収益モデルを明確にする:審査担当者が納得できる根拠を示す
- リスク管理の対策を記載する:想定リスクへの対応策を整理する
2. 創業者の財務的準備をサポートする
融資が可決されるために自己資金が大事だと創業者も理解はしていますが、融資の申請前に専門家としてアドバイスしておきたい例を以下に挙げましょう。
- 自己資金の準備を促す:審査での評価を高めるための貯蓄計画を立てる
- 資金使途を明確にする:設備投資や運転資金の必要性を整理する
3. 金融機関との交渉をスムーズに進める
上でも書いたとおり、創業融資といえば公庫、だけではない時代になりました。
- 適切な金融機関を選定する:創業融資に積極的な金融機関をリサーチしておく
- 公庫と民間金融機関の審査基準の違いを把握する:それぞれに応じた申請書類を準備する
士業・コンサルタントが創業融資支援を手がけるメリット
創業融資支援は、士業・コンサルタントにとって大きなメリットがあります。大きく分けると、以下の3点でしょう。
- 新たな収益源の確保:創業者向けの融資支援は、各種コンサルティングや書類作成代行などの付加価値サービスにもなる
- 顧客との長期的な関係構築:創業時のサポートを提供することで、事業が成長した後も継続的に顧問契約などを結びやすくなる
- 専門性の強化:最新の創業融資制度や金融機関の動向を学ぶことで、他の各種コンサルティング業務にも活かせる知識が身につく
創業融資支援と本業との具体的なシナジー
創業融資支援を手がけることで、より具体的には以下のように本業との相乗効果を生み出します。
例に挙げたものだけでなく、どの士業・コンサルタントでも、創業支援をきっかけに本業のサービス提供につなげることは大いに可能です。
税理士・公認会計士
融資融資支援「後」の顧問先化に営業が不要で、会計・税務サポートを継続的に提供できる
中小企業診断士
事業計画の策定支援を通じて、戦略・財務・販促など各種コンサルティングの提供機会が増える
行政書士
会社設立支援とあわせてワンストップサービスを提供可能。また将来の追加融資を織り込んだ資金繰り支援の提供も可能
受講者の声
ネクストフェイズの創業融資支援関連セミナーは2017年に始まり、最新の金融機関事情、また受講者の希望に沿いながら、毎回好評をいただいています。
以下は、実際にセミナーを受講した士業・コンサルタントからの喜びの声です。
「顧問先から紹介された創業者に、自信を持って支援できるようになりました。とくに創業者が見落としがちな民間金融機関とのつきあい方が参考になりました。また「受任する/しない」の基準事例を詳しく聞けたのもありがたかったです」(税理士/50代)
「独学で身につけた知識が整理され、実務に即したノウハウを体系的に得られました。うれしかったのは、顧問先化する道筋を教えていただいたこと。おかげさまで創業支援をきっかけに長く契約を続けてくださる経営者が増えました」(中小企業診断士/40代)
「創業者と出会いやすい場所まで教えてもらえるセミナーを他に知りません。本業の会社設立支援に効率よくつながっています。また審査基準に沿った、融資成功率を上げるための事業計画へのアドバイスの精度も向上した自覚があります」(行政書士/30代)
セミナーで学べること – 最新の創業融資支援ノウハウ
創業融資の審査基準や金融機関の融資姿勢は日々変化しています。最新の情報を把握し、創業者に対する支援力を強化しましょう。
ネクストフェイズの「実践的・創業融資支援ノウハウセミナー」では、すぐに使える内容を詳しく解説しています。
- 協調融資を含めた最新の融資審査のポイント
- 創業融資支援の業務内容、報酬額の目安
- 単発で終わらず顧問先になってもらう道筋
- 創業者と出会いやすい場所、アプローチ前の準備
- 成功事例とその裏側 など
創業融資支援のスキルを高め、創業相談者により信頼され、何かあったときに声をかけてもらえる存在でいたい士業・コンサルタントに、ぜひおすすめします。
※創業融資支援についての個別質問にもその場でお答えします