- 2025-4-9
- 融資サポート
- 創業融資, 日本政策金融公庫, 融資コンサルタント協会

借入の完済だけでなく、金融機関との信頼関係を築くことも重要です。
こんにちは。株式会社ネクストフェイズ、企画担当のキドです。
ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会では、会員からのメールや電話、ご来訪などによる個別相談にのったり、活動報告をいただいたりしています。
先日、ある税理士から、「消費者金融からの借入が創業融資にもたらす影響」について質問をいただきました。
※なおネクストフェイズは、事業者への個別アドバイスを行っていません。ご相談のある事業者は、ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員を検索して気軽に連絡を取ってください。融資の専門研修を受けた融資コンサルタントが、全国に1,000名以上います
消費者金融からの借入は、創業融資に大きなマイナスとなる

あるクライアントの件で相談なんですが、消費者金融から借入があると、やっぱり創業融資は難しいんでしょうか?
具体的には80万円ほどの借入残高がある状態です

かなり厳しくなりますね
特に日本政策金融公庫の場合、消費者金融から100万円以上の借入があると、創業融資はほぼ通りません
50万円以上でも、かなり審査が厳しくなるのが現状です

やはりそうですよね…
地方自治体の創業融資でも同じような扱いになるんでしょうか?

はい、多くの地方自治体の創業融資でも、消費者金融の借入があると審査に悪影響を及ぼします
金融機関側としては、「この融資が消費者金融の借入返済に充てられるのでは?」という懸念を持つので、融資の目的が事業資金であることを証明しづらくなります
創業融資を受けるためには完済が必須だが…

では、やはり消費者金融の借入を完済するしかないということですよね?

そうですね。完済することが基本ですが、それでもすぐに創業融資を申し込めるわけではありません

え、そうなんですか?

はい、完済後も3ヶ月から半年ほどは様子を見られることが多いです
というのも、金融機関としては
「完済後すぐにまた消費者金融に借入をするのでは?」と懸念しているからです

なるほど…
完済してもすぐには信用が回復しないんですね

そのとおりです
だからこそ、創業融資を受ける予定があるならできるだけ早めに消費者金融の借入を整理しておくことが重要です
完済後の「3ヶ月から半年の間」にできること

完済後の3ヶ月から半年の間に、信用を回復するためにできることはありますか?

基本的には時間をかけるしかありません
ただ、金融機関との信頼関係を築くためにできることはあります

たとえば、どんなことですか?

毎月の業況報告をすることです
試算表や月次事業報告書を作成し、前月の業況報告を行うことで、「この人はしっかり計画を立てて事業を進めようとしている」と思われ、金融機関との信頼関係が築きやすくなります

完済後ただ待つだけじゃなくて、積極的に情報提供していくのも大事なんですね

そういうことです
金融機関側としても、「起業への姿勢を整えて、真剣に事業に向き合っているな」と感じられれば、審査の印象がよくなる場合もありますから
創業融資は単なる資金調達ではなく、事業の未来を支える大切な基盤です。よって金融機関は「お金を貸すかどうか」だけでなく、「この人が長期的に事業を継続できるか」を慎重に見極めています。
そのため、消費者金融からの借入がある場合は完済することが第一歩ですが、それだけでは十分ではありません。計画的な資金管理を実践し、定期的な業況報告を行うなどして、金融機関との信頼関係を築くことが創業融資を成功させる大きな鍵となるでしょう。
だからこそ事業の土台づくりで迷う創業者に、適切な創業融資アドバイスを行える士業・コンサルタントでありたいものです。
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